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私に足りないものは【人たらしの流儀】佐藤優著
「日本の超エリートは胆力が足りない」
佐藤氏はそう言います。
日本の超エリートの多くは偏差値エリートです。
出世競争に勝ったとしても、仕事はできるが他人の気持ちを考えられない人になります。
負ければ負けたで、
やる気を完全に失い無気力人間になる、
またはひねくれた人間になるかの
どちらかとのことです。
胆力とは、信頼感、指導力、共感力などの数値化されない能力です。
胆力は人間関係によってしか鍛えられません。
その方法について紹介してます。
・気づき1.こんな人はトップに行けない
「自分が、自分が」と言う人は
トップに行けなかったと佐藤氏。
外務省にいたときに見てきたのでしょう。
事務次官などそれなりの役職についてる人は
こんな魅力があったとのことです。
「儲けた銭をばらまく意思があるか否か」
社会に還元しているかどうか、とのことです。
インタビュー形式の本ですが、
「世界経済の破綻も自分のために使った人間が大多数だったから」とインタビューアーも指摘してました。
・気づき2.ブログ炎上からわかること
今こういうことが世間の人を刺激したり、
興奮することがわかるとのことです。
書き込みを見ると疲れるので、
あまり見ることはありません。
最近よく見かける炎上は政府発です。
制度上の変更や税金絡みです。
今まで黙ってた人たちも、「NO」を言うようになったと感じました。
・気づき3.頭の良くなる読書、悪くなる読書
・頭の良くなる読書
(真理を追及しながら読める本)
「人間の根源とは何だろうか?」など
考えながら読める本。
できるのなら、小説でも何でも良いとのことです。
・頭の悪くなる読書
1.血液型の本など
あらゆる研究で既に関連性を否定されているから。
2.受験問題集
何度も失敗して挑戦すると頭が悪くなる。
「司法試験を10回受けて裁判官になりました」と言われても信用できないと具体例が出てきました。
どの資格試験の講師も「短期間で受かるように」と強調していました。
時間のことだけではなく、何度も勉強してると頭が悪くなるからと聞いて衝撃です。
3.自分の溺愛する部分だけで興奮するような読み方
どんな読み方なのかイメージが湧きませんでした。
全体を読まず、
都合のいい部分だけ読む方法と想定しました。
・Todo1.聞き上手になる
相手は目上の人で、
自分が与えられるものがない場合は、
「○○について教えて下さい」と聞いていたそうです。
教えたい願望を満たすやり方。
先日購入した
渡部建さんの『超一流の会話力』を
思い出しました。
・Todo2.問題と問題の場を分ける
問題は疑問形にしないといけません。
例えば不況だったら
「減税をするかどうか」
「財政出動をするかどうか」などです。
この例の場合、不況は「問題の場」です。
混同しないように注意が必要です。
・Todo3.疑似体験を大量にストックしておく
よい小説、ノンフィクションを読んで
疑似体験を大量にストックしよう。
同時に、
自分の体験も積んでおくことも大切です。
佐藤氏はある元国会議員が
逮捕されることを予測できたそうです。
ほとんどの人は
「まさかそんなことはないだろう」と
思っていたそうですが、
これらのストックから導いたそうです。
文学作品をこれからも読もうと思います。
・感想
国のインテリジェンス機関に勤めていた人が
小説などの文学作品に詳しくて驚きました。
特にベストセラーなど有名な作品は
把握しておくと話の取っかかりになるそうです。
それだけでなく「これからこうなっていくだろう」と未来予測もできるそうです。
小説と聞くと娯楽のイメージがありますが、
こんな形で仕事に生かせているのに驚かされました。
聞き上手は強い武器ということも学びました。
最近は渡部建さんが『超一流の会話力』を出版。
タイトルからはわかりませんが、
聞き上手になるための本と感じました。
長年芸能界の第一線で活躍してきた人たちも
国の情報機関の人たちも
聞き上手と知りました。
私は聞き役に徹するのが
得意ではないと気づきました。
渡部さんの本と言い、今回の本と言い、
聞くことの大切さが語られています。
少しずつ練習します。
以上、ちえでした。
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