育児を始める前に読みたかった本 第9回目(最終回)【言語化大全】山口拓朗著
「あなたは適切に手助けを求められますか」
妊娠中だけでなく、出産後も誰かの手助けが必要です。
働いている働いていないは関係ありません。
必要に迫られて、誰かに預けないといけない場面はたくさんあります。
1歳になる前から保育園や他の家族に預けて働く人たちは「自分1人で完結できない」とより実感するでしょう。
そんな時「こんな支援をしてほしい」と言えますか。
適切に言えないと、
的外れなことをされるかもしれません。
「求めてるのこれじゃないんだけど」
こんなことが続くようなら、
SNSに愚痴投稿をしている場合ではありません。
「私が言っていることは、相手に適切に伝わっているだろうか」
この本を読んで振り返ってみてはどうでしょうか。
・言語化できずに困ること
6年間、子育てをしていて実感したことがあります。
それは、言語化できないと困ることがたくさんあることです。
実際にどう困るのか考えてみました。
・周りの人に助けを求められない
・専門家に相談しても、的外れなことしか言われない。
・自分が求めている支援をしてもらえない。
・すれ違いが起こり、保育園や学校の先生との関係がぎくしゃくしてしまう。
こんなことになったら、ストレスが大きいですよね。
言語化できれば、これらの悩みから解放されます。
・言語化力を上げる3ステップ
言語化力を上げるためには何をすればいいでしょうか。3ステップあります。
1.「語彙力」を伸ばす
2.「具体化力」を鍛える
3.「伝達力」を磨く
特に著者は「具体化力」を重視しています。
私自身も6年間子育てをしていて、
「具体化力は大切」と実感する場面が
多々ありました。
ここでは「子どもの言葉が出てこない」という悩みを例にします。
私の息子2人の場合、1歳半検診の時点で言葉が出てこなかったため、経過観察になりました。
検診のチェック項目を書いている時に
「通常はこの年齢で言葉が出てくるようになるものか」と気づいたくらいです。
単に言葉が出てこないと言っても、
1歳半検診の時点で出てこないのと
2歳、3歳と成長をしても出てこないのでは
事情が変わってきます。
仮に言葉が出てきたとしても
オウム返しをするとか、
言葉は出るけど会話が成り立たないとか、
状況によって変わってきます。
言葉が出てくる子どもでも、
適切なコミュニケーションが取れなければ
自閉症が疑われることがあると
聞いたことがあります。
相談するにしても、具体的な状況を話せないと
専門家も適切な回答ができないと実感しました。
・適切な支援を受けるためには
保育園や託児サービスを利用する時に、
「こんなことに気をつけてほしい」と要望を伝えることはありませんか。
0歳の赤ちゃんを例にすると、
「最後にミルクを飲んだのは何時」とか
「しばらくオムツを替えていない」とか
情報を伝えます。
預かる人も
「託児の時間に必要になるかな」と予測できます。
もう少し大きい子なら、好きな遊びを伝えることがあるでしょう。
私の息子たちは、おままごとセットがお気に入りでした。
2人とも延々と野菜のおもちゃを
切ってはくっつけるを繰り返し。
これらの情報も適切に伝わらなければ、
預かる人は対応できないでしょう。
・感想
本が発売された当初
「すごい本が出たなぁ」と感心しました。
言語化力を上げるために、ここまで具体的に書かれた本は見たことがありませんでした。
「語彙力を上げる」で終わっている本が大半なので、画期的です。
もちろん、「我が子の言語化力を上げたい」という保護者にもピッタリな本です。
それだけでなく、自分自身が言語化力を身につけて
より快適に子育てができるようになる可能性を秘めていると気づきました。
今回で「育児を始める前に読みたかった本」シリーズは最終回です。
ここまで付き合ってくれたあなたが、
これから、楽しい子育てができることを願います。
以上、ちえでした。
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