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女性議員が増えない理由を垣間見た1冊【女の国会】新川帆立著
「これでは女性の議員が増えるはずがない」
読み終わって真っ先に浮かんだ感想です。
我が国のジェンダーギャップ指数は
教育、健康は世界トップクラスです。
一方、経済参画と政治参画は低いです。
特に政治参画は0.118と不平等に近いくらいです。
このデータをまさに反映していると感じました。
・政治家になれる人はこんな人
この作品を読んで「この条件を満たさないと政治家は務まらない」と思いました。
・子育てや介護などでお世話すべき人がいない。
・身の回りの世話を家族が全て引き受けている。
・自分自身に病気や障害などがない。
・性的少数者などに当てはまらない。
・24時間オンコールで対応可能。
この条件を見て「私は絶対無理だ」と悟りました。
・女性管理職の少なさとつながる。
女性政治家の少なさと共に、
企業の女性管理職の少なさも問題視されています。
管理職の場合、労働時間の上限が撤廃されます。
必然的に長時間労働になります。
「労働時間が長くなるから絶対にやりたくない」と言っている男性もいるくらいです。
この作品にある市議会議員の女性が出てきました。
彼女には小学生の息子がいます。
支持者の中に、夜遅く平気で電話する人がいます。切ろうとすると「子育てを言い訳にする気か」とキレる有様です。
街頭演説をする時も
「通勤時間過ぎてるから、もっと早くやれ」と
通りがかりの人に嫌味をぶつけられます。
子供の送り迎えについて話すと「子育ての言い訳に甘ったれるな」と怒鳴りつけられます。
こんな様子を見たら、
誰がやりたいと思うでしょうか。
女性議員はいうまでもなく、
地方の議員のなり手自体が減っても
不思議ではないでしょう。
・私にできることは何か
先ほどの条件に加えて、
私は世話好きではないので
自分が議員になるのは無理です。
私ができることと言えば、
奮闘している女性議員を
応援することくらいしか思いつきませんでした。
大木町にも1人女性議員がいます。
(SNSをやってない)
もちろん、彼女にも頑張ってほしいてす。
自分の住んでる町の議員ではありませんが
以下の2名の方を応援してます。
鶴佑季子さんは、隣の筑後市で議員をやってます。
直接お会いしたことはありませんが
Facebookで交流があります。
特に動物愛護に力を入れています。
機会があったらお会いしたいです。
こちらは筑紫野市で議員をやっている
春口あかねさんです。
「福岡県内の選挙でこんな人が選挙に出てるよ」と他の人から聞いてから知りました。
インスタの発信内容が興味深いです。
・感想
私の子どもや孫世代の女性たちが
この本を読んで「昔はこんな状態だったの?マジ無理!」と言えるような世の中にしたいです。
そもそも並外れた体力と精神力がないと務まらないようでは女性議員は絶対増えないでしょう。
国会にしても、地方議会にしても、先述の厳しい条件を満たした一部の人で占められます。
そんな人たちだけで集まった状況で
国民の目線に立った法案を作るのは難しいです。
実際に、「なぜそんな的外れな政策になるの?」と言いたくなることがあります。
「東京23区に在住・通勤する女性が、
地方に移住して結婚したら60万円」のように。
※現在は撤回。
戦後と現在で、女性議員の割合は変わっていません。
1946年で8.4%、2021年で9.7%です。
もし女性議員を増やしたいと本気で思っているなら
議員も働き方改革が必要と感じます。
災害時など緊急以外は時間外の対応はしないなど
一定のルールが必要と感じました。
以上、ちえでした。
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