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【大傑作】韓国版 狐狼の血!-「犯罪都市 1」ネタバレあり感想

どうも映画偏差値は54くらい、限界大学生TJです
今回は現在NetflixやU-NEXTなどで配信中の2018年公開の韓国映画「犯罪都市」がめちゃめちゃ面白かったのでレビューしていく
(前回の映画レビューはこちらから)

あらすじ・キャスト

ソウル南部・衿川(クムチョン)警察のコワモテ刑事マ・ソクトは、人柄と腕っ節の強さでヤクザ同士の争いも解決してきた。しかし近頃、中国の犯罪集団「黒竜組」が進出してきたことから、街のパワーバランスが大きく揺らぎ始めていた。黒竜組は地元ヤクザのイス組の縄張りを次々と荒らし、マ・ソクト率いる警察の強力班は黒竜組の一掃を試みるが、復讐に燃えるイス組の介入によって事態は三つどもえの争いに発展していく。

映画.comより引用

監督は今作が初監督作となるカン・ユンソン
主演は「新感染 ファイナル・エクスプレス」、マーベル・スタジオ作の「エターナルズ」など出演で今や世界的にも注目を集めるマ・ドンソク
共演にユン・ゲサンほか

可愛いマ・ドンソク

良かった点

エンタメに全振り、だがそれがいい

今作の大まかなストーリーとしては前述の通り、主人公のコワモテ刑事マ・ソクト(マ・ドンソク)が国内ヤクザたちのいざこざを持ち前の腕っぷしで何とか押さえつけて街の均衡を保っていたものの、突如謎の中国マフィアたちが乱入
街のパワーバランスは一気に崩壊し、警察vs国内ヤクザvs中国マフィアのカオスへと進展して行く

今作と同じ位置づけの作品として、そして今回のレビューの比較対象として同じく2018年公開の「孤狼の血」を挙げさせて頂くが、決定的な違いはエンタメに振り切っているか、否かだ

孤狼の血も警察とヤクザの対立を描いた作品で両者とも明確なストーリーラインがあって分かりやすい
一方、相違点として後者の孤狼の血はあくまでも現実路線を貫いており、時代のディテールに対してのこだわりを感じさせる

一方で今作の犯罪都市はより大衆向けでエンタメ作品として無駄な要素は極力排除
中国マフィア役であるチャン・チェン(ユン・ゲサン)の犯行の動機というのは金が欲しいからという単純な理由だけであまり深掘りされておらず、それぞれの信念のぶつかり合いといったような人間ドラマとしての深みはあまりない
またなぜか登場人物はみな銃を使わず、ナイフやら金属バットやら、素手やらでの肉弾戦で全編展開するところを見てもリアリティとやらを完全に置き去りにしているのが伺える

だが、それがいい
今作の素晴らしさはその潔さ
あくまでも映画はエンタメであり、娯楽
中途半端なリアリティを追い求めるのではなく、とことんまで娯楽というベクトルを追求している「犯罪都市」の方が面白さとして個人的に軍配が上がる(※孤狼の血ももちろん素晴らしい傑作でここは好みの問題)
また孤狼の血と同様、コミカルなシーンだけでなくバイオレンスな描写も時折挟んでおりエンタメ性を追求するのはもちろん、単なるコメディ映画として“軽い”作品に仕上げてない所など製作陣のバランス感覚も素晴らしい

「犯罪都市」より

俳優陣のレベルの高さ

そして特筆すべきはやはり俳優陣のレベルの高さ
豪快な演技を見せる主演のマ・ドンソクはもちろん、敵役のユン・ゲサンの存在感も負けじと素晴らしい

「犯罪都市」より

どうしても警察に追われる側なのでアクティブなアクションシーンが多くなるが、それを難なくこなしつつ、観客に同情の隙を与えないほどの残虐性…
狂気とカリスマ性を纏ったユン・ゲサンの熱演はラストのカタルシスに向けて欠かせないピースだった

総評

TJ的評価は⭐︎4.5/5
ストーリーは王道だが、テンポも良く脚本も丁寧
これまで見てきた韓国映画の中でもトップクラスに面白く、続編にも期待が持てる内容となった
若干のグロ耐性は必要だが、万人(特に男性)におすすめ出来る作品なので是非ご覧頂きたい

今回はこの辺で終わらせていただく
(今までの映画レビューはこちらから↓)

今後も気になった映画等も引き続きレビューしていくので是非スキ、フォローの方をお願いしたい
では!

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TJ
見返りは何もありませんが、結構助かります。

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