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人に読ませることのできる詩を書けるようになったのはおそらく、十七歳か十八歳、高校三年生か大学一年生のころのことだと思う。人に読ませることのできる文章を書けるようになった時期とほぼ…
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#読書の秋2020
詩集『青春』 作品32〜作品33
【作品32】約束の日
暗く長い日々の果てに
巡りあった異形のもの
柔らかくうごめく闇に
仮面を付けた顔を埋めて
ひとよ
折れた膝のこころが味わう
愛の屈辱をわたしも愛そう
強いられた日々の果てに
ある朝訪れた異形のものよ
あなたもわたしに聞くのか
街に住む全ての人間たちについて
彼らの犯した全ての罪について
そうだ わたしこそ人間の世界の
もっとも醜悪な部分につながるもののひとりだから