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"水尾ゆずの里" を訪ねて。


みなさん、こんにちは。
まろです。

今回は、京都にある
"水尾ゆずの里" を訪ねたお話。

1."水尾ゆずの里" との出会い

"水尾ゆずの里" との出会いは、
妹がたまたま見ていたGoogle map。

暇なときに衛星写真のGoogle mapで
よさそうな場所とお店を探すのが趣味の妹。
(自称グーグルマッパー。笑)

特に自然が好きで
山と川の周りをよく見ている。

ある日、嵐山の山の奥は
どうなっているんだろうと地図を見てみると、
"水尾荘" という場所が出てきた。

見てみると、ゆずの名産地で
ゆず風呂に、とりの水炊きが楽しめるよう。

山奥で、ゆず風呂に水炊き。
なんだか知る人ぞ知る、
天国のような響きではないか。

あるとき、頂いたお菓子を食べたら
"水尾のゆず"と表記がある。

ますます"水尾"が気になり、
ずっと行ってみたい場所だったという。


京都に来てからより一層、
地域の手仕事や暮らしや文化に
触れられる場所を訪ねたい気持ちが増した。

黒谷和紙という
手漉き和紙の里を訪ね、
職人さんからお話を聞いたり、
(記事はこちら)

昔ながらの美しい原風景と
茅葺屋根の集落、
みやまかやぶきの里を訪ねて
畑をしていたご年配の夫婦とお話をしたり。
(記事はこちら)



そして、妹と週末、
今度はかねてより気になっていた
"水尾ゆずの里" を訪ねることに。

ゆず風呂に水炊きという、
桃源郷のようなイメージを持つも、
情報があまりない。

泊まれるのか、予約制なのか、
いったいどんなところなんだろう。

何か分かるかもしれないし、
まずは行ってみよう!
そんな好奇心でふらっとゆく。

2."水尾ゆずの里" を訪ねて

京都の市内から、
嵐山を抜けて山道を進む。

手入れのされていない、
自然のよさがそのままあるような
竹林が続く。

心が浄化されるような、
深く、スーッと心地よい空気で満ちている。


嵐山からの道の入り口

奥に進むにつれて、
山道はどんどん細くなり、
時折対向車がくると、
かなりバックしたり、譲り合いながら
やっと通れる中々ハードな山道だ。

ハイキングをされている方も
ちらほらおり、なんとも粋な
京都の山の楽しみ方である。


山のと川が美しい


川沿いを進む

進むと山奥に趣のある橋と線路がある。
"トロッコ電車" である。

高校の修学旅行で、京都にきて、
このトロッコに乗ったことを思い出す。

美しい山と川の風景の中を
ゆっくりと進む電車。


トロッコ電車


かっこいい雰囲気のある保津峡駅

ほんとうにこの先にあるのか、
少し不安になりながら
そんな道を小一時間ほど進むと、
"水尾ゆずの里" が穏やかにあらわれる。

どのお家のお庭にも、
ゆずがたくさんなっていて、
鼻を近づけるとほのかないい香りに包まれる。


ゆずの葉の深い緑と
柔らかな田んぼの緑。

小川に畑。
穏やかな土の色と、
晴れやかな空。

のどかな自然の美しさがある里だ。


14時ごろに到着。
少し遅めのお昼ご飯でも食べれたら、
水炊きがあればうれしいなと
食事処を探す。

料亭風の建物を見つけるも、
のれんの雰囲気や置き看板のなさから、
やっている気配はない。

とりあえず、街歩きをしてみる。
地図やネットを見ずに、
その土地で気ままに歩き、
気になった小道に入る。

そんな、旅のような
散歩のような時間が好きだ。





案内板には棚田があり、
行ってみることにする。

お腹はペコペコだが、
ごはん屋さんと出会える気配はない。

軽トラの中で、
お父さんが休憩している。
窓が開いており、こんにちは、
とあいさつをすると
微笑み返してくれる。

お父さんにごはん屋さんがないか
聞いてみると、
この辺りはなく、
保津峡の駅の方まででないと教えてくれる。

地元ではないが、
奥様の地元で、お父さんもゆずを作っているという。
もうシーズンは終わりかけだという。

たしかに、どのお家のゆずの木も、
まだ実はなっているが、少し傷んでいたりする。
もう収穫は終わっていたのかもしれない。

お父さんにお礼をいい、
せっかくだからもう少し街歩きを
続けてみる。

しばらくすると、
後ろから「プッ」とクラクションが聞こえ、
振り返ると先ほどのお父さんであった。

乗せていこうか?と、
声をかけてくれる。

保津峡駅からバスで来る人が多いという。
周りに何もなく、駅までもかなり遠い中、
徒歩で2人、目的もなく歩いていたのを
心配してくれたのだろう。

なんとも優しく温かいお父さんだろう。

私たちもここまで車できたことと
気持ちのお礼を伝え、またあいさつをする。

この土地の優しさで
心が幸せな気持ちに満たされていく。

なにやら素敵な民家を見つける。
ごはん屋さんか、宿だろうか。

ここでゆず風呂と水炊きなんて
いいねぇ、なんて言っていると、
そこが "水尾荘" であった。

実物も、味わい深い、
素敵な雰囲気を放っている。

だけど、ここもやっている気配はない。


柚子風呂発見…⁉

"ゆず風呂"の看板の文字を見つける。
少し奥まで入ってみるも、
こちらもやっている気配はない。

向いのお庭でお庭の手入れをしている
お母さんに、あいさつをして
聞いてみる。

「ここのゆず風呂って、
今はやっていないんですか?」

すると、水尾のゆず風呂と水炊きは
冬のシーズン限定で、
予約制であると教えてくれた。

今はシーズンが終わってしまったのと、
いつでも材料があるわけではないので、
予約があればおもてなしをしているとのこと。

何もないところでね、
せっかく来てくれたのに
今日はできずにごめんね、
水尾まで来てくれてありがとう、
と言ってくれる。

トラックのお父さんもしかり、
水尾で出会った方々は、
深く、謙虚で、温かい。
言葉の端々にそんな印象を受ける。

お母さんも、ここではないが
水炊きとゆず風呂をやっているという。

なんていうお名前の場所かお聞きすると、
なんと、あの"水尾荘"であった。

この土地にくるキッカケになり、
街歩きをしていて
素敵な趣のあった水尾壮。

うれしい偶然である。

宿泊もできるかお聞きすると、
宿はやっていなく、

お昼に水炊きを食べて、
ゆず風呂に浸かり、
バスで日帰りをするのが
水尾のゆず風呂と水炊きだという。

水尾のHPに、シーズンや
水炊きとゆず風呂の情報が出ており、
他にも何軒かやっているから
いろいろそこから見てみてね、と
教えてくれる。

通りで宿の情報がなかったわけだ。
山奥の古民家で
水炊きとゆず風呂、と聞いて
てっきり宿泊とイメージを結び付けていた。

また今度シーズンのときに予約して
ゆっくり贅沢な昼下がりをたのしみに来てみたい。
今回はその情報収集ができてよかった。


水尾はどの家も広く、
豪華絢爛ではないものの、
立派な石垣の街並みで、
ゆとりがあるように見えた。

神社の名前にも
天皇の名前が入っている。

昔栄えていたのか、
この土地にはどんな歴史があるのか、
"水尾" という土地を
より知りたくなった。

3."宿題" を調べる

家に着き、水尾について
気になった "宿題" を調べてみる。

水尾は、日本のゆず栽培の発祥の地。
「桃栗三年柿八年」という諺はよく聞くが、
実はこの後ろに
「柚子の大馬鹿18年」
と続く。

ゆずは実がなるまでに
とても時間がかかるのだ。

そのため今は2種類の栽培方法があり、
4.5年で収穫ができて主流の
"接ぎ木栽培"と、

種から育て収穫できるまでに
約18年もかかる希少な"実生栽培"。

水尾のゆずのは"実生栽培"であり、
香り高く、味が濃く、
高級料亭や化粧品などに重宝されるという。





昔、山城と丹波の両国を結ぶ要所であり、
水尾は早くから開けていた。

ここの景観が気に入った清和天皇が、
終焉の地に水尾を選んだという。

需要のある都からほど近い
伏流水に恵まれた山の土地ということもあり、
ゆずの栽培が栄んに。

2週間ほど前に
山口県の萩を旅したが、
ここは屋敷と夏みかんの街。

廃藩置県で困窮する人達を救おうと、
武家屋敷にみんな夏みかんを植えたのが始まりだとか。

当時、夏みかん一つで
米俵やいろんなものと交換できるほど、
価値のあった夏みかん。

萩のどのお家の庭や道にも、
夏みかんの木が植わっていた。

同じ柑橘の街でも、
成り立ちや背景が違うのが面白い。

黒谷和紙や備前焼でも感じたが、
"需要のある都に近い土地"
は、その土地の名産が育まれる
キーワードである。


そして、街おこしの一環として
昭和30年代に、地元の方の自宅の数件で
"ゆず風呂"と"水炊き"
のおもてなしが始まった。

それゆえ、宿泊はできずとも、
味わい深い穏やかな古民家で
地元の方の温かみと交流と、
"ゆず風呂と水炊き"という
素敵なひと時をたのしめるのだろう。

公式HPにあった、
"人手が不足する柚子の収穫期には、
市民ボランティア「柚子しぼり隊」が
応援に来てくれます。"

という文章から伝わってくる
水尾の土地の人々の人柄の温かみと、
ほっこりするような
水尾を愛する人達のプロジェクト。

魅力が溢れ、ますます好きになった。


4.最後に

ほとんど情報はないも、
どこか強く心惹かれ、
訪ねた"水尾ゆずの里"。

土地を訪ねて、もっと知りたくなり、
調べていくうちにより好きになった土地。

次は、水炊きとゆず風呂を
ゆっくり味わいに来たい。

いつかまた行きたい、
大好きな場所である。

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最後まで読んでくださり、
ありがとうございます♡

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では、また^^

以下、関連URLを載せておくので、
気になった方はぜひ、
水尾の"ゆず風呂と水炊き"を
たのしんでみてはいかがでしょうか?

※宿泊不可、要予約、シーズン注意

※保津峡駅からのアクセスは
・保津峡駅から約1時間のハイキングをたのしむか、
・予約先に送迎を依頼するか、
・自治会のバスか(1日5本、事前に調べておく)

(or 自家用車で。中々なハードな山道で
運転の苦手なわたしはすれ違う自信なし。)

※予約は受け入れをされている各場所ごとになり、
公式HP等にまとまった一覧はありませんでした。

「水尾 ゆず風呂 予約」

などで検索したら、
ゆず風呂と水炊きを楽しめる場所が
ヒットしますので、
それぞれお好みに合わせて
見てみてください。

・「京都 水尾‐柚子の里」の公式HP


・公式HPにある、水尾ゆずの里の紹介記事


・水尾のゆず風呂と水炊きの魅力が
ぎゅっと詰まった簡潔で読みやすい記事



























































































































































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