未来へと繋がる憂鬱の季節

秋が来なければいいと

過ぎてしまえばいいと

願う心の先に待つのは

絶望の冬か

希望の春か

＊＊＊

「愛が悪意に変わる時」や
「ワスレモノ―たゆたう心―」
に連なる過去作品シリーズ。

秋から始まる２クールのドラマが
苦痛になるとこういうことになるよねー…を
ベースにして、でもそこを越えた先には
いいこともあるよねー…を加えて仕上げたもの。

今はもう、合わなければさっさと離れるという
割り切りも出来るようになったけど
なかなかそうもいかなかった若かりし頃の
ほろ苦い思い出。

でも、あの頃があったから今があるのも、事実。
どんな季節も間違いなく未来に繋がってる。

『未来へと繋がる憂鬱の季節』
−Melancholic Season to the Future−

秋は
愛する者たちを惑わせる

秋の風は
愛する者たちを迷いの道へと誘い込む

迷いの道へと踏み込んだ者を待つのは
孤独な冬の嵐と先の見えない闇

それでもいつか
春の陽射しに出会うことを信じて
進むことを心に決めた者がいた

かすかに見える光だけを信じて
傷を負う覚悟を決めた者がいた

これほどまでに憂いを帯びた季節を
僕は見たことがあっただろうか
ささやかな喜びだけが
すべての支えとなるほどの
痛みに満ちた道を歩き
僕は独り、涙を流す

けれど･･･
その涙の後に広がっていたのは
まばゆいばかりの光に満ちた未来への道
道の先にあるものも
たどり着く場所も
何ひとつ見えることはないけれど
確かに示された歩むべき道

憂いの風が過ぎ去った時
僕に残るのは光る笑顔
傷と涙と引き換えに手にした
新しい光の世界への鍵

春は
愛する者の心を癒す

春の風は
愛する者たちを解放する

春の陽射しの先にある
夢という名の明日へ向けて