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精神科医が見つけた 3つの幸福

幸福の科学に基づいた、人生を充実させるための実用書。

コロナ禍、人生100年時代、AI化、スマホ依存…

現代社会は、様々なストレスや不安に満ち溢れています。

そんな中で、私たちは皆、「幸せ」になりたいと願っています。

しかし、「幸せ」とは一体何なのでしょうか?

本書は、「幸福」とは「脳内物質」であるという科学的な視点から、真の幸福を手に入れるための方法を解説します。





幸福とは、「脳内物質」だった!

「セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミン」が十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じる。
つまり、脳内で幸福物質が出た状態が幸せであり、幸福物質が出た状態が幸せであり、幸福物質を出す条件というのが「幸せになる方法」であると言えます。

①セロトニン的幸福とは、「健康の幸福」。心と体の健康です。
②オキシトシン的幸福とは、「人とのつながりと愛の幸福」。人間関係、コミュニティへの所属などの幸福です。
③ドーパミン的幸福とは、「成功の幸福」。達成、富、名誉、地位などの幸福です。
では、これをどのような順番で、あるいはどのように組み合わせていけば幸せになれるのか?

ズバリ結論から言いましょう。
三段重の一番下から、「セロトニン的幸福→オキシトシン的幸福→ドーパミン的幸福」の順番です。
この順番を間違えると、幸福になるどころか、むしろおもいっきり不幸になる可能性もあります。

たとえば、セロトニン的幸福(健康)をないがしろにして、ドーパミン的幸福(成功)を目指すと、メンタル疾患などに陥ります。
幸福になるどころか「不幸」になってしまいます。
つぎに、オキシトシン的幸福(人とのつながり)を軽視して、仕事を頑張りすぎると、ろくなことになりません。
どれだけ仕事で成功しても、妻に離婚され、子どもから毛嫌いされてしまっては、「幸せ」とは言えません。
では次に、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福ではどうでしょう?
あなたは仕事も順調で、「家族と一緒に最高に幸せな生活」をしていても、ある日突然、「がん」を宣告されたとしたらどうでしょう。
健康があってこその、オキシトシン的幸福です。
セロトニン的幸福を失うと、連鎖的にオキシトシン的幸福も失います。


「Be」の幸福、「Do」の幸福

セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、「そこにある幸福感」です。
言うならば、「Be」の幸福。
Be動詞のそこに「ある」「存在する」という意味です。
朝起きて、外に出て青空を見て「爽やか」「気持ちいい」と感じる。
そこには、セロトニン的幸福が「ある」です。
また、朝起きて、そこに最愛のパートナーがいて朝ご飯を作ってくれている。
なんという幸せでしょうか。そこには、オキシトシン的幸福が「ある」のです。
「Be」の幸福に気づくことが重要。
そして、それを維持し、失わないよう努力する必要もあります。
にもかかわらず、ほとんどの人は失ってから、今まで「Be」の幸福を持っていたことに気づくのです。
しかし、それでは遅すぎます。

一方、ドーパミン的幸福は、行動や努力の結果得られる幸福。
言うならば、「Do」の幸福です。
何かを「する」ことによって得られる。
つまり、何もしなければドーパミン的幸福は得られないのです。
逆に言えば、行動すればするほど、あなたの「Do」に見合ったドーパミン的幸福が得られる。


幸福は「結果」ではない。「プロセス」である。

ほとんどの人は、「幸せ」を「結果」として捉えていると思います。
「仕事を頑張ると、幸せになれる」といったように。
しかし、大変残念なことに、私の脳科学的な幸福論から言うと、「幸せは結果である」という考えは、完全に間違いです。
幸福物質が分泌された状態が「幸せ」と考えると、日々のセロトニン、オキシトシン、ドーパミン分泌の中に「幸せ」という状態が存在するのです。
何か大きな目標達成したとき、その瞬間はドーパミンが大量に分泌します。
そのため「大きな幸福」は得られますが、それは永続的なものではありません。
すぐに色あせてしまいます。
「幸せ」とは今、この瞬間の「状態」であり、「プロセス(過程)」なのです。
「ゴール」でも「結果」でもない。
ですから、「今」幸せであることが重要です。


「減る幸福」と「減らない幸福」

「お金持ちになると幸せになれる」は、正しいのか?
結論を言うと、ある程度の金額(800万円)までは、「お金が増えるほど幸せになれる」が、ある程度を超えると「幸せはほとんど増えない」ということになります。
ドーパミンは「もっともっと」を要求する脳内物質であり、ドーパミン的幸福は逓減する。
つまり、同じ刺激を得ても、次にはより多くの刺激がないとドーパミンは出ません。
ドーパミン的幸福を手に入れても長くは続かないのです。
では、それに対する対処法はないのでしょうか?
あるいは、「逓減しない幸福」はあるのでしょうか?
あります。
セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、逓減しない。
あるいは、逓減しづらいのです。
青空は、100回見ても、1000回見ても実に気持ちがいい(セロトニン的幸福)。
赤ちゃんを100回抱っこしても、1000回抱っこしても、その幸福感は変わりません(オキシトシン的幸福)。

つまり、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福は逓減しない(しづらい)。
ドーパミン的幸福は逓減する。
だからこそ、幸せのベースは、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福でしっかりと築く必要があるのです。
ドーパミン的幸福は、あくまでも「プラスアルファ」の付加的な幸福と考える。

ドーパミン的幸福は得がたいので、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福で我慢しなさい、と言いたい訳ではありません。
「お金」を手に入れ、その幸福感を持続させる方法があります。
それは、「感謝の気持ちを忘れないこと」です。
なぜなら、ドーパミン的幸福(金銭的幸福)がオキシトシン的幸福(感謝)と結びつくからです。
前述したように、ドーパミン的幸福はすぐ逓減しますが、オキシトシン的幸福は逓減しないのです。


セロトニン的幸福を手に入れる

セロトニンを活性化させる最高の習慣として、「朝散歩」をお勧めしています。
具体的に、起床後1時間以内に、30分程度の散歩をやや早歩きで行います。
また、歩きながら「歩行瞑想」もマインドフルネスの1つです。
「今、ここ」に集中しながら、朝散歩をするだけ。
ポイントは「清々しい」「爽やか」「癒される」という感覚に気づき、それを味わうこと。
その瞬間、瞬間に、セロトニンが分泌されます。


オキシトシン的幸福を手に入れる

「家族とのスキンシップ、仲間との交流、親切や感謝、ペットとの交流」を行うと、オキシトシンが分泌されます。
しかし、人間関係は勝手に生まれ、勝手に育つものではない。
自分から行動し、相手を気遣い、思いやる。
人間関係を育てる努力をしていかないと、そう簡単に作れるものではないのです。
だからこそ、「人間関係」や「コミュニケーション」を勉強してください。
人間関係のスキルは、一度学べば一生ものです。
「人間関係のスキル」は「幸せになるスキル」と言い換えても、過言ではありません。


ドーパミン的幸福を手に入れる

「ドーパミン」=「幸福」というイメージでとらえる人が多いのですが、果たしてどうでしょう?
答えは、「ノー」です。
ドーパミンは「幸福物質」という光の側面と、「依存症の原因物質」という闇の側面の「2つの顔」を持っています。
ドーパミンは、一言でいうと「もっともっとの物質」です。
ドーパミンを上手に使えば、あなたの自己成長と成功を加速する。
ドーパミンのダークサイドに呑み込まれると「アルコール依存症、ギャンブル依存症、買い物依存症」などになり、人生を失うことになります。
「ドーパミンとうまく付き合う」ことが、人生で成功するか失敗するかの分かれ目であり、幸せになれるかどうかの分かれ目でもあります。


『まとめ』

「セロトニン(健康の幸福)」「オキシトシン(人とのつながりと愛の幸福)」「ドーパミン(成功の幸福)」が十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じる。
そして、三段重の一番下から、「セロトニン的幸福→オキシトシン的幸福→ドーパミン的幸福」の順番で積み重ねることが特に重要である。
それぞれの特徴としては、セロトニン的幸福とオキシトシン的幸福は、「そこにある幸福感」です。言うならば、「Be」の幸福。この幸福は逓減しない(しづらい)。
ドーパミン的幸福は、行動や努力の結果得られる幸福。言うならば、「Do」の幸福です。ドーパミン的幸福は逓減するので、あくまでも「プラスアルファ」の付加的な幸福と考える。
「幸せ」とは今、この瞬間の「状態」であり、「プロセス(過程)」なのです。
「ゴール」でも「結果」でもない。ですから、「今」幸せであることが重要です。



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