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塩澤幸登
2020年11月22日 08:04
01 序 詩人論01この作品を純粋無垢な[詩集]と考えるのには、多少の無理があるかも知れない。まず、書いた本人が純粋の詩集として読者諸氏の鑑賞に耐えるだけの自信がない。最初、詩集のつもりで編集を始めたのだが、長い作業のなかで性格変化していった。よくよく読み込んでいくと、この詩集はじつは著者の個人的なドキュメントというか、ノンフィクションの装いをまとったフィクション小説であるのかも知れないから
2020年11月23日 05:58
【作品01】 八月の風恋人よ八月の風はあまいか八月の光は視界にきらめくのか教えてくれなくてもいいいや 教えてくれわたしたちがついに訪れなかった八月の海の光をあなたは知っているか八月の日の光は熱いわたしたち自身が太陽でありたいと願いついに発光体ですらありえなかったわたしたちの皮膚に八月の日の光はみじめに熱い野望は潰え情念は虚しく枯れて人よ八月の海の伝説に