第4チャクラ~感じる力、無条件の愛を受け取り与える~
第4チャクラ/ハートチャクラ/アナハタチャクラ
課題:愛、許し、思いやりについての学び(愛に関するすべての課題と向き合う)
位置:胸の中心部分
色:緑色(またはピンク)
元素:空気(気)
身体とのつながり:心臓、循環器系、乳房、胸腺、肺、肩、腕、肋骨、横隔膜
精神面のつながり:愛と憎しみ、拒絶感、反感、悲しみ、怒り、寂しさ、許し、慈しみ、希望
ハートチャクラと呼ばれる通り、ちょうど胸の真ん中、心臓のあたりに位置するチャクラです。サンスクリット語のアナハタは“二つのものが衝突せずに出る音”を意味します。音は普通、二つの物質が触れたりぶつかり合うことで生まれますが、アナハタは元々存在している音、つまり〈根源的な宇宙の音〉を表します。ヨガのクラスで唱えられる“オーム”は聖なる宇宙の音を表現したものだと言われています。常にそこに存在していて終わりや始まりのないエネルギー、受け取り与えるといった循環するエネルギーは第4チャクラの学びである、〈無条件の愛〉や調和の象徴といえるでしょう。緑色は調和、ピンクは愛のエネルギーを表します。
7つのチャクラのうち、第4チャクラは物質世界と繋がりの深い第1~3チャクラと、精神界と繋がりの深い第5~7チャクラの橋渡し役となり、物質世界と精神世界のどちらにも偏らないよう、また精神的にも肉体的にもバランスをとる役割をし、感情面での成長を促します。
第3チャクラで築いた“自分との信頼関係”によって、他者に対しても愛情や思いやりが生まれ、自分にも他者にも愛情を与えることができるようになります。
バランスがとれた状態:
包容力と柔軟性があります。精神的に安定していて、真の愛、真の母性に目覚めます。
自分を慈しんで愛情と安心感で満たされ、自分を犠牲にしたり条件付けをせずに他人とも愛ある関係を築くことができます。
感受性が豊かで、心を開いて他人と関わり、自分の持っているものを分かち合うことができます。
滞っている状態:
人も自分も許せない。孤独を感じる。周りに心を閉ざして無感情、無表情になります。過去のトラウマから人間不信や猜疑心にとらわれ、愛情を受け取ることができない、受け取るに値しないと思ったり、素直に感情を表現できなくなる場合があります。感情を抑制することで呼吸が浅くなる症状がみられます。
過剰な状態:
情緒不安定になったり、外側に過剰に愛情を求めたりすることから、依存関係に陥りやすくなります。
過保護に不必要な場面で手助けをするなど、他人のことに必要以上に立ち入ったり、自分本位で余計な世話をやくことがあります。
「感情エネルギー」
一般に感情よりも知性や理性に重きが置かれることが多いですが、人の身体と魂を動かす力が強いのは実は感情のエネルギーなのです。頭ではダメだと思っているのに“沸き立つ感情に突き動かされた“という経験や、体調不良の為会社や学校を早退したものの、外に出た途端に不思議と調子が良くなったという経験は誰にでもあると思います。これらは、ワクワクや不安など感情のエネルギーがどれほど強く心身に影響を与えるかの一例です。
人は幼少期においては様々な感情をあるがまま体感し、ありのままに表現することを恐れませんが、成長するに従って、自分の感情をコントロールすることやその場に適した表現方法を学びます。過去のトラウマから、感情を感じることに対しての〈恐れ〉も生まれます。ある出来事に対して私たちが持つ感情は、今までの経験や価値観によってそれぞれ異なるので、どれが正解ということはありません。ですから、生まれた感情を抑制したり否定するのではなく、ありのままの感情を素直に認めて経験することで、あなたの内側は安心し成長できるのです。
成長した魂は、他者への思いやりや理解する力を得て、共感力が生まれます。この、他者と自分との間で生まれる共感力によって、冷静に相手のことを考えられるので、必ずしも相手の意見に賛同できなくても、理解することができるようになります。そして相手を理解すること、また自分を理解することが、感情的な痛みの手放しを助けて〈癒し〉をもたらします。
「第4チャクラが持つ聖なる教え(真実) “愛は神聖なパワーを持つ”」
第4チャクラの大きなテーマは〈愛〉です。愛のエネルギーは純粋で強い力を持ち、肉体と精神の両方を動かす燃料となります。私たちは愛に惹かれ、閃きを感じ、突き動かされると同時に、萎縮したり、操られ、そして時に自分を見失ってしまうことさえあります。所有欲など利己的な愛や、条件付きの愛は本来循環するはずのエネルギーを滞らせ、怒りや嫉妬を生み、許しの心の欠如として表れます。このような影として現れる感情を放っておくことは、自分自身を愛し、尊重する力も奪ってしまいます。人生で出会う困難には、それぞれ愛に関する一面の課題があり、それらにどう向き合ったかは私たちの細胞組織に記憶されるのです。人生の選択の結果が身体に症状として現れるということです。
私たちは愛について一生を通して学んでいきます。最も純粋で神聖なかたちの愛―〈無条件の愛〉に至るには、各チャクラの学びに沿ったいくつかのステップを経て、許し、慈しみ、寛容、思いやり、自分や人を大切にする気持ちなどといった様々な愛の形に向き合い、徐々にそのエネルギーについて学んでいくのです。
この無条件の愛のエネルギーこそが、「幸福」を見出すために欠かせない鍵です。いくら幸福は自分の外にあると信じていたとしても、自分の内側に愛を見出した瞬間、幸福は自分の内面にあるものだと一瞬で人は理解します。ですが、この愛にたどり着くために、これまでと違った自分を知ることや、自分の心に正直になることを恐れる人は多くいます。自己を知るということは、変化を生み、人間関係や環境において終わるもの、始まるものがでてきます。その変化の過程において、一時的に孤独になることもあります。変化を求めながらも、変化を拒むといった矛盾した感情を持つものです。ですが、成長には常に変化が伴うものです。〈恐れ〉によって留まるのではなく、乗り越えて成長を選ぶことで、あなたの第4チャクラは神聖な愛に近づいていきます。
「自分を愛せなければ、人を愛することはできない」といいますが、自分を愛することがどういうことなのかは、多くの人にとって曖昧なものです。
例えば、人間関係に疲れた時に自分への愛情表現の一つとして、ショッピングや旅行などをして贅沢な休日を過ごしたとします。このようなご褒美の時間は確かに癒しであり、すぐに結果が表れるので一つの良い方法ではありますが、一時的なもので私たちが抱える問題を根本から解決することはありません。物質的な愛の表現の繰り返しばかりでは、時に大切な感情のサインを抑え込んだり麻痺させてしまう場合があるので、物質的に偏ってしまわないように、自分が本当は何を必要としているかを感情のメッセージを感じる時間を持つことが大切です。
第4チャクラの愛や癒しの課題は、心地よい愛の経験だけでなく、ネガティブな経験とも向き合うことにあります。
長い人生で幾度となく、誰もが「心を切り裂かれる」ような体験をしますが、どんなかたちで心を痛めることになっても、「開かれた傷口をどうするのか」という問題が残ります。そして大抵の場合、自ら傷口を癒す努力をするまでは同じような問題が幾度となく繰り返されてしまうものです。
最も癒しが求められる対象として、「傷ついた内なる子ども」(インナーチャイルド)があげられます。小さい頃に傷ついた記憶や感情、それに自ら作り上げてしまったネガティブな自画像などを大人になっても引きずり、知らず知らずのうちに似たような関係性がパターンとして繰り返されていることがあります。
また、人との付き合いの中で、互いの心の傷を打ち明け合った瞬間からある種の絆が生まれ、心を開ける間柄になることがよくありますが、これが一種の成功体験となり、知らず知らずのうちに絆作りのために“傷”を利用して人や状況をコントロールしてしまう場合があります。これでは、傷ついた状況であることに一種の利益があるので傷を手放すことができません。
一旦“傷つけられた自分”という被害者意識の渦に入ると、”私は被害者“という印籠をかざして相手を責め続けたり、特別扱いを求めたり、そこが心地よく思えたり、癒されるまでには長い時間がかかって当然だと思ったりするものですが、傷は積極的に癒さない限り自分と共にあり続け、自分を傷つけ続けるのです。
このようなパターンから抜け出すには、過去に生きる「傷ついた自画像」を心の操縦席から降ろして”今“に生きられるよう、まずは記憶に残る傷を認識して向き合う必要があります。そして自分を傷つけ続ける傷への執着を手放し、第4チャクラの愛と慈しみを行動で表すことで次の段階へ移行できるようになります。
癒しには、相手への慈悲の心を持つことが大切とよく言われます。ですが自分の本当の感情や心の声をおざなりにして、相手を理解することに力を注いでしまわないように注意が必要です。自分の本当の気持ちに耳を澄ませて確認すること、感じることが自分を愛し、大切にすることであり、過去の傷をもたらした人々(自身を含め)への許しや慈悲の心は、この結果として初めて生まれるものなのです。
☆自己探求のためのチェックリスト☆
・ポジティブに生きるために感じてはいけないと思っている感情があるか。
・癒されていない感情の記憶はあるか。もしあるなら、それは誰に対してのどんな感情か。
・自分の心の傷を人との関係づくりに利用することはあるか。もしあるなら、それはどんなときか。
・誰か他の人の傷に、自分を犠牲にしたりコントロールされたことはあるか。
・感情面で健全になることによって、何か困ることや失うものはありますか。
・許すとはどういうことだと考えていますか。
・あなたが許したい人たちは誰ですか。また許しを拒んでいるものは何ですか。
・あなたは何が好きで、何を愛していますか。