マルチリンガルロードマップ・我が家の言語環境 #1
大金をかけずに、教育ママでもない私の子供たちが、結果的にどうやってマルチリンガルになったのか、ということを今後何回かにわたって、我が家の家庭環境などから分析?していきたいと思います。
子供たちの言語レベルは現在どのくらい?
現在20歳の長男は大学で化学を専攻しており、秋から大学院へ行く予定です。彼はドイツ語と英語がネイティブレベル、いわゆる仕事や勉学にも使用できるレベルです。大学の講義はドイツ語でしたが、現在所属している研究室内での使用言語は英語です。そのほかは、ラテン語を中高で5年間習いました。
アラビア語は会話が理解できるくらい、難しいアラビア語の発音も上手で、少しですが会話できるレベルです。日本語はアニメや映画を見てかなり理解できる、日本語は話せて読めるレベル。早く書くことはまだできませんが、一旦下書きをしてからなら書くことができます。
昨年高校を卒業した現在18歳の長女は、ドイツ語と英語はネイティブレベル。
高校最終学年に、大学入学資格試験での口頭試験をフランス語で受験したので、ある程度会話できる、読み書きできるレベルですが、フランス語圏に住んだ経験はありません。そのほかは、長男と同じく、中高でラテン語5年間習得、イタリア語は高校1年生の時に習得し、初級レベルです。
日本語の会話は、今年3ヶ月間日本に仕事で滞在していたため、その間にさらに上達して会話のペースも以前よりも早くなり、読み書きは1年前よりかなり上達、まだ勉強中ですが、LINEメッセージとかを読んだ書いたりは問題なし。
ただ、日本語で映画やアニメは理解に問題はないのですが、政治や事件というような時事ニュースを聞くとわからない言葉が多い、と言っていました。
長男・長女、どちらもドイツ語は高校(ギムナジウム)卒業の時点で大学入学できるレベルに達していました。(ギムナジウムは、ドイツの進学校である中高校)
私たち夫婦の使用言語や外国語との出会いは?
夫の母国語がアラビア語。
しかし夫は13歳の時にドイツに移住、35年以上経ちます。移住後にドイツ語を習得し、今では仕事では英語とドイツ語を使用しています。
レバノンの富裕層の子供たちは小学校から私立の学校に通い、フランス語と英語を習得するのが普通のようですが、夫は私立に通わせてもらえる層ではなかったようです。
そのためフランス語は残念ながら習得しませんでしたが、英語は子供の頃にテレビでトムとジェリーやミッキーマウスといったような、アメリカ発のアニメや映画を見ながら習得したとのことです。
そして、私の母国語は日本語。バイリンガルでもなく、バイリンガルの学校に通ったわけでもなく、親戚のなかに外国人がいるのでもない普通の日本の家庭で育ちました。
日本の大学で英文学専攻だったため、英語は読み書きから会話もできるグループには入ります。一年間のアメリカでの留学経験、ドイツでは、英語を使用して、秘書や広告代理店勤務経験があります。
私たち夫婦の会話は現在はドイツ語。新婚したての最初の3年間、今から20年前くらいは英語で会話していました。
私の英語への思いや国際交流に関しては、私が大学生の時に出会った私のメンターであった英文科の教授の影響を大いに受けて、世界に道が開いたのだと思います。
大学時代から、彼が企画する様々な国際的パーティーに誘われたり、外国人教授たの集まる彼宅でのホームパーティーでお手伝いをしたり。
またその教授がアメリカから毎年日本へ留学してくるフルブライト留学生のお世話をしていたこともあり、私も留学生に知り合う機会が多く、一般の大学生よりも日本にいながら国際交流を頻繁に体験、英会話や異文化コミュニケーションも感覚で習得していきました。
私のドイツ語のレベルは、ドイツ語でマーケティング系の資格を取り、ドイツ語での読み書き、日常生活も不自由はしていないレベルです。
我が家にはどの言語が飛び交っていたか?
私たちのベルリンでのお友達は国際色豊かで、ドイツ語や日本語だけでなく、英語を話す環境も多かったので、子供たちは当たり前に色々な言語・マルチリンガルという環境でなんとなく育てられることもできました。
ベルリン市内は夫の兄家族が住んでおり、子供たちと同じ歳くらいの従兄弟が2人いるのですが、そちらは現地校はドイツ語、家ではお父さんとはアラビア語で会話と、お母さんとはクルド語で会話するトリリンガルで、私の子供たちはきっと取りリンガル、マルチリンガルってなんか当たり前なんだって環境で育ったかもしれないです。
従姉妹との共通語はドイツ語です。
両親の母国語習得は当たり前!、トリリンガル・マルチリンガルは絶対!っていう異常な教育熱心さは私たちにはなかったのですが、子供たちが幼児期の頃に夫がよくいっていたことは、ドイツ語は絶対習得、日本語習得も大切、どちらもできたらそれはいい。英語はドイツ語ができれば、できるようにはなるでしょうという感じでした。
そのほか、彼の母国語であるアラビア語に関しては、全く違いすぎる言語タイプのマルチ習得だと子供達の頭が混乱するかもと心配して、絶対習得してって感じではなかったのです。
夫がドイツ語堪能であるってこともあるかもしれないので、アラビア語でなく、夫はドイツ語で子供たちと話していました。
子供たちの学校教育もそのままドイツでの予定でしたので、まずはドイツ語は必須、しかも中途半端なレベルでなく、高度なレベルのドイツ語で、っていつも言っていました。
今後は、学校教育期間の言語習得の経過などをお喋りしていきたいと思います。
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