【検証】スペシャルティコーヒー専門店NARUTO COFFEEさんがChatGPTとロコアシで価格調査してみた
本記事は、AI人材によるリモートアシスタントサービス「ロコアシ」による「ローカルビジネス×ChatGPT検証」企画記事です。ChatGPTとロコアシを体験していただいた「NARUTO COFFEE」の菅 康平さんにお話を伺いました。記事の最後に超ローカル割引企画「麻生区多摩区狛江市割」のご紹介もあるので、どうぞ最後までご覧ください!(聞き手:ロコアシ事業部長 あさい 撮影:広報 おかけいじゅん)
NARUTO COFFEEについて
ーお時間ありがとうございます。早速ですが、NARUTO COFFEEさんと、菅さんについて伺わせてください。
スペシャルティコーヒー専門店「NARUTO COFFEE」の菅 康平です。2013年から8年間、コーヒー豆販売のオンラインストアとイベント出店でノウハウを貯めて、シェアキッチンでのテスト店舗運営を経て、小田急線の和泉多摩川駅にある商店街で、スペシャルティコーヒーを専門とするカフェ・焙煎所の「NARUTO COFFEE」を2021年の10月にオープンしました。
ーNARUTO COFFEE開店の経緯やきっかけを聞かせてください。
激務だった会社員時代に、これは一生続ける仕事ではないな、そんだけ働くんだったら好きなことでご飯が食べれるように努力したいと思って、好きなことで仕事になりそうなのは何だろうって考えた時に、想起したのがコーヒーでした。
ひと口に「コーヒーに関わる仕事」と言っても、カフェの経営に興味があるのか、お料理も含めてカフェの現場に立つことに興味があるのか、生豆を輸入するのか、コーヒーを淹れるのか、バリスタなのか、ロースターなのか、いろいろジョブが分かれていますが、焙煎が一番魅力的でした。
僕はよく「焙煎は魚屋さんと一緒」だと言っています。焙煎って、まず生豆を選ぶ、目利きが最初に来るんです。今の旬の豆とか、どういうお豆が美味しいかっていうのをお客様に紹介する。自分がいいなと思ってきたものを仕入れてきて、自分でちょっと加工して売るので、魚屋さんと一緒ですと。
既に焙煎してあるものをコーヒーとしてお出しする場合は、コーヒーを淹れるところからしか自分で味が作れないですが、自分で焙煎して、コーヒーを淹れるなら、味の表現の幅が全然違う。ここが焙煎の第一の魅力です。
もう一つの魅力は、淹れる人によって味が変わってくること。自分が理想とする味以外の味も、色々飲めることです。
「必ずこういう風に淹れてください」とか「自分の理想としてる味はこうやから、この通りに淹れてください」「何グラムで何ミリの湯をこういうふうに淹れてください」とスタッフに指定するお店もありますが、「こういう味もある」「こういう面もあるんだ」というコーヒーを淹れる人による個性を、僕が焙煎に携わることで、僕もお客さんも楽しめる。
浅煎りであったり深煎りであったり、豆の違いであったり、色々な表現の幅や、表現の仕方をお客様に伝えられるのが楽しいと思っています。
僕は裏にまわって、人のいないところで焙煎をしたり、ラインナップを考えるのがメインジョブという認識です。
必ずしも自分の手で焼くということにこだわりはないんですが、どういう豆を仕入れて、どういうふうに焼いて出していくかとか、どんどんラインナップを入れ替えながら進めていくところは、自分の裁量でやりたいのです。
スペシャルティコーヒーとは
ーありがとうございます。そもそもスペシャルティコーヒーっていうのは何なのか、改めて聞かせてください。
まず、お客様には「『美味しいコーヒー』と『良いコーヒー』は違うものです」とお伝えしています。
『美味しいコーヒー』というのは、皆さんが飲んだ時に、ご自身が美味しいと思ったコーヒーです。つまり『美味しいコーヒー』は主観的な評価です。
一方で『良いコーヒー』は客観的な指標です。例えば、飲んだ時にそのコーヒーの産地や品種の特性が感じられるコーヒーです。産地、品種、生成方法が、明らかにわかるコーヒーが『良いコーヒー』とされています。「苦いだけで、産地が全くわかりません」っていうのは良くないコーヒーです。
スペシャルティコーヒーは『良いコーヒー』に分類されます。良いコーヒーの中でも、アメリカの方が作成した、ある基準・採点方法に沿って評価されたものがスペシャルティコーヒーです。
かつては豆のサイズや硬さ、豆が採れた標高だったりで、輸出国側の方が決めた基準だけがありました。全部輸出国側が決めた基準で一番、二番、三番って等級が決まってたんですね。でも、じゃあエチオピアの一番とブラジルの一番はどっちが美味しいんだっていうのは、わかりますか?
ーなるほど。等級はわかるけど、一番ってどう決めるんだ?という疑問が出てきますね。
はい。消費する側の国で、輸出国側の評価はどうであれ、酸味の強さや甘味の質、全体の欠点の少なさだったり、バランスだったりを、統一の評価方法を作って、みんなで評価しようと作成された採点基準があって、80点以上の採点がされたものを「スペシャルティコーヒー」85点以上だったら「トップスペシャルティ」って言うことになっています。
スペシャルティコーヒーは、産出国や農園、品種、精製方法の特徴がカップに表れているコーヒーです。いわゆるワインでいうテイスティングをして評価されている、と思ってください。
店名の由来
ーNARUTO COFFEEの店名の由来を教えてください。
出身が鳴門市なので、店名にもNARUTOという文字を入れました。最初は鳴門市に帰ってお店をやろうと考えていたので、鳴門市で開催されているイベントにも出店していたんですが、皆さんが期待してるのは焙煎所ではなくカフェだったんです。ランチがあって、デザートがあって、コーヒー以外のドリンクも幅広くあるカフェ。「期待に沿うカフェを自分でやりたいか?」「実現できるか?」考え抜いて、その時点では想定と違うと判断しました。
その後、8年間小田急線沿線のイベントに出店してきたご縁と、シェアキッチンに出店していた10か月のご縁を考えて、素敵な物件を偶然紹介いただいたこともあって、和泉多摩川でカフェをオープンしました。
お店で販売しているベーグルは、鳴門のイベントで知り合った方から仕入れています。ありがたいことに、店名に親近感を持たれた鳴門市出身のお客様もいらっしゃいます。
バックオフィスの課題
ーNARUTO COFFEさんのバックオフィスに課題はありますか?
POSレジとクラウド会計ツールが連動していて、経理はほぼ自動化されているので、経理のルーチンワークについてはあまり課題がありません。人事総務も現状は困りごとがあまりないです。優先度は高くないのですが、定期的に実施して、定点観測したいリサーチタスクがあるのですが、そういうのもお願いできますか?
ーもちろんです!ルーチンワークしかご依頼いただけないと誤解されやすいオンラインアシスタントサービスですが「いつかはやらなければならないタスク」を委託いただくのもお勧めの活用方法です。
目の前にいるお客さんに珈琲をお出ししたり、仕入れや焙煎について考えるのがメインジョブなので、そういう依頼をお願いできるのはうれしいです。それでは、小田急線の新百合ヶ丘駅から梅が丘駅の区間にあるロースターやカフェのリストアップと、それぞれのお店の以下の項目について情報収集することは可能でしょうか?
①創業年
②ブラックコーヒーの値段
③カフェラテ(オレ)の値段
上記をスプレッドシートに分けてまとめていただくことは可能でしょうか?
ー価格調査、もちろん可能です!どういう意図の調査か、伺っても良いでしょうか?
コーヒーの価格は地域差があります。NARUTO COFFEEがある狛江市は、深煎りで全国的に有名な堀口珈琲さん、川を渡って登戸に行けば超浅煎りで有名なフグレンコーヒーさんといった、全くテイストが違う有名なお店に囲まれたエリアなんです。
狛江市は日本で面積が二番目に小さい市なのですが、その狭い中にクラフトビール屋さんが3件もある「飲み物に対する意識が高いエリア」と言えます。
創業前に、Googleマップで出てきたお店のホームページや口コミのメニュー写真を集めて「自分たちはスペシャルティコーヒーをハンドドリップでやってるから、500円やったらもらってもいいだろう」といったように価格を決めました。融資を受ける際なので2020年頃ですね。
開店当初はテイクアウトやまとめ買いの際に割引するサービスもあったのですが、スタッフのオペレーションやルールをなるべくシンプルにして、サービスの向上や提供時間の短縮に努めるため取りやめて、今の価格に落ち着いています。
昨今、コーヒー豆の原価がすごく上がっていて、体感的には値段が上がっている気がしています。これがChatGPTを使ってもしわかるのであれば、とても参考になります。
ー早速、ChatGPTに聞いてみましょう。いきなりネタバレをしてしまうと、ChatGPTはローカルなお店の情報収集が不得手です。ちょっとやってみましょう。
なるほど、苦手なことがよくわかりました。それでもChatGPTでスプレッドシート記入例が速やかに出てくると、アウトプットイメージが共有しやすいですね。
ーありがとうございます。ChatGPTで収集すべき情報は出力できたので、アシスタントで価格調査を実施いたします!このように、AIで生産性を高めつつ、不得手な部分を人の手で補完していくのがロコアシです。調査して、ご報告させていただきますね!
リサーチ結果のご感想
~1週間後~
ーお待たせしました!ご依頼いただいた価格調査を実施いたしました!公式サイト、SNSのアカウントもついでに掲載しております。
早速ありがとうございます。大変参考になりました。創業前の調査と比べて、新しいお店も増えていますし、調べ切れていなかったお店もあります。ブラックコーヒーでもハンドドリップをやっているお店はだいたい500円からの価格帯で、近年オープンしたお店のほうが価格は高いように感じました。
ーオープン時の価格設定から、経営努力で価格をキープしているお店が多いということですね。
はい。また、純喫茶寄りで滞在時間が長めなお店は単価も高いようです。
ー体験が価格に転嫁されていて、居心地の良さに投資がされているということですね。
さらに、豆売りが中心の自家焙煎のお店で、コーヒーの販売が試飲も兼ねているお店は、400円台や割引がありますね。
ーお客さんにコーヒーを飲んでいただくことが、店舗飲食以外の販売物にアップセルできる余地がある、販促活動につながるのですね!シンプルなスプレッドシートの共有で、これほどインサイトを得ていただけるとは、驚きです。
行ったことのあるお店も多いので、高い解像度で知見が得られました!改めて自分たちの立ち位置やお客様の層を振り返ってみて、価格設定の参考にしたいと思います。
ChatGPTに価格提案させてみた
ーせっかくなので、菅さんが得たインサイトを元に、ChatGPTに価格設定を提案させてみたところ、550円~600円を提案してきました。ご参考まで。
なかなか興味深い提案でした!値上げ幅はおおむね私の感覚と近いように思います。
ーありがとうございます。おまけですが、追加でハイクラスの価格帯を3案提案させました!
ーいかがでしょうか?アルティメットブラックコーヒー、個人的には非常に魅力的で、3,500円~4,000円くらいの価格帯までなら出せちゃいそうです。
都内にいくつかハイクラスな価格帯のコーヒーを出すお店はありますね。一杯1万円のお店もあります。体感としては、高いコーヒーほど美味しくはあるものの、一定のところで味の上昇幅がゆるやかになるので、良い品種の豆を焙煎したコーヒーを、1カップだけでお出しするのは、あまりピンとこないです。でも、複数の豆を揃えた飲み比べや、同じ品種で焙煎方法を変えた飲み比べを、解説付きで提供するとかはいいかもしれませんね。
ーお酒にも同銘柄のビンテージ違いを飲み比べる垂直飲み、同品種の生産者違いを飲み比べる水平飲みがあるように、比べられると楽しそうです!いわばアルティメットブラックコーヒーコース、もし本当に提供する場合はお知らせいただいたらすぐにでも駆けつけます!
考えてみます!
超ローカル割引企画「麻生区・多摩区・狛江市割」やります
事業責任者の浅井が長年住み、応援してきた神奈川県川崎市麻生区・多摩区・東京都狛江市の事業者様限定でご利用いただける超ローカル割引企画「麻生区・多摩区・狛江市割」をはじめました。ロコアシのスモールプラン(月10時間45,000円)が初月10,000円でご利用いただけます。お問い合わせの際に「記事見たよ」とお伝えください!
ロコアシ×ChatGPTでコア業務にコミット
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