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「私の子育ては間違ってる?」 我が子を犯罪者にしないためにできることは【犯罪心理学者は見た危ない子育て】出口保行著

私はドキッとしました。この言葉に。

子どもがひとりで勝手に悪くなることはありません。

犯罪心理学者が見た危ない子育て p3


生まれた頃の息子たちの写真を見ながら、
「犯罪者として生まれてくる赤ちゃんはいない」と
改めて気づきました。

どんな子どもも、ひとりで勝手に悪くなるわけではないですよね。

「周りの大人がどう接するか」
これで変わってくると実感します。

「私の子どもたちへの接し方は大丈夫?」と不安になりました。

本書には、4つの事例が紹介されています。
それぞれ、特殊詐欺、売春の斡旋、覚せい剤使用、家族への暴行で逮捕されました。
子育てに関わるすべての人間にとって、
これほど反面教師になるものはありません。

著者は長年、刑務所で多くの受刑者に接してきました。時には保護者と面会することもあるそうです。

私がなぜ子育ての本を書くのか。
あえて言葉を選ばずに言うなら、「子育ての失敗事例」を多く見てきたわけです。

犯罪心理学者が見た危ない子育て p8

この言葉の通りの内容でした。


・かわいそうすぎる「無関心型」

アメリカの心理学者サイモンズが1939年に
4つの親のタイプを提唱しました。

高圧型、過保護型、無関心型、甘やかし型の4つです。
それぞれのエピソードが紹介されていました。 

個人的にはその中でも「無関心型」の親に育てられた「アヤノ」が一番かわいそうに感じました。

言葉の通り、親は無関心です。
彼女が怪我した時ですら、そっけない対応でした。

「衣食住は保証してあげてるんだから、親の役割は果たしている」
そうは言うものの、精神的なネグレクトでした。

愛情をかけられていないのはもちろん、
しつけもされておらず、社会のルールも教えてもらっていないため学校で問題を起こしました。

子どもが問題を起こしても
「私たちの知らないところで勝手に悪くなった」と両親は身勝手な態度をとっていました。

物理的にネグレクトがあれば介入もできますが、
衣食住に問題ないため、周りは気づけません。
そのため、支援されにくいとのことでした。

・放置と放任は違う

「うちは放任主義なの」
時々こんなことを言う人を見かけます。

放置と放任には大きな違いがあります。
放任はそもそも前提に信頼があります。
社会のルールなどをしっかり教えんでいます。
当たり前のことを軽く見ずに丁寧に教えています。

その上で「あなたを信じて任せます」と
子どもを信じています。
実際に放任に当てはまる人ほど「放任主義」と敢えて言わないと感じます。

それに対して放置は、単に子どもに無関心で
ほったらかしです。
社会のルールを教えられることはありません。
アヤノの事例はまさに放置でした。

放置と放任を履き違えていないか。
そう考えさせられました。

・感想

4つの事例を読んで「こんな極端な親がいるのか」と思うと同時に「自分もなってもおかしくない」と他人事とは思えませんでした。

こうならないためには、
・子どもの言い訳をまずはそのまま受け止める。
・「自分でできる」と自信がつけられるようにサポートする。

ここから始めようと思います。

無関心型の保護者について
「なるほど」と思った一言があります。

「そもそも無関心型の保護者がこの本を読むことがない」

この本を読んでる時点で、
無関心ではないと触れています。
 
そしてこの記事をここまで読んでくれたあなたも
決して無関心ではありません。
「どうしたら子どものためになるだろうか」と考えていると思います。

「自分は子どものために何か行動しようとしている」
それだけでも胸を張ってほしいと願います。

以上、ちえでした。
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