小山田浩子さんがお盆を描いたら。
芥川賞作家の小山田浩子さんの『庭』という短編集の「意味のうねり」が独特だ。すこしも官能的なことは起きないにもかかわらず、読んでいる僕の中に官能的な何かを呼び寄せ始める。中毒性のある作風だ。
で、お盆の時節だ。子どもの頃の記憶だと、お盆といえばもう夏の終わりで、涼しくなっているはずなのに、今やまったくそんなことはなく、晩夏という言葉を味わうどころじゃない。
それで、気分だけ、田舎の広い座敷でビールとかスイカとか出しっぱなしで蚊取り線香が炊いてある・・・みたいな雰囲気を味わい