短期派遣、始まる。
コールセンターネキに転生する。
ゲームのボイチャすら出来なかった私がコールセンターネキになる。
遡ること一週間前。
お金が底をつきかけ、いよいよ働く時が来た‥‥と、重い腰を上げ派遣登録会に行った。
とりあえずのお金が欲しい、そして続けられるか分からないという無職らしい理由で3ヶ月以内の短期を希望。
すると、
唐揚げ屋
or
コールセンター
のどちらかを選択しなければならなくなった。
唐揚げ屋の方が300円時給が高い。
とりあえずのお金が欲しい私には合っている。
300円×7時間×20日=42,000円
この差額は非常に大きいものである。
しかし、どうしても鶏肉を揚げられない理由があった。
派遣会社のお姉さんも、お金が欲しいなら唐揚げだと何度も言っていた
だが、鶏肉だけは揚げられない。
5月半ばに飼っていた鳥が死んだからだ。とてつもない心の傷を抱えた中で毎日毎日鶏肉を揚げ続けることなど到底出きるはずがないのだ。
お金が欲しい。
けれど、鶏肉は揚げられない。
お金が欲しい。
と、いうことで、全くの未経験・コミュ障・ポンコツの私がコールセンターネキに転生することになった。
説明を受けている際に
「温度感の高いお客様」
という単語がツボに入ってしまい、声を出して笑ってしまった。
こういう時に我慢が出来ないところが大人として本当に良くないと思う。
「温度感が高いお客様」は真夏だからよりホットになってるのかなぁ
とか
「温度感が高いお客様」ってT.M.Revolutionじゃないんだから‥‥
とか
脳内でぐるぐるぐるぐる考えるうちに我慢が出来なくなってしまうのだ。
明日は研修らしい。
明後日からコールセンターネキとして現場デビュー。
こんな簡単にポンコツを送り出していいんですか?大丈夫ですか?無職歴見ましたか?使い物になりませんよ?
と言いたい。
けれど、もう動き出してしまった。
ベルトコンベアに乗せられてしまった。
自分からは降りるつもりは‥‥今のところ‥‥ない。
今のところは、ね。
大丈夫なのだろうかと怯えているので、今日はほとんど寝てしまっていた。
寝て現実逃避をした。
緊張するぅうううううう。。