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【随想】映画『007』

第21作:カジノ・ロワイヤル(2006)監督:マーティン・キャンベル
第22作:慰めの報酬(2009)監督:マーク・フォースター
第23作:スカイフォール(2012)監督:サム・メンデス
第24作:スペクター(2015)監督:サム・メンデス

BSでやっていたので見る
『カジノ・ロワイヤル』は何度見たことか
なんだかんだ楽しい
サム・メンデスは『アメリカン・ビューティー』の監督か
ストーリーがどうというのではない
ただダニエル・クレイグが見たいだけなのだ
ダニエル・クレイグは落ち着いている
焦ったりしない
いつもポーカーフェイスで
スマートに任務をこなす
なぜ毎度毎度
そんな危ない橋を渡るのか
ダニエル・クレイグからは
恐怖や怯えといった感情が見られない
大笑いするダニエル・クレイグも想像がつかない
失意の底にあっても
取り乱したりしない
ただ坦々と任務を遂行する
任務遂行が絶対で
そのためなら
手段を厭わない
自分の命も
任務より下に来ているのだ
恐れを知らない人間は
リスクを果敢にとり
大きな成果を達成する
ただ手段を選ばず
リスクを恐れないとどうなるか
大切なものを失ってしまう
どんどん大切なものを失い続けるダニエル・クレイグに
学習する気配はない
ネジが馬鹿になってしまっているのだ
だんだん
ダニエル・クレイグが
ターミネーターやブレードランナーのレプリカントに見えてくるのは
気のせいではないだろう

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