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経験①中学校の職業講話
キャリア支援をしたくて経験を積んでいます。
先日は中学校で職業講話の機会をいただきました!
アナウンサー時代に何度かこういう場をいただいていました。
10年ぶりぐらいでした。
人前で想いを伝えることはやっぱり楽しいなというのが素直な感想です。
お話ししたのは3つ。
①テレビ局の仕事
テレビ局ではどんな仕事をしているのか。
・会社の運営や従業員の労働環境や生活を守る「総務」
・スポンサーを獲得したり、イベントなどを企画運営し、お金をつくる「営業・事業」
・広報や番組編成、コマーシャルの管理をする「業務」
・放送を確実に視聴者へ届ける「技術」
・番組を制作する「報道制作」
ざっとあげるとこんな感じ。
どの部署も行っていることがちょっと特殊です。
長年勤めて思うのは、テレビ局は個人事業主の集まりみたいな感じです。
営業にしてもクライアントと営業の間に代理店が入るので、他業種の営業とは違うのかな。
「どうやったらアナウンサになれるのか?」
20年務めたアナウンサーの話をしました。
アナウンサーって資格はいりません。
究極「私はアナウンサーだ」といえば、みんなアナウンサー。
誰でも「アナウンサー」を名乗ることはできるのです。
私がアナウンサーをしていてよかったなと思ったことは「興味関心が広がること」。
自分が好きなことで企画書を作成し、企画が通れば取材して番組になる、自分の言葉で伝えられる。好きなことが仕事になるなんて、幸せだなといつも思っていました。
私にしかできないことは何かなといつも考えていました。
「子育て」だなと。子育てネタを扱うことが多かったです。
日常の出来事や想いが仕事につながる。それが情報になって救われる人もいる、誰かの心を動かすことができる。
放送後には何かしらの反応をいただきます。
「共感しました」「いい放送でした」「取材してくれてありがとう」。
一方で「私は違うと思う」「なぜそう言い切れるのか」。
こんな反応も当然ありました。
私は「賛否」あっていいと思っていました。
むしろ「否」をいただくと「やってよかった」と思っていました。
なぜなら「人の心を動かせたから」。
もちろん、そういう一面もあったかと反省もします。
でも私が感じたことが100%正しいとも思っていません。
「否」からは学ぶことがたくさんある、その方がわざわざ意見を寄せるという「行動」を起こしてくださったことに大きな意味を感じていました。
かっこよく言うと「私の想いで世論を動かすことができる」。
それがアナウンサーの醍醐味であり、反面大きな責任を背負っているとも思っていました。
そんな仕事に携わることができたのは、幸せでした。
②働くって何だろう
講話の半分は、キャリアについてお話しました。
この先のキャリアに行き詰り、44歳でアナウンサーに区切りをつけ、キャリア支援に携わりたくてキャリアコンサルタントの資格をとって総務人事部へ異動した私。
考えたのは『「働く」って何だろう』。
皆さんは何のために働いていますか?
偉くなるため、昇進のため、金持ちになるため、生活のため、義務だから・・すべて正解だと思います。
そうしてどうなりたいのか?
「幸せになるため」に人は働くと思います。
大人が子どもに必ず聞くことがあります。
「将来の夢は何?」。
皆さんは小さいころ何になりたかったですか?
夢はありましたか?
私は小さい頃からアナウンサーになりたかった。
でも放送部でもないし、テレビに出たこともなかったし、大きくなるにつれて現実が見えてきて夢は夢でしかなくて、いつしかそんな夢忘れていました。
大学時代にたまたま今の会社の情報番組に「出ませんか」と声をかけられて出たことがありました。
その時とっても楽しくて、テレビってこんなに人を楽しい気持ちにさせることができるんだと思いました。
アナウンサーの夢を思い出し、せっかくなら目指してみようと決めてアナウンサー試験を受けたら、たまたま夢を思い出すきっかけをくれた今の会社で内定をもらった・・・夢が実現できた背景はそんな感じでした。
これって多分まれ。就職はご縁ですね。
でもチャレンジしたから結果がついてきた。
夢があるのはとてもいいこと、素敵なこと。
でも夢なんて絶対持っていないといけないわけでもないし
夢がないことが悪いわけでは決してない。
むしろ大きくなると現実が見えてきて、夢を忘れていくのが普通なのかもしれません。
③将来の夢の見つけ方
夢がない人はどうしたらいいのか。
「どんなことをしたいか」
人を楽しませたい、人の役に立ちたい…
そんなことだったら考えることができるかなと。
世の中の仕事ってあまたあります。
私たちが知っている仕事はそのごく一部。
社会を知り始めた子どもたちなんてその一握りしか知らないわけです。
そんな中で将来の職業を見つけるなんて至難の業。
大事なことは
「何をしている時が楽しいか、好きなことは何か」=自分を知る
ではないでしょうか。
好き、楽しいに勝るものはない。
まずは好きなこと、楽しいと思えることをいっぱい見つけることが大事ではないでしょうか。
「好き」が仕事につながる
私はアナウンサーからキャリア支援にシフトしました。
一見まったく違う仕事にみえますが、最近共通項に気づきました。
どちらも「伝える」ことが根底にあります。
私は人に想いを伝えることが好きなんです。楽しいと思えます。
想いを伝え、聞いてくれた人が行動を起こしてくれるとなお嬉しいです。
さらに
「社会を知る」
大人から仕事の話をたくさん聞いてほしいのです。
さらに「失敗談やうまくいかなかったこと」を聞く。
人生の先輩はその苦難をどう乗り越えたのか、これからキャリアを積み重ねていく若者はヒントにしてほしいと思うのです。
キャリアって仕事だけではありません。
生まれてから死ぬまでの経験すべてがキャリア。
だから中学生だってもうたくさんのキャリアを積んでいるんです。
「自分の人生を自分で決められる人になってほしい」
=「キャリア自律」
自分を知る、やりたいことはチャレンジしてみる。
うまくいかなくても問題なし、そこからまたスタートすればいい。
人生は長い。ワクワクできるキャリアを築いてほしいな、そんな話をしてきました。
大人にも通じるものがあると思います。
この先に行き詰りを感じている方、ちょっと立ち止まって、自分の「好き」を改めて思い出してみませんか?
こういう考えにたどり着くまで、このnoteやTwitterなどでいろんな方の意見に触れて私もつき動かされました。
人の想いに触れることはとても大事な時間だと改めて思います。
私の発信で誰かの役に立ったら嬉しいです。