良いも悪いも味わってみる
それは突然やってくる。
昔の恥ずかしかった、悲しかった、腹立たしかった嫌な出来事たち。
代わるがわる頭に浮かんでくるのは大抵、眠れない長い夜だ。
思い出すだけで心が痛み、胸がキリキリする。これではいつまでも眠れん。
なんなんだコイツらと滔々考えた。
あぁつまり、
自分の中で納得できていない思いなのだな。
注目すべきは嫌な思いを、自分が思い出していると言うこと。
繰り返し出てきては心を攻撃し、本心に気付かせようとする。
「あの時、本当は心が納得してなかったんだ!気付いて!」
という自分からのメッセージなのかも知れない。
理不尽に怒られてどうだったのか?
あの失敗が恥ずかしかったのはなぜか?
あの一言がまだ刺さっているのは?
あの時言いたいことが言えなかったのは?
行き着いたのは、その感情が揺さぶられるイベントがあった時に、
わたしは目を逸らしてしまったのだということ。
嫌な思いをしたことを、無かったことにしていなかったか?自分の感情を誤魔化していなかったか?
何よりその頃は、正面から嫌な思いを正視する勇気が無かった。
ただでさえ自己肯定感の低い自分。これ以上ダメージをくらうことに耐えられなかった。
槇原敬之さんの「太陽」という曲中にこんな歌詞がある。
良いことも悪いことも、清濁併せ持って人間。
そこが分かると、目を逸らさずに見つめることが出来るかもしれない。
自分にとって嫌な感情。それさえも受け止める。
「そんな感情が私の中にある」それだけ。
「良い悪いじゃないんだよ。」とカウンセラーさんも言っていた。
沸々わいてくる嫌な思い出たち。
本当はどんな気持ちだったのか見てやろう。
最近は少しずつ浄化出来ている感じがする。
浄化するって、心が軽くなる。
また一歩、「楽に生きる」に近づいた気がした。