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エクサンプロバンス
時間がたくさんとれたから
二人で
美しい都市を
まわる
人智をつくした
完璧なラインを描く建築物は
歴史の頽廃を含んで
感嘆するしかない美しさ
そのなかを
彼と
腕をくみ
石畳を歩く
眩しい日差しに
目を細めるあなたは
いつもより
目が垂れていて
私の
口角が上がる
浪漫チック
そんな
言葉が
ぴったりな街に
降り立った私たちの
足音は
しない
蜜月らしい
甘い旅
で
身体が浮いていたはずだから
遅くに訪れる夜は
ベッドの軋みを
待たない
シャワーを浴びようとする私を
彼は
優しく
でも
的確に彼の上に誘う
甘い深い口づけと
激しく浅い舌使いに
私は我慢ができない
夜が短いのを
知っている彼は
焦らさずに
私に欲しいものを与えてくれる
ねぇ
ダーリン
明日は
どこに
浪漫チックしに
行きましょうか