標準レンズで撮ったそのへんの野鳥たち 2023年まとめ
野鳥は望遠レンズでしか撮れない? それって本当?
今年の夏にはじめてのミラーレスカメラ(FUJIFILM X-T4)を買って、試し撮りしている中で見かけた野鳥の写真を並べてみた。
最近の都市鳥は人を恐れなくなった
自分が子供の頃は、家の前の電線に山鳩(キジバト)がとまっただけで、自分的大ニュースだった。最近は、都会の人は野鳥をいじめない。そもそも、市街地では猟銃を使えない。川など危険な水辺が金網で囲まれて人が入れずに鳥にとっては安全な所になったせいか、都会に進出し、人をあまり恐れない鳥も多くなった。そのおかげで、そっと近づいて写真を撮らせてもらえる機会が増えた。
カメラの解像度が上がっているからトリミングしてもいける
近づけるとは言っても、5メートル、10メートル……は離れているから、ここは望遠レンズが使いたい所ではある。でも、今のデジカメの解像度なら、少々遠くても拡大すれば割りと大丈夫。スマホやパソコンの画面で見るならきれいなもの。プリントしても、キャビネ版程度なら問題なし。
標準レンズにも利点がある
それに標準レンズにだって利点はある。それは、機動性と視野の広さだ。
日々、いつどこで出くわすかわからないそのへんの鳥のために、常に望遠レンズを持って歩くわけにもいかない。
それに、望遠レンズは視野が狭い。急に動く野生の鳥をフレームの中に収めておくのはなかなか難しい。それだったら、標準レンズで広い範囲をザックリ撮って、家に帰ってからじっくり切り取れば良いではないか。
標準レンズのプラスアルファ
更に言うなら、一般的に標準レンズの方が望遠レンズより明るいから、かなり暗くても対応できる。今のデジカメは、かなりな高感度になっていて、普段あまり気にしていないけれども、条件が悪い時ほど、開放時F値の差が効いてくる。望遠レンズはいくら明るくてバズーカ砲みたいなヤツでも、標準レンズにはかなわないわけで。
あと、狩猟対象の鳥だと、望遠レンズのような筒状の長いものを見ると、すぐ逃げて行ってしまうような気がする。怖がらせない普通の格好の方が、良いかもしれない。まぁ、これは気分的な問題で、確証はないけれど。
見かけても撮れなかった鳥
と、そんな訳で、夏にデジタルカメラを買ってから、標準レンズ・フジノン XF35mmF1.4 Rで撮ったそのへんにいる鳥の写真を並べてみた。
並べてみて気づいたが、身近にいても、撮れてない鳥が結構いた。
鴨類は、渡ってきて間もないし、日が短かくてさすがに暗すぎて良く撮れなかった。キンクロハジロ、オナガガモは見かけていたが、暗い中、池の真ん中の方にいたので難しかった。
あとは、小さな小鳥類。スズメ、メジロ、シジュウカラは、被捕食者で警戒心が強いせいか、声を聞いたり、サッと飛び去る姿は見かけても、カメラを取り出す隙がない。住宅街の中で見かけることが多いのも、撮れない原因だ。ツバメもそうだが、人に近い方が安全なんだろう。
それから、高い所で鳴いているモズ、樹冠にとまるオナガ。春に上空でさえずっているヒバリ、超高空を渡っていくサシバ。湾岸だと、何かを狙って上空をぐるぐる回っているトビもいる。
湾岸で野鳥の集まりそうな所といえば、谷津干潟がある。いろいろな鳥がいそうだけれど、さすがに望遠レンズがないと無理そうだ。来年は、撮りに行けると良いな。