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乳幼児健診で「発達が遅れてますね」と言われたら読みたい本【知的障害と発達障害の子どもたち】本田秀夫著

重要なのは「早期発見・早期支援」です。
本書を通じて、一貫して主張しています。

息子たちが診断を受けてから
発達障害の本を読むことが増えました。
発達障害の知識はある程度得られましたが、
知的障害との違いはよくわかりませんでした。

息子たちの診断結果に、
自閉症スペクトラムの他に
「知的の遅れが見られる」とありました。

発達障害と知的障害は両方持ってる人は多いけど、
そもそも別のものということを知りませんでした。

視力で例えると、近視、乱視、遠視は
どれも見づらい状態だけど、
どう見づらいかは違うというイメージです。


・6つの事例からわかること

本書で6件の事例が出てきました。
そのうちの4件は小学校入学までに発見し、
支援を受けられたケースです。

早い人だと1歳半検診の後から、
支援を受けてる人もいます。

一方、残りの2件は入学以降にわかりました。
そのうちの1件は
小学校3〜4年で勉強についていけなくなり、
不登校になってしまいました。
この頃から急に勉強が難しくなるからです。

特別支援教育を受けることも検討しているけど、
精神的なダメージが大きかったため、
学校に行く気になれないとのことです。

もう1件は、
高校卒業後に就職してからわかった事例です。
元々勉強だけが
どうしてもうまくいきませんでした。
友達関係は良好で、
学校生活は順調に送れていました。

しかし、就職してからうまくいかず、
心身の調子を崩しました。
医療機関にかかり、検査値の結果、
境界知能が発覚しました。

小学校に入る前にわかって支援を受けられた人と
受けられないまま、小学生以降を過ごした人たちの
明暗がはっきり分かれたように感じました。

・2〜3歳で見つかった息子たち

うちの息子たちは、
正式の診断を受けたのは2〜3歳の間です。
2人とも1歳半検診の時点で言葉が出てこなかったため、経過観察でした。

6個の事例のうち、小学校に入る前に
支援を受けた人たちと同じパターンです。

その人たちのその後のことについて
触れられていましたが
「あの時支援を始めてよかった」と思いました。

・「うまくいかなかったら考える」では遅い

現在、次男が通っている
療育園の先生(臨床心理士)から聞いた話です。
(かつては長男が通っていました)

乳幼児健診や就学前検診で疑われ、
精密検査のために受診する人がいます。

検査結果から、
「支援が必要」と話しても、
「別にうちの子は問題ないので、
うまくいかなかったら考えます」と言われる方が
一定数いるとのことです。

「うまくいかなくなってから
支援学級に移動となると、
『自分はできなかったから、
下のクラスに行ったんだ』と
無力感を感じさせる」と話してました。

この先生と同様に著者も、
「そんな無駄な苦労をさせるのはどうなのか」と警告してます。

・感想

息子たちは比較的目立っていたため、
支援につながりました。

長男は、特別支援学校と放課後デイにお世話になっています。
次男は、近所の幼稚園と長男がかつて通っていた療育園に通っています。
更に、月に2回作業療法のリハビリを受けています。

長男が支援を受けるようになってから
「こんな手厚い支援があるのか」と
驚かされました。

しかし、「ここにいる人たちは幸いなことに支援を受けられた人たち」ということに気づきました。

境界知能と軽度知的障害の人は
見た目ではわかりにくいため、
支援につながりにくいことが問題視されてます。

本書に掲載されていた6つの事例のうち、
支援を受けられなかった方は
境界知能から軽度知的障害でした。

「勉強が苦手なお子さんの場合、
知的障害や発達障害の可能性を
疑った方がいいのか」と思ったくらいです。

もしその特性ゆえに支障が出ているなら
相応の支援が必要になるからです。

受けられる支援や就職してからの話にも
触れられていました。

自分の子どもが診断を受けたり、
気になったりするなら読んでみると、
見通しが持てるので安心できると思いました。

以上、ちえでした。
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