日程と歩き遍路の持ち物〜四国遍路日記 0日目〜
遍路とは一言で説明すると
四国にある弘法大師にゆかりのある88ヶ所の寺を巡ることである。
真言宗かと問われたら否である。
私の家系は浄土真宗系である。
それどころか神社の巫女バイトの経験がある。
空海(弘法大師)ファンかと言われたらそれ程でもない。
今までに空海の祀られている寺に参拝した事があるかと問われたら、ない!
……いや、川崎大師に行ったことあった。
そんな程度だ。
願いはあるのか? 死者の供養か?
否である。
ノリと勢いで四国に行ってしまった。
そんなこんなで遍路に行ってしまった奴の持ち物と日程についてまずは書いていこうと思う。
元々全部ぶっ通しで歩き続けて四国を一周するという計画を立てていた為、これから歩き遍路をしようとしている人の参考になるかもしれない。たぶん。
まあ、女性 + 大学生 + (ほぼ)歩き + 冬季と……
遍路としてはイレギュラーの極みである。
日程
適宜公共交通機関を利用している為、歩き遍路の日程の参考にしない方がいい。(タイトル詐欺!?)
特に2/9のスケジュールは再現性がないので、公共交通機関遍路ですら参考にしない方がいい。
結果的に、徒歩、バス、電車、船、車、自転車と多種多様な交通手段を使うこととなった。
見ての通り区切り遍路となった。
理由は急遽入った大学のガイダンスとアカペラサークルと終わらせきれなかった卒論のせいである。
故に公共交通機関を利用してショートカットしている箇所がいくつかある。
1回目
2023年
11/27 徳島駅行き夜行バス乗車
【徳島県】
11/28 1番〜6番札所
11/29 7番〜10番札所
11/30 11番〜12番札所
12/1 13番〜17番札所
12/2 18番〜19番札所
12/3 20番〜21番札所
12/4 22番〜23番札所
【高知県】
12/5 (別格札所 鯖大師)
12/6 24番〜25番札所
12/7 26番、28番札所
高知発夜行バスにて帰宅
2回目
2024年
1/27 高知行き夜行バス乗車
1/28 30番、29番、(28番)札所
1/29 27番札所
1/30 31〜34番札所
1/31 35〜36番札所
2/1 37番札所
2/2 38〜39札所
【愛媛県】
2/3 40〜42札所
2/4 43番札所、別格札所 十夜ヶ橋
2/5 (久万高原入り)
2/6 45番、44番札所
2/7 46〜52番札所
2/8 53〜58番札所
2/9 59、61〜65番札所、別格札所 椿堂
【香川県】
2/10 66〜69番札所
2/11 70〜74番札所
2/12 75〜79番札所
2/13 80〜83番札所
2/14 84〜85番札所
2/15 86〜88番札所
香川発高速バスにて帰宅
3回目
10/3 松山駅行き夜行バス乗車
【愛媛県】
10/4 60番札所
10/5 番外編 石鎚山
持ち物
ネット上に転がっている遍路体験記の装備一覧を参考に、主にネットショップやスポーツ用品店等を利用して買い揃えた。Amazon及び楽天のセールや地域の還元事業期間を狙った。
基本装備
ランニングシューズ(ゲルニンバス25)
トレッキングポール(モンベル)
パンツ(その辺のスポーツウェアとモンベル1本ずつ)
アンダーウェア(ジオライン2枚)
ミドルウェア(その辺のスポーツウェアとモンベル1枚ずつ)
スポーツ用品店のウィンドブレーカーっぽい薄いやつ。
下着類(2セット)
5本指靴下(ワークマンのクールマックス3セット)
巡礼用白衣
膝用サポーター(ザムストJKバンド)
サポートタイツ(C3fit 1枚)
手袋
リュックの中身
未着用の装備
ポンチョ
レインコートの下
充電用コード
ヘッドライト(LOGOS)
ダウンベスト(ユニクロ)
ウルトラライトダウン(ユニクロ)
ロウソク(ダイソー)
線香(ダイソー)
納め札とそれを入れるプラ製の筆箱
御影ホルダー
手拭い2本
ガーゼタオル2枚
洗濯ネット
ティッシュ
ウェットティッシュ
マスク
サプリメント(アミノバイタル+マルチビタミン)
歯磨きセット
オールインワンジェル(無印)
日焼け止め(NIVEA)
くし
小さく切った固形コンディショナー(Ethique)
エア枕(ダイソー)
耳栓
カラビナ
クリアファイル
靴擦れ防止剤(プロテクトJ1)
安全ピン(水膨れ用)
靴ずれブロック(キズパワーパッド)
靴ずれ防止テープ(ネクスケア)
絆創膏
生理用ショーツ
月経カップ
クマよけ鈴(モンベル)
雪用チェーンスパイク
トレッキングポールの替えゴム
ウエストポーチの中身
スマートフォン(iPhoneSE)
財布(現金、納め札、キャッシュカード、免許証、保険証)
ライター(ダイソー)
納経帳
モバイルバッテリー(Anker10000mA)
小分けにしたロウソクと線香
防犯ブザー
メモ帳
筆記用具
ハンドクリーム
リップクリーム
遍路地図(英語版)
イヤホン(持ち物の中で唯一出番なし)
Kindle(日による)
番外編
povo(eSIM)
(元々楽天回線を利用していたが、通信障害対策に2回線契約した)
補足
長くなってしまったので、私の持ち物の選定理由が気になる変わり者や歩き遍路をしようとしている人以外は読み飛ばし推奨。
歩き遍路は膝の皿の痛みがキツいとの体験記を目にしていたので、「クッション性の高い靴+サポートタイツ+膝サポーター+トレッキングポール」と膝対策には金を掛けた。この辺は登山する時にも使えそうだし。
歩き遍路は水ぶくれの痛みとの闘いって話もよく見かけた為、「通気性の良い靴+蒸れにくいことをウリにしていた5本指靴下+プロテクトJ1」で対策した。特にプロテクトJ1の効果は絶大だった気がする。ちなみに、第1回目の時点で靴下1足に穴が空いた。
上記の事項を優先した為、アシックスのゲルニンバスを履いて行った訳だが、この靴は明らかに登山向きではない靴ではある。第1回目焼山寺山の時はチェーンスパイクを装着し登山した。雨が降ってはいたが、コケる事なく無事だった。竹林寺・太龍寺・あわや遍路道ではチェーンスパイク無しでトレイルに入った。思いっきりコケて身の危険を感じたり、捻挫しかけたりした。もし歩き遍路に行こうとしている人がこのページを見ているのであれば、ランニングシューズを選んだ場合、たとえ雪が降っていなくとも、山でスパイクを着用することを推奨する。
ランニングシューズはすけすけメッシュ仕様なので雨に弱いとか、足が濡れるのを覚悟した方がいいとかいう話を度々見かける。ただ、実際のところ、私が使用した靴はソールがとても厚いが故に水たまりやぬかるみに入っても中まで濡れずに平気だった。雨が直接当たる部分は流石に多少は濡れてしまうが。
靴はセール品+20%還元事業中に入手したので新品を滅茶苦茶安価で入手している。それがたまたま自分の足に合う靴だったので、ラッキーだった。
衣服は基本的に速乾性の化繊を推奨。遍路道沿いの大抵の宿には干す場所やハンガーが用意されている。干せば翌日にはほぼ乾くので乾燥機代をケチれる。また、人によっては乾燥機を利用しても乾き切らないことがあるらしい。ちなみに私の体験談としては唯一綿製だったショーツ(下着)が乾き辛く、日によってはドライヤーを当てることがあった。
手拭い(リュックに引っ掛けてハンカチ代わり+菅笠がそのまま装着するとすると痛いのでソレ防止に頭に巻く用)、ガーゼタオル(マフラー代わり+手拭いの予備)とそれぞれ2枚ずつ計4枚持参した。途中手袋を紛失し、ガーゼタオルを巻いて手袋代わりとしたり、手拭いを洗濯し忘れたりしたので、最終的に4枚全部使った。
遍路について情報収集をしていると、「歩き遍路に行くと毎朝未だかつてない疲労感に襲われる」との体験記が数多くあり、「サプリメントを持っていけば良かった」と度々記されていた。熟考の末、アミノバイタルとマルチビタミンを持参した。少なくとも「未だかつてない疲労感」には襲われなかった。
宿のリンス及びコンディショナーは質が悪いとの噂を事前に見かけていた為、以前使用していた固形コンディショナーを持っていくことにした。持参したコンディショナーの出番が無かった宿もあるにはあったが、個人的には持参して正解だったと思っている。また、洗顔料及びそれに準ずる石鹸のある宿はあまりない為、洗顔料持参も推奨。私は途中のコンビニで購入した。
エア枕と耳栓は高速バス用。
靴擦れ防止テープと靴擦れ防止パッドは靴擦れが出来た後に、プロテクトJ1を塗れない場所に対して使用していた。ある意味予備の道具ではある。元々家にあった備品の余りなので新しく買った訳ではない。
安全ピンは水ぶくれの水を抜くための針として使用。
女性の旅行で生理用品はナプキンが嵩張るため度々問題になるらしい。とはいえ出来るだけ軽量化したいところではある。私は4年以上に渡る月経カップユーザーなので、サニタリーショーツ2枚と月経カップのみで何とかなると判断した。
遍路地図(英語版)はなんと日本語版よりも安価で見やすく丈夫でコンパクト、日本語の記載もある。唯一の欠点は日本語版より重いことのみ。1番札所霊山寺でも日本語版よりも英語版の地図の方が山積みにされており、出会った大抵の宿主は英語版を推奨していた。しかし、納経所や街中の人に香港人や台湾人と勘違いされるという弊害がある。日本語を喋っていても「こいつには日本語通じねえよ」みたいな扱いをされた事が何度かあった。遍路中に「日本人です!」と何度主張したかわからない。どうやら日本人女子大生の遍路は相当に激レアな存在らしい。数あるネット上の遍路体験記の中で女子大生が行ったという事例は私が発見できたもので1例のみだった。(男子なら割と居る)
トレッキングポールは合わせて2本使用したが、片方金剛杖、片方トレッキングポールという人も見かけた、モンベルでは一本ずつバラ売りしているので、金剛杖にこだわる人はトレッキングポール1本持ちも手かもしれない。
歩き遍路界隈ではドイターのリュックが主流らしい(現地でよく見かけた)が、私は6900円くらいの登山用リュックを購入した。「背面通気設計+腰ベルト+胸ベルト」があるリュックなら何でもいいと思う。逆にこれらは妥協しない方がいいと思う。(正直、これら全部を満たして1万円以下とか奇跡的な安さだとは思うので、途中で壊れないか心配ではある。)
最後に
持ち物を見ての通り、歩き遍路の装備を揃えた。
1日の平均歩数は3万歩だった。
しかし、歩きにこだわるつもりはなく、適宜公共交通機関を使用している。
ちなみに対策し過ぎた甲斐あってか、水ぶくれは2箇所(両足のかかと)のみ。
膝の痛みもそこまでなく、主に筋肉痛との闘いだった。
ネット上に転がっている他の体験記に比べれば、快適な歩き遍路だったと思われる。
シューズ以外はほぼ山の装備……。
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