『情報文化ジャーナル』第11号
1996年4月、國學院大學文学部外国語文化学科が設置された。同時に赴任した私の「異文化コミュニケーション論」と「情報文化論」の受講者有志が、レポート作成段階で集まるようになった。そこで創立されたのが「國學院大學情報文化研究会」(AICKU)である。この研究会は1997年1月に國學院大學課外活動部会(学術・文化部会)として承認され、現在に至っている。
一方、「情報文化研究会」(AIC)は、「情報文化論および関連諸領域に関する研究の推進と交流」を目的として、1996年4月に発足した。その基本理念は、多彩な領域の研究者が「情報文化論」に関するあらゆる問題提起を試み、既成の学問的枠組みを超えた議論を行う場を提供することにある。AICは大学院生以上、AICKUは大学生による組織として、活発な活動を行った。AICについては、次のサイトをご参照いただきたい。
AICKUの大学生は、2年次に自由なテーマを定めてアウトラインを作成し、レポートを書きながら相互の「ピア・レビュー」によって内容を高め、3年次に書き上げた論文を『情報文化ジャーナル』(ISSN 1343-3970)に発表した。このジャーナルは、第15号(2018)まで発行されている。
ピア・レビューは、次の判定基準で実施され、最終的にメンバー間で「掲載する価値はあるか」無記名投票を行うという厳しいものだった。
● 表記・文法上の誤りはないか?
● 不要・冗長な記述はないか?
● 文章の構成は論理的か?
● 幅広い読者を考慮した解りやすい表現か?
● 先行・関連研究との比較は十分か?
● 議論に主観的な偏りはないか?
● 客観的な評価を下しているか?
● 新規の内容の提示はあるか?
● オリジナルな発想は含まれているか?
● 全体像としての論旨は明確か?
改めて『情報文化ジャーナル』のバックナンバーを眺めると、当時の懐かしいメンバーの顔が浮かぶ(笑)。彼らのほとんどは、ジャーナルで仕上げた約1万字の論文を4年次に約2万字の「卒業論文」に高めた。過去、どのような論文が私の指導の下で発表されたのか尋ねられることも多いので、ここにジャーナルの「目次」を転載しておきたい。
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