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恋をするってこんなに難しかったっけ

ちょっとよくわからなくなってきたため、頭の整理と、自分の本当の心の声を聞くため、この記事を書きます。

婚活をはじめる

私が婚活アプリに登録したのは昨年の11月。

娘に勧められたこともあるが、私ももう50を過ぎて随分たつし、ステキなパートナーが隣にいたら、これからの人生また違ったものになるかも知れない。

そんな少しの輝く未来への希望を胸に抱き、娘に教えてもらったあるアプリの登録をした。

しかし、入ってみて気付く。

現実はなかなか厳しいものだと。

私より歳上、つまりそれって…

仕方ない。

仕方ないのは分かっているが、アプローチしてくれる人はほぼほぼ歳上。

60代の方がほとんど。
中には70を過ぎた方まで…。

歳下や同年代があまりいないのだ。

そういう方たちはやっぱり歳下の彼女が欲しいんだなと、妙に納得。

アプローチ=〝いいね〟をしてくれた方たちのドアップの写真がずら〜っと並ぶその光景を、ある種恐怖さえ覚えながらすぐに画面を閉じてしまう私は、失礼極まりない、婚活をする資格などないサイテーな女なのだろうか。

はじめはそんな風に感じていた。

ひとりめの人とマッチング

そんな中、勇気を出して私からひとり〝いいね〟をしてみた人がいた。

今覚えば、なんとなく亡くなった父親の面影があった方だったように思う。

一見強面なのだが、そんな中にも優しさが隠れているような、そんな印象であった。

私よりふたつほど歳下で、自営業の方だった。

バツイチ子供なし。

お忙しい方で、基本お休みなしで働いていた。

ひと月ほどアプリ内でやりとりを続けた結果、向こうから辞退を申し出された。

とても紳士的に。

嫌な気持ちはなかった。

残念な気持ちはあったけど、確かに生活スタイルに違いがあり過ぎたのは、自分でも心配な点ではあったから。

ふたりめの人とマッチング

その方とサヨナラをしたあと、アプローチしてきてくれた別の方。

珍しく私より歳下だったその方は、みっつ下のサラリーマン。

お話してみたいと思い、マッチング。

サラリーマンなので土日祝はお休みで、生活も規則正しい。

バツイチで成人した子供さんたちがいるが、今は一人暮らし。

自分の写真をわざわざ送ってくれる人だった(アプリ内で写真を添付できるので)が、写真はプロフィールに載っているので別にいらないのにと思いながら、リアクションに困ったのを覚えている。

今思えばアレはどういう意味だったのだろうか…。不思議。

メッセージもマメにきた。

色々な話もしたが、よく聞かれたのは『今日のおかずはなんですか?』。

正直、返すのが面倒だなと思ったこともあった。

しかし一人暮らしで慣れない自炊を頑張ってるみたいで、きっと彼女や奥さんにご飯を作ってほしいんだなと思い、私も好きな人にご飯を作るのは全然苦ではないので、特に嫌な気持ちはなかった。

今から会いませんか?

メッセージのやり取りは楽しかった。

ずっと敬語でやり取りしていたのも好感が持てた。

お互い孫がいるのも親しみが持てた。

早寝早起きを心がけている人で、夜ダラダラとやり取りすることもなく、メリハリがついてそれも良かった。

やり取りを始めて間もなく『会いたい』と言ってきた。

驚いた。

そんな早くは会えないと断ったら謝ってくれた。

オミクロンが急速に広まっていた時期でもあったし、そういう意味でも人と会うことが私にしてみればそんな簡単なことではなかった。

その何日かあと、彼の出張帰りの夜のこと。

『車で近くを通りますので、今から会いませんか?』と言われた。

それは驚いたというより、腹が立った。

夜に、しかも車?

『夜には会いません。車にも乗りません』

かなり強い言葉で返したのを覚えている。

なんなんだ、この人は。

その時もうこの人とはやりとりをやめようと思った。

そういうデリカシーのない人は御免だ。

しかしそのあと謝罪の文面がきて、非常識だったと謝ってくれた。

その言葉でなんとなく、サヨナラを言いそびれてしまった…。

結局会うことに

そのあと他愛無い話のやり取りを続け、メガネを新調した日にはメガネをかけた自撮り写真をまた送ってくれた。

きっと自分のことが好きな人なんだ…。

一緒に買い物をしてるとのことで、孫の写真も。

私だったらこのアプリ内に孫の写真は載せられないな…と、なんとも言えない気持ちになったのを覚えている。

それでもやり取りはやめなかった。

なんでなんだろう。

やめたいと思わなかったから、が答えだ。

年が明け、このままダラダラやり取りを続けても埒があかないと思い、私の方から会うことを提案した。

まずはお茶だけ

場所は私が指定。

街中のコーヒー専門店。

感染が広まっているというのに人は多かった。

実物は写真どおり。

メッセージと違い、話し方はゆっくりで口調の優しい方。

今までのマイナスイメージがその日に逆転するくらい、好感を持てた。

色々な話をした。

話しやすかった。

病気のことや仕事のこと。
色々話した。

全て丁寧に返してくれ、良い人だなと感じ、私のことを本気で考えてくれていることは理解した。

素直に嬉しかったし、この人なら付き合っていけるかもと思い始めた。

そこでLINEを交換してほしいと言われ、私は抵抗なく応じた。

まさかの感染

そのあとLINEでやり取りを続けた。

LINEでは、生まれたばかりの私の孫ちゃんの写真なんかも送ったり。

そしてすぐに、2回目は映画でも観にいきましょうという話になった。

1月の末ごろに会う約束をしていたが、その10日ほど前にその人が感染してしまった。

約束はもちろん取り止め。

軽症とのことで、自宅療養となったよう。

心配はしたが、近くに娘さんも息子さんもおられるので大丈夫かなと。

少しだけたまにLINEはきたけど、しんどいだろうとそれに返事するくらいで、こちらも遠慮していた。

毎日たっぷり来ていたLINEがすっかり少なくなり、私の調子が狂う。

寂しいというわけではなく、『あれ?私は必要ないの?』みたいな。

2週間ほどたって、ようやく体調が戻ってきたと言ってきた。

彼はさらに続けた。『早く会いたい』と…。

ランチと映画と違和感と

職場復帰され、1週間ほどたった日に会うことになった。

2回目のその日は映画館の入っているショッピングモールにて。

駅から少し離れているので、車で迎えに行くと。

『車は嫌ですか?』と聞かれたが、信頼関係は多少なりとも出来ていると思っていたので、迎えに来てもらうことに。

バレンタインが近かったので、私はお店で買ったチョコを持参した。

深い意味はなかった。

それも良くなかったのかも知れない。

欲しいと思ってるだろうと、それくらいの軽い気持ちだった。

車に乗る前にチョコを先に渡すと、彼は喜んだ。

『感染大変でしたね』と言うと、彼は『大変でしたよー、クラスターでしたからねー』と答えた。

『クラスター?!だったの?』と声に出して驚いたが、彼は普通に体がしんどかった話を淡々と続けた。

そんな話は一切聞いていなかったなと、少しアレ?っと思った。

美味しいランチをご馳走になり、モールをブラブラし、映画を1本観てまた少しブラブラした。

ずっと敬語。
ほどよく距離をとりながら。

LINEと会った時の違和感

会ったのはまだ2回目だが、会うとよくわからない違和感を感じていた私。

LINEでは結構強引というか、色々聞いてくるし、話もコロコロ変わる人。

でも実際話すと、口調は穏やかだし、色々気遣ってくれるし、とても優しい。

隣の居心地も悪くはない。

側から見たらきっと恋人か夫婦だろう。

でも手は繋がない。

まだ付き合ってるわけではないから。

そう決めていたし、向こうもそれは言わなかった。

まさかの展開と違和感が消えた瞬間

その日はとても楽しく過ごせた。

外は雨。

車に乗り込むと、なぜか彼が握手を求めてきた。

一緒、ほんの一緒躊躇った私。

でも握手には『ありがとう』の意味が込められていると理解し、握手に応じた。

駅まで送ってもらうつもりだったが、マンションの近くまで送るという彼の申し出を断らなかった私。

なぜなら、ほぼ90%ほど彼とお付き合いしてみても良いかなぁとまで思っていたから。

車の中で『次はもう少し遠出してもいいかもですねー』なんてことも話していた。

それは本心。

とうとう私に彼氏が出来るのかと、少し浮き足立っていたのかも知れない。

マンション前に車を止めてもらい、お礼を言い『じゃあ』と言った瞬間、彼が突然顔を寄せてきた。

私は咄嗟に強く突き放した。

顔に笑みを浮かべたまま。

『マスクの上からだから良いかなと思って』と彼は言った。

そこですか?!

違和感の答えがハッキリしたと思った。

そうだ。やっぱり彼は強引だと。

悪いのは私?

誤魔化しながら、その場を去った。

手を振り『じゃあまた』と言いながら。

私は強引な人が嫌い。

そのことだけが頭にハッキリと浮かんでいた。

お付き合いしてみても良いかなと思っていた気持ちが、たった一瞬の出来事で揺らぐ。

私は彼のことが好き?好きじゃない?
どっち?

それがわからなくなっていた。

でも今ならこう答える。

嫌いではないけど、好きでもない。

好きだったら、こんな嫌な気持ちにはならないだろう。

そう、嫌だった。
強引に迫ってきたことも、それくらいいいでしょうと思われたことも、せっかく楽しかった時間が台無しになったことも、何もかも。

モヤモヤが止まらなかった私は、彼が自宅へ帰り着いたあとLINEで言ってみた。

『今日の帰り際のことなんですけど…ちょっとびっくりしてしまい、躊躇しています』と。

すると『わかりました。無理しなくて大丈夫ですよ』と返ってきた。

ん?
無理しなくて大丈夫…。
なにか違うよね。

『すみません、まだお付き合いしてるとは思ってなかったので…』

『そうでしたか。では、正式にお付き合いしてもらえますか?』

『今すぐお返事は出来ないです』

『残念です』

『少しお時間いただいていいですか?ちゃんとお返事しますので』

『了解しました』

そんなやり取りでその日は終わり。

結局謝ってもらってない。

急にごめんね、とか
驚かせてごめんね、とか。

悪いのは私?
私なのか…?

答え合わせ

50過ぎたいい大人が、こんなことで傷つくなんて…。

こんなおばさんでも、もう少し大切にしてほしかったなと思う。

紳士でいてほしかった。

ただそれだけ。

恋なんて余裕で10年以上はしていない私。

恋をするってこんなに難しかったっけ、と思ってしまう。

今この文章を書きながら頭を整理。

で、彼は私にとって必要な人?

…答えはNOだ。

朝から普通に彼から『おはよう』のLINEが届いた。

何もなかったように。

そこでまた戸惑う私。

気付けばずっと戸惑ってたような気がするなぁ。

戸惑ったり、傷付いたり、そんなところからのスタートは嫌だ。

もっと居心地の良い場所であるべき。

それが私の答え合わせ。

意外と簡単なことだった。

ストンと、気持ちが整理できた。

私はもっと居心地の良い場所をみつける。

ただそれだけ。

さぁ、なんて言葉を伝えようか。




最後までお読みいただき有難うございました♪

ではまた。        Tomoka (❛ ∇ ❛✿)

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