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「この子はどんな子なのか」 そこを知ることから始まる【子どもの発達障害】本田秀夫著

発達障害とタイトルにはあるものの
「この子はどんな子なのか」から
スタートする子育て本です。

診断の有無に関わらず、
「これ自分の子みたいだ」と思ったら役に立つ本でした。


・気づき1.「この子はどんな子なのか」からスタートする

発達障害の子は特に個性的な子が多いです。
親の都合で「平均的」「常識的」に
育てていこうとするとうまくいきません。
それって、何も発達障害と診断される子供に限った話ではないと思います。

長男が生まれてから、そろそろ5年。
未だに彼がどんな個性を持っているのか、
親の私も分からないことが多いです。

・気づき2.グレーとは白ではなく薄い黒

「療育に行ったら発達障害が治るのか」と
家族に言われたことがあります。
これを言われて、私は「うーん…」となりました。

著者によると
「多数派に合わせないこと」を意味します。
グレーの子どもを白にしようとすると、
多数派に合わせるしかありません。

そうすると子どもは無理します。
「無理をさせてはいけません」と言う文脈で使われてました。

・気づき3.インクルーシブ教育について

新聞で、「日本は健常者と障害者を分けている。インクルーシブ教育を進めるように」と世界の機関から勧告を受けてるニュースを見ました。

正直なところ、今の体制では難しいと感じます。
インクルーシブ教育はいろんな個性を持ってる子どもたちが集まっても、それぞれの個性に応じて対応できることを意味します。

しかし、現状では学校の先生は
先生1人に対して35人の子供を見ています。
そんな状態でインクルーシブ教育なんて
できるわけがないと懐疑的です。

そして、この言葉には
「みんなで一緒」を「みんなで同じ」ようにすると考え違いをしている人がいると著者は指摘。
少なくとも20人の子どもに対して
最低3人の先生がつくくらいの状況にならないと
成り立たないと感じました。

・Todo1.「うちの子の場合はどうだろうか」と考える。

いろんな子供たちの事例が出てきました。
「うちの長男だとどうしたらいいだろうか」と考えながら読んでました。

答えが1個のものもありましたが、子供の特性に応じて変えた方がいいケースもありました。

結局は「自分の子どもがどんな子なのか」
それがわからないことには、どうすることもできないことに気づきました。

・Todo2.ほめるか叱るか悩んだらやること

「○○できたね」「でも○○したらいけないよ」
褒めることと叱ることを同時にすると
子どもは混乱してしまいます。

「どうしようか」と悩んだら、褒めて終わりにするとうまくいくと著者は提案しました。
叱ることを少なくするために、環境調整しましょうとのことです。

・Todo3.「楽しく遊ぶ」「仲良くする」は分けて考える。

私にはこの発想はありませんでした。

私自身、子どもの頃マイペースに遊ぶタイプでした。
しかし、一人でマイペースで遊んでいると
「他の子から仲間外れにされている」と
大人に思われるのか、イヤイヤながら他の子どもたちのグループに入れられることが多かったです。

仕方なく私を受け入れた子どもたちも、私自身もあまり気分のいいものではありませんでした。
「楽しく遊ぶ」「仲良くする」は別物と実感。

・感想

以前『感情コントロール術』の感想でも書きました。

「自分の子はもしかして発達障害?」と
不安に思いつつも
「そもそも発達障害って何なのさ?」と
疑問を持ちました。

その疑問に対して
わかりやすく答えてくれる本です。

「あなたの育て方が悪い」と責められて
つらい思いをしてきた人もいるかもしれません。
しかし、この本では親を責めることはありません。

それよりも「自分の子がどんな子かを知る」ことを重要視してます。

「もしかして」と思った時に、是非手に取ってほしいです。お子さんのことで悩んでる方に届くといいなと思います。

以上、ちえでした。
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