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香澄 海
2023年5月22日 10:21
全13篇の詩は、この「ひなの巣」を舞台に綴られている。冬から始まり初夏を経て新しい年まで、季節のうつろいとともに「ひなの巣」に集う人々の何気ない日常の一コマ一コマ。読み進むにつれて、頭の中に「ひなの巣」が徐々に形づくられていく。印象的なのは、どの詩にも「ひなの巣」の説明があって、それはいつも「ひなの巣」が「ふきよせ」を作る部署だということなのだが、まるで食事をする際の箸置きのように、あるべき場