汚部屋育ちの弊害に気づいた瞬間~恥ずかしいエピソード~
今日は、汚部屋で育った弊害について、
私が気づいた瞬間について綴りたいと思います。
もう30年以上も前のことです。
そもそも、汚部屋で育ったことが
自分にどんな影響を与えているのか、
自分が何を身に着けられていないのか、すら
当時は分かっていなかったと思います。
だって、綺麗な部屋に住んだことがないんだから。
綺麗に部屋を整え維持するには、
何をすれば良いのか、
通常はどうやって生活するものなのか、
というイメージすら持てていなかったんだと思います。
う~ん。悲しい・・・
汚部屋で育ったことのない方には
想像もつかない状態だと思います。
これを読んで、「ありえない」「おかしい」と
思われるかもしれません。
汚部屋で育った人でも、自分で工夫し
自分の部屋だけでも整理整頓し、
綺麗に生活する術を身に着けられた方も
おられると思います。
でも。
汚部屋で成長し、その中でどうしたら良いのか
分からないまま、もがいている人もいます。
汚部屋から、精神的、物理的に
私がどのように脱出していったのかを綴ることで
少しでも何か参考になれば嬉しいなと思います。
汚部屋からの合法的脱出
「汚部屋は人の尊厳を奪う」という記事に書いたように、
私は汚部屋で育ちました。
子どもの頃は、
学校の教科書やノートがどこかに紛れ込んでしまい、
毎日のように探し物をしていたり、
足の踏み場もない部屋で
物を踏んづけて移動するしかなかったり。
という日々でした。
大学生になると同時に、念願の独り暮らし!
合法的な脱出です。
大学の近くにワンルームマンションを借りました。
(家賃を出してくれた父には感謝です)。
自分だけの城!
これからは自分の好きなように部屋を使えるんだ!
汚部屋からやっと脱出できた私は
解放感でいっぱいでした。
ところが・・・・
喜んだのも束の間。
片付け方も基準も分からない
そう。
整理整頓の仕方が、まずは分からなかったんです。
持っている物の量も、適正じゃなかったのかもしれません。
普通はどのタイミングで、
どれくらい散らかったら片付けるものなのか?
どれくらいの綺麗さを維持したら良いのか?
いつ物を整頓し、いつ掃除機をかけたら良いのか?
分からないことだらけだったはず。
はず。というのは、
当時「(部屋を綺麗に維持することに関して)
困っていることが何なのか」すら、
よく分かっていなかったからです。
そもそも、
「今の部屋の状態」は一体「普通」の状態なのか?
それとも、普通の人から見たら「汚い」状態なのか?
雑誌に出てくるモデルルームみたいに
綺麗に片付けておくのが当たり前なのか??
その判断基準さえ、皆目見当がつかなかったんです。
「ほどほどでいいんじゃない?」
「だいたい片付いてたらいいんじゃない?」
と言われるかもしれませんが。
その「ほどほど」「だいたい」が、
どんな状態の部屋のことなのかが
分からない(汗)
遊びに来た友人が引いた
そんなある日、高校からの友人が
下宿に遊びに来ました。
私はおもてなししようと、
「グレープフルーツ食べる?」と友人に聞きました。
「食べる~!」と言うので、
冷蔵庫から出して準備しようとすると、
それを見た友人がなぜか
「・・・やっぱりいいわ・・・」
と、何だか変な雰囲気。
急にテンションが下がったような気がしました。
ん?何で?食べるって言ってたのに。
最初、友人が遠慮したのかな?と思いました。
でも、その後よくよく考えると、
私はその時、とんでもないことをしていたんです。
思い出すのも、ここに書くのも恥ずかしいんですが、
友人が引いていた理由。何だと思いますか?
私は、グレープフルーツを半分に切り、
そのままの状態で
スーパーでもらう白いレジ袋に入れてたんです。
今思い出しても泣きたい。
普通、グレープフルーツを半分に切って保存する場合、
ラップしますよね・・・・。
子どもの頃から冷蔵庫の中には
パンパンに物が押し込まれていたので、
どうやって食べ物を管理するのかすら
私には身についてなかったんです。
親のせいでこんなことになった。ってことを
言いたいんじゃなく。
こんなおかしな行動を無自覚にしてしまい、
しかも、それを自分では「おかしい」と
気づけてなかったってこと。
友人が引いているのを目の当たりにし、
後でじっくり考えてみて、
やっとそのおかしさに気づいた。
それが怖いんです。
大学の友人も引いた
また、ある日のこと。
大学で知り合った友人が、私の下宿に遊びに来ました。
その日は私のうちに泊まるはずだったのに、
部屋を見ると10分もしないうちに
「やっぱ帰る。」と帰ってしまいました。
何となく変な感じだなと思ったものの、
その時は理由がよく分かりませんでした。
後日、その友人の下宿に遊びに行くと、
私の部屋とは違ってすっきり。
ほとんど家具もなく、床に置いてあるものも
見当たりません。
当時の私から見たら
「なんか、伽藍洞で寂しい部屋だな」
という印象でした。
でも、その後よく考えてみると、
私の下宿を見た友人は、その乱雑さ、汚さに驚いて
帰っていったんだと思います(泣)
すっきりした部屋を見て
「伽藍洞で寂しい部屋だな」って感じたのも、
汚部屋育ちならではなのかもしれませんね・・・
そして「これはまずい」と気づいた
この2つのエピソード。
めちゃくちゃ恥ずかしい話ですが、
私が「これはまずい」と気づいた瞬間です。
友人が2人もおかしな反応をしたのを見て、
私もさすがに考えましたよ。
そして、気づきました。
「これはまずい!
友達をうちに呼んでも引かれないような
部屋にしないと~!!」
って。
汚部屋脱出への旅の本当の始まり
ここから、私の本当の意味での
「汚部屋脱出」への旅が始まります。
精神的にも、物理的にも汚部屋を脱出し、
快適な部屋で暮らしたい。
自分の尊厳のためにも、
友人に快適に過ごしてもらうためにも。
そのための試行錯誤が
ここから始まったのでした。
どんな試行錯誤だったのか、これからも
少しずつ綴っていけたらと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
おわり