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読書メモ:ドイツの女性はヒールを履かない


基本情報

『ドイツの女性はヒールを履かない』
サンドラ・ヘフェリン
2023年7月20日発行

いつの頃からは覚えていないが、「ドイツ」という国が好きになり、ドイツ文化に興味があり手に取った一冊。
ゴルゴ13で、冷戦時代のドイツでの出来事を描いた回があり、今もなお当時の東ドイツ側のスパイ活動をしていたことがわかると公表するような仕組みがあるようで、ドイツ人の真面目さを改めて感じる回があった。
国として第二次世界大戦を反省する姿勢など非常に感銘を受けたことがあり、そのあたりからドイツ好きになっていった。
(ドイツに行ったことはないが・・・)

本書は、日本在住25年で日独ハーフであるサンドラ・ヘフェリンさんが、日独の文化の違いや比較をしながら、ドイツ文化を紹介する内容になっている。

構成

Chapter1 歩くのが大好き
Chapter2 お金をかけない
Chapter3 気楽に生きる
Chapter4 ヒールは履かない
Chapter5 努力は強いられない
Chapter6 週末は友人と過ごす
番外編

感想

ドイツ人は、厳格にルールを守るイメージが強かったが、基本的なルールは守りつつもある部分では生き辛くならないように工夫された文化を知ることができた。
タイトルにもなっている「ヒールを履かない」ということや女性があまりお化粧しないということを知らなかったため、いい勉強になった。

「努力を強いられない」の章で書かれているが、ドイツでは10歳の時点で、大学に行くか職人になるかを選択する教育制度が敷かれている。
以前勤めていた会社で、ドイツに留学したことがある人がいて、その縁で国立青少年教育振興機構から会社に依頼があり、ドイツからの留学生に会社を紹介するプログラムを実施したことがある。
半日程度であったが、非常に熱心に聞いておりドイツ人の真面目さを感じたが、この時に驚いたことがある。
15人ぐらいで来ていたと思うが、大学に通っている人もいれば、ソーセージ職人になるという人もおり、自分の将来に関しては、10歳で自分の将来を決めているということを始めて聞いた。

当然だが、本人たちは違和感は感じておらず、当たり前に自分の道を10歳で決め、その道に沿った学校に進学している。
日本が具体的になりたい職業を決めずに高校や大学まで進学することと比較すると、先進国という同じくくりでもこんなにも違うものかと感じた。

どちらかいい悪いということではなく、どちらにもいい点・悪い点はあるのだろうが、その枠組みの中で自身がどうやってベストな選択をするのかというのがこの文化の違いから思ったことであった。

日本人とドイツ人では、似ている部分もたくさんがあったが、日本人にはない「気楽」な部分がドイツ人にはあることがわかり、ありふれた言い方にあるが、文化の違いを知ることの楽しさを感じられた一冊であった。

その他(募集)

引き続き、いろいろな本・映画等に出会いたく、読者の皆様が今まで読んで面白かった本や映画等を募集しています。コメント欄に書いて頂けると幸いです。

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