どんなことを熟成させましたか?|冬の土用養生
土用とは?
約18日間の季節間の移行期ののことを土用といいます。土用というと夏の土用が有名ですが、一年に4回あります。1月18日から立春の前日2月3日までは冬の土用。冬の土用は、冬を終わらせ春に入る支度を整える期間です。
寒さが厳しい冬の土用は、暑さの厳しい夏の土用と並んで一年の中でも体に堪える期間と言われています。しかし、この期間にしっかりと「陰」の気を養い「精」をつけておくと、新しい一年も健やかにはつらつと過ごすことができます。今年もまた厳しい夏の暑さがやってきそうですが、冬の間にしっかりと乗り越える活力を養っておきたいですね!
冬はどんな季節だったか?
ここで、冬とはそもそもどんな季節なのかおさらいしてみましょう。黄帝内経の四気調神大論によると、冬は「閉蔵」の季節。春に目が覚め、夏にかけて外側へ発散していた気のエネルギーが、秋になると中側へ向かう力にかわり、実りをもたらします。さらに冬になると、その実りを寝かせて熟成させます。冬の間は陽気を漏らさないようにし、蓄えておかなくてはならないと言われますが、それは春までしっかりと熟成をさせておくためなのです。
これから迎える春とは、どんな季節?
四気調神大論によると、春は「発陳」の季節。冬至を超えると日毎に陽の力が増していき、春分をさかいに陽の力の方が強くなっていきます。今まで蓋をしていた守りの力「陰気」を跳ね除け、陽気が外へ飛び出し、現実面の新たなサイクルが始まります。
冬の土用から少しずつデトックスを意識しよう
春はデトックスの季節です。春になると花粉症などが流行りますが、それは冬の間に溜め込んだものが雪解けとともに外に出てくるからです。春にデトックスを担当する肝に負担をかけないためにも、今のうちからちょっとずつ、デトックスをしておきたいですね。
しかし、デトックスは体が冷えやすいことに冬の土用では特に注意が必要です。冬の土用は外気が冷たく体が冷えやすいので、デトックス作用のあるお茶や食べ物をとるときは、生姜やシナモンなど体を内側から温めてくれるものを一緒にとりましょう。また、運動や入浴などで汗をかいた時は、しっかりと拭き取って冷えないようにすることも大切です。
冬の期間をふり返って、心のお掃除
立冬(2023.11.8)から始まった冬の期間をふり返ってみましょう。
どんな時期でしたか?
冬は、増ゆ。
冬はため込む力が強くなりますが、冬の間に学んだこと、取り組んだことは深まると言われています。
冬の間、学んだことはありますか?
じっくりと取り組んでみたことはありますか?
それは内側にどんなひらめきをもたらしたでしょうか?
今、手放したいもの、来年の春に持ち越さないと決めたものはありますか?
冬の間に培ったこと、育まれた「陰の力」や「潤い」は、一年の活動を根底から支えてくれる、とても大切なものです。
しっかりと眠れていますか?
落ち着いて地に足をついている感覚はありますか?
心がほっと安心したり、潤いを感じられているでしょうか?
期間中の行動や出来事をふり返ることで、自分にとっての冬の調整ポイントが見えてきます。本日から2月4日の立春まで冬土用期間に、冬をまとめ春を始める支度を整えていきましょうね。