「古事記」第9章「国譲り(くにゆずり)」9-10
最終決戦に挑んだのは、今までの交渉担当者ではありません。
国宝級笑顔の書道画家Princess香龍です❤️
天つ神一番とも言われている力自慢の神様「建御雷神(たけみかづちのかみ)」です。
「交渉」なんて生やさしい態度では無いと言わんばかりに、大きな船を天空から走らせて、決戦場に向かってきたのです。
あの「黒船来航」みたいな感じでしょうか?大きさと技術で圧倒されて国つ神の軍隊は「ほけけ状態」です。
そして、ちょっと高いところから、一人の神様がハシゴも使わずに「ドーン」と雷の様に飛び降りてきたのです。
オオクニヌシは驚いて「大丈夫ですか?」と声をかける。敵に対しても優しいのがクニちゃんことオオクニヌシの良さです。
そんなクニちゃんに対して、タケちゃんこと建御雷神はおもむろに剣を抜くと、波打ち際の砂浜に剣先が上になるように突き立てたのです!!
そして、こともあろうにタケちゃんは、ザザッと飛び上がり、あぐらを描いてその剣の上に勢いよく落ちて剣先に座り込んだのです!!
「ブスっ!」って音が痛そうです。
完全にケツに刺さっているのを確認したクニちゃんは、様子を伺う。武力行使では無いにしても、この威圧感は半端ないのです。
タケちゃんは「俺は、アマテラスの姉御から、コトを正しに来た。テメェが我が物ヅラして治めてるこの国は本来、自分(天照大神)の御子が治めるべきだと考えている。テメェはどう思っているんだ?」
面倒くさそうな子ですよ〜〜〜。どうする?クニちゃん!
いきなり攻撃されなかったのが幸いだけれど、いよいよ武力行使も辞さない感じです。
タケミカヅチを口説く時間が欲しいところです。
「どう思っているかって聞いてんだよ!」とタケちゃん。せっかちです。
クニちゃんは、「お答えしたいのは山々ですが、実は僕、この国のことは息子に任せているんですよ。事代主(コトシロヌシ)に聞いてみるね。」とのらりくらりする。
「なら、そのコトシロヌシに会わせろや!!」
ですよね〜〜〜。「残念なことに彼は今、鳥を捕ったり、魚を捕ったりするのに忙しくてどっかの岬に行っちゃったんですよね。しばらくかかるので、戻ってくる前にウチでゆっくりとお酒でも酌み交わしながら。。。」でた!!クニちゃんお得意の誘い文句!!
ところが、相手はそんな手には乗らないとばかりに「小賢しい男だ!俺はテメェの家なんかいかねぇ。鳥船に探させる」
天つ神の最新型の探査機「鳥船」はすぐにコトシロヌシを探してしまう。
筋肉系の攻略は、どっかのご先祖様みたいで苦手なんです。(スサノオのことだよね。。。)
タケミカヅチの攻略法が見つかればいいのだけれど、情か、女か、権力か、何か引っ掛かればいいのだけれど。。。などと考えたのも束の間、息子(コトシロヌシ)が首根っこを捕まえられて半泣きです。
「ヒィぃっ!父上、これは一体??」
それに笑顔で(ひきつった)「コトシロヌシ、すぐに見つかった様で良かったよ。こちらは天つ神のタケミカヅチさんだよ。この国のことでお前に話があって、わざわざきてくれたんだ」
陸に降ろされたコトシロヌシが不安そうに剣先に座ったままのタケミカヅチを見上げて用件を聞くと、タケミカヅチは「国を譲れ」ということ。
「えっとぉ。。。それはどうかな?」コトシロヌシが父の顔をチラッと窺うと、貼り付けられた笑顔に「断れ」という文字が透けて見える。
「譲ってあげたいのは山々だけど、色々と手続きが大変で難しいかも。。。」声が裏返る。
タケミカヅチは怖い顔で「速やかに・・・譲れ!!」
「はっ、ハイっ!もちろん!アマテラス様のお子さんなら安心して任せられるぅ・・・ねっ父上・・・」
オオクニヌシは我が子のナヨさに戸惑う。使えねえ!!と思っている間にコトシロヌシはあまりの怖さに、自分の身を守る為に青い柴垣の中に引きこもり、身を隠してしまったのです。
「じゃあ、決まりだな」
「あっ、いや、実は息子がふたりで治めているので、タケミナカタにも聞いてみなくちゃ!!」とオオクニヌシ。
「タケミナカタとやらはどこにいるんだ?」とタケミカヅチ。(このふたり、語感が似てるのよね)
オオクニヌシはちょっと胸を撫で下ろしながら「もうすぐこちらにくると思います」と言って、タケミナカタの登場を待つことにしたのです。
と、オオクニヌシがニッコリタケミカヅチに笑顔を向けたのには訳があります。
。。。次回をお楽しみに!!
日本の神様の物語は最高の「ドラマティックJapan」。。。
だんだん良くなる!未来は明るい!!
皆様に湯水の如く良き事が起きます!!
香龍アートサイトcreema
https://www.creema.jp/c/princess-kory
「アートアクセサリー」サイトminne
https://minne.com/@koryu4976
参考文献/「眠れないほど面白い日本書紀」板野博行、三笠書房、王様文庫
参考文献/「ラノベ古事記」小野寺優、KADOKAWA