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登場人物たちのエネルギーに驚かされた1冊【袖と袖】小栗風葉著
『女ことばと日本語』で引用されていたので
気になって読んでみました。
こちらでは、登場人物である「君子」と「お照」の言葉遣いの違いに触れられていました。
女学生ことばを使う君子と、
使わないお照を対比していました。
「てよ・だわ言葉」を使う君子と
「ます」を使うお照のセリフが
引用されていました。
言葉遣いの違いに興味を持ちましたが、
それ以上に「みんな元気だなぁ」という印象が強くなりました。
昔の人は性に厳しいという印象を持ってましたが、
「それは本当なのか?」と疑いを持ったくらいです。
・現代人より自由奔放?
小説の性質ゆえでしょうか。
「明治時代はここまで性に自由奔放だったのか」と思ったくらいです。
物語の中では、不倫は日常茶飯事。
驚いたのは、不倫相手の女性と思って行為に及んだら別の女性だったシーンもありました。
しかも、その女性を気に入り、しばらく家に入り浸ってたくらいです。
ネタバレになりそうなので詳述しませんが、
最後の結末に「なぜそうなる!?」と仰天しました。
自由奔放というのもありますが、
「男も女も元気だなぁ」という印象を持ってしまいました。
セックスレスが嘘みたいな世界です。
・千鳥に衝撃を受ける
「先に解説から読んでなかったら意味がわからなかったかも」と思ったのが千鳥です。
千鳥とは、江戸両国に売っていた
女性用の性具です。
2人の女性が同時に使えるようにできています。
「え?2人で同時に使うの!?」と
衝撃を覚えました。
「私たち千鳥を使った仲」というシーンがあります。
何を意味しているかががわかると
「ただならぬ関係」と察しました。
・感想
官能小説を読むのは初めてです。
旧字体で書かれていたのもありますが、
「独特な言い回しが多い」と感じました。
直接的な言葉を使うと、問題が起こるのでしょうか。
わからない単語を検索しても
よくわかりませんでした。
読みながら状況を理解するしかありません。
今は映像作品がたくさんありますが、
明治時代末期はまだ一般的ではなかったでしょう。
このような作品を読んで楽しむ当時の人に対して
「読解力と想像力がたくましい」と想像してしまいました。
以上、ちえでした。
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