一貫性の法則(YES SET)とクローズド・クエスチョン
飛び込み営業をしている方なら皆知っているのでは?
白い地図を少しずつ埋めていく「白叩き」には必須テクニックです。
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「一貫性の法則」
自分の行動や発言に一貫性を持たせたくなるという心理効果。
一貫性を持たせる事で他人からの評価を高くしたいという考えや、先の行動決定において、より選択を簡潔にさせたいという考えから生まれる。
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「YES SET(イエスセット)」
通称「イエス取り」とも呼ばれ、会話の中で「イエス(はい)」という肯定的な反応を積み重ねる事で、相手に「正しいことを言う人」という印象を強くさせる。
それにより潜在的に信頼度を向上させていくという心理テクニック。
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「クローズド・クエスチョン」
相手が自由に答えられる「オープン・クエスチョン」と逆に、「はい、いいえ」の二択であったり、大概の人が「はい」と答えるであろう質問を行い、回答範囲を狭めた質問方法。
「宇宙に行った事ないですよね?」など。
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俗に言う飛び込み営業、訪問営業、そういった「はじめまして」から始まる営業を行う際にはとても重要なテクニックです。
色んな言われ方があって、「フットインザドア」とか「ローボールテクニック」とかある訳ですが。
基本は皆同じで「一貫性の法則」が使われています。
例えば
「駐車料金を会社が出せ」
といきなり言っても心証が悪く、話が難航してしまう事があります。
しかし
「営業に車って必要ですよね?」
「車を置ける場所って限られてますよね?」
「有料駐車場を利用しないといけない場合は会社が負担して貰っても良いですか?」
という風に、段階的に質問し一貫性を持たせる事によって話がスムーズにいくという事です。
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「言い方の問題じゃね?」
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たしかに。
それはそうと、こういう例えもあります。
「少しずつ寒くなってきましたね。」
「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。」
「こちら資料なんですが、先にお話しをさせていただきます。」
「〇〇さんに該当しない部分があれば全て除外いたしますね。」
「仮にご利用されていると想定してご検討下さい。」
こんな風に、相手の返事が「はい」で済むように話を進めていきます。
こうする事によって自然と商品の紹介(営業)を進める事ができる訳です。
途中で「この資料は読みましたか?」など、相手に責任を預ける質問やネガティブに感じる発言を行ってしまうと、断り易い環境を作ってしまう事になります。
「一貫性の法則」と「YES SET」を組み合わせてポジティブな答えを引き出し続けるというのが重要です。
また、相手に考えさせる質問も初対面では控えるべきとされています。
「最近困ってる事はありますか?」とか「ご飯食べてる時に何を考えますか?」など、答えに時間が掛かり、明確なモノが無い質問も相手にネガティブな印象を与えてしまいがちです。
その為に「クローズド・クエスチョン」も組み合わせると尚良い訳ですね。
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と、ここまでペラペラ話してみましたが。
正直これは営業マンにとっては非常にポピュラーな知識であり、多くの営業マンが実施しているテクニックです。
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僕が今回言いたいのはですね。
「この人の話は聞きやすいな」という人、周りに居ませんか?
「この人の話は聞いてて楽しい」と思う人は居ませんか?
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聴き心地が良い話し方の特徴でもありますが、聞き手が頷くだけで話が進み、自然と展開していくというのが「話し上手」の特徴だったりします。
営業にも使えて一石二鳥ですので、是非皆さんも日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
逆に言えば「こいつ話が全然楽しくないな」と感じたり「話が弾まないな」と感じる場合は、相手が「話し下手」という可能性もありますが、自分が「話し下手」の可能性が非常に高いです。
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相手が「はい」と言ってくれるだけで進むような会話を心掛けたいですね。
それができれば、そりゃもう。
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