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ミュージカル『新テニスの王子様』The Second Stage の感想(相葉入江)

先日無事に大千穐楽を迎えた『新テニミュ2』の相葉裕樹さんの感想です。私自身は去年の新テニミュを見てから、原作とテニミュ1stシーズンは一通り履修したものの、そもそも前回見た動機が「レミゼ俳優が出るテニミュ、面白そう」からの~相葉さんにハマるという感じだったので、原作やテニミュファンの方とはまた視点が違うかとは思いますがご容赦いただければ…。

去年はまってから新テニの原作読んでたがゆえに、正直発表された時は「入江の出番あるのか?試合はないし…」と思って参戦したら、しょっぱなからソロで歌い始めるので非常にびっくりしました。なんかありがとうございます…という気持ちと、まあ有効活用しますよね!という気持ちとあったな。

また相葉さんもめちゃくちゃ歌の芯が太く安定するようになったような気がします。17年レミゼ→19年レミゼでも化けたな!と思ったのに21年レミゼでもさらに化けて、30過ぎてるのに伸びてくのすごい。砦で戦えば戦うほど歌がうまくなっていく戦闘民族なのか?私は、相葉さんがテニスのユニフォームを着てテニミュの世界に選手としてなじんでるのに、口を開くと「職業がミュージカルの人だ!」となるのがすごく好きなんです。ご本人は肩書きはなんでも…というところかもしれませんが、歌声で明らかに「職業になってる」とわかるところがよい。ただそのせいで相葉入江、黒幕感たっぷりになってるのが面白いです。革命家役続きで体格もたぶん前回より良くなってるので強者っぷりに磨きがかかってしまった…でも声がよく出そうだからこれくらいでいいと思います。

歌のシーンを振り返ると、最初の「火花散る出会い…」の歌は完全にステージを一人で支配してるのに「ヤバすぎる爆発もん(爆発音?)だ~」といった歌詞で語彙力…!となったのがよかったです。相葉入江、テニミュの世界になじんでるのにクソ強そうに見えるの、この歌が最初にくるせいでもあるでしょ。そしてアンジョともバレンティンともぜんっっっぜん違う顔して歌ってるので驚きます。こんな笑顔でよく声出るな~。

「男の約束♪」の歌は…鬼入江徳川でいるのに鬼がスッ…と消えてくのが面白すぎて毎回わろてる。単純に全体の歌の振り分けの都合でしょうが、謎に鬼、気をつかうな…(?)となる。「わずかだが感じる君からのバイブレーション」はわずかなの!?「もしも忘れたら思い出させて」は忘れるの!?とそれぞれつっこんでしまうけど、そういう言い回しが入江らしさなのかな。と思いつつ相葉入江の声、柔らかいのに頼りがいがあるので全然ついて行きたくなります。

「阿修羅の神道♪」は「徳川が歌うぞ…徳川が歌うぞ……入江かーい」になるので、「進研ゼミ(古のニコ動)でやったやつだ!」となる。基本的に入江の声は相葉さん比で柔らかい気がするのですが、このときばかりはちょっとアンジョを感じる力強さで、入江も阿修羅の神道に踏み込んでない?と思います。たぶん原作の鬼と入江は阿修羅の神道のことを知らないのによく知ってる体で歌ってるので余計に強者感が増してました。ただ終盤はけっこう入江の声に寄せながら力強さも感じる声になってたんじゃないかな。ここは鬼「すごーいぜとうとう 踏み込んだんだな♪」入江「すーごーいとうとう 踏み込んだんだね♪」が同時に走るところも好き。

ブラックホールの歌も入江「また出るぞ、徳川くんのブラックホールが!」からの、入江「全てが跳ね返される~ブラックホール♪」だったので爆笑しました。天丼か!?その後出てくる中学生たちの「自分を大切にしろ~」正論コンボもやばい。徳川くん真剣だし、ベンチにもいなかったのに中学生から言われてるのがよけいに面白いのかもしれない。高校生のセリフがガンガン入ってくるのもアガるシーンでした。

あとは、ベンチでの挙動が本当に楽しそうですね…!ブン太とか木手とかと絡んでる時は、引き出してあげようみたいな気持ちもあるのかなあ。いい風にとりすぎ??金ちゃんや篤京との絡みは、テニミュのプロ同士のやりとりという感じで毎回楽しかった。互いに何やっても返ってきて、ご本人たちも楽しいんだろうなと見ていました。入江というキャラクターがけっこう好き勝手できるところもあるんだろうけど、ちょっとレミゼの給仕バイトで楽しそうに毎日いろんなことしてたのも思い出されます。レミゼって本当に舞台の隅から隅までどの役もいろんなことをしていて目が離せない舞台だから、その感じがテニミュに合ってるのか、テニミュがレミゼに合ってるのか(OB多)、俺がテニスを選んだのか、テニスが俺を選んだのか…。

日替わりの医務室もありましたね。だいぶ狂ってたけど、すごかったな…。今までの人生で数多のイケメンたちの日替わりを見てきましたが、どれも大体浮足だったものというイメージがあるので、ほぼ1人で完結できるとはいえ、こんな作り込んで落ち着いた声でいい感じの間で日替わりやる人いる??と驚きました。個人的にはシンプルなやつの方が好きなので、勝手に小学生シリーズと呼んでいた占いパターン、心臓のドックンドックンあたりが好きです。

作品全体としては、Geanius10との試合に全振りしてくれたのがわかりやすかった。無印テニミュだとそもそも中学生の学校同士の戦いという点がわかりやすく日常パートなどもスッと入ってきたけど、新テニミュ1の時は原作未読だったのもあって、負け組の概念とか崖の特訓とかちょっと状況がつかみにくく冗長に感じてしまった部分もあり(個々のパフォーマンスはよかった)、3番コート×5番コートシャッフルマッチからぐっと入り込む感覚があったんです。今回の新テニミュ2は試合だらけで逆にメリハリがないと感じる人もいるかもしれないですが、私としては「次のこいつは何をするんだ!?」に集中できた感じがしました。いい意味で頭のおかしいメインディッシュがずっと続くような感じもシャブい。トンチキ好きなので、倫理観がやばい展開も歌詞も含めて「何これ!?」が永遠に続いて終わらない感覚がよかったです。能力バトルとしても熱かったし。

試合がないキャラは出演しない感じもあるので、正直今後は入江は出るのか?というのと、やっぱ相葉さんは入江として強すぎるんじゃ?というところはちょっと気になります。他の作品と比べても入江の声で歌ってるんじゃないかな~と思うんですけど、声の艶と響きで強い。日本の勝利のためにW杯でちゃんと活用した方がいい。しかしレミゼ初期の相葉アンジョには良い意味で「儚くていい」「最初から悲劇性が増す」といったイメージを抱いていたので、今の強者扱いはなんかすごいですね。First Stageの時は「やっぱり別のフィールドだと強く見えるんだな~」と思ったけど(ごめん)、もはや21年レミゼも蜘蛛女も強そうだった…!

W入江については、ちょうど今日更新されたテニモのキャスブロを読んで、泰江くんがそんなにプレッシャーを感じていたんだと驚いたところでもありました。まあそう言われたらそうだよなあという感じですが、昨年の新テニミュではスケジュールの関係で先に入江を確立したのが泰江くんだったという話だったので、なんかそういうものかと思っていた。そして相葉さんこそまさに今まで先輩の背中を追いかけることが多かったんじゃないかなあとも思って、改めてそっちなんだ〜!と。でも入江ってWキャストになったおかげで注目度が上がっているという面白いキャラでもありますね。というかミュージカルにおけるWキャストってたぶんそういう利点もあって広まってるんだけど、2.5次元においては見る方が"キャラの正解"を求めるがゆえに難しいところがあったのだなと、おぼろげながら最近理解したところだったので、なんだかよくわからないけど2人で人気出ててよかったね〜と思う(わからないんかい)(そもそもの抵抗が薄いので…)。大楽のディスタンスでW入江が出てくるところとかは、逆に普通のミュージカルだと見れない場面だからHAPPYでした。

もっと他の好きなところもいっぱいあったりするんですが、長くなっちゃうのでここまで…。今後の新テニミュに相葉さん出なかったら今回ほどがっつりは行かないだろうけど、先の公演もあったら見たいな〜と思いました。

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