陽の気を出し切り、成長を実感できましたか?
土用とは?
7月20日から立秋の前日8月7日まで、夏の土用に入ります。土用とは季節間の移行期の約18日間のこと。冬の土用と並び、体へのダメージが大きい夏の土用。しっかりとケアをしながら、実りの秋を豊かに迎える支度をしてまいりましょう。
夏はどんな季節だったか?
四気調神大論によると、夏は「生長」の季節です。天地の間の陰陽の気が盛んに交流し、春に芽生えた生命を一 層成長させました。日の出とともに起き、日の入りとともに休むのが良し。暑くなりますが、しっかりと動いて汗をかき、陽気を発散させることが養生となる季節です。夏に陽気を発散が足りないと、「心」が傷み、秋になって瘧※が生じると言われています。(※1日とか2日おきなど間欠的に悪寒戦慄と発熱を繰り返す特徴のある病)
✔︎ 眠れない
✔︎ イライラしやすい
✔︎ だるさを感じる
✔︎ 憂うつを感じる
✔︎ のぼせや手足のほてりがある
✔︎ 動悸や息切れがおこりやすい
✔︎ 胸の圧迫感を感じることがある
もし上記のような症状が出ていたら、この期間に養生しましょう。内側に熱が篭りやすい時期です。シャワーで済ませたくなりますが、湯船に浸かるなど汗をかいて熱を外に出して代謝を助けてあげましょう。また消化力が落ちやすいので、冷たいものを控えたり、よく噛んでお腹の負担を和らげてあげましょう。夏バテ防止に梅干しもおすすめです。
秋はどんな季節か?
四気調神大論によると、秋は、「収斂」。戸締りの季節です。春に目が覚め、夏にかけて外へ発散していた気のエネルギーは、秋を迎えて身体の中へ向かおうとしています。これまで外向きに動いていた生命力が内側に向かって変化し始め、それによって農作物は実をつけ収穫の時を迎えます。そして、収穫を終えた大地には強い風が吹き、空気は乾燥します。激しい運動などは避けておとなしく過ごすことが必要になってきます。
しかし、皮毛を閉じてしまう前にもう一度、窓を開け放つように残った「陽気」をだしきることが大切です。清潔な気を体内にとり入れて、「気」の入れ替えをしてから戸締りをしましょう。
秋に向けて日も短くなってくるので、徐々に早寝早起きを心がけていきましょう。そうすることで、「肺」が傷み、冬に下痢がちとなるのを予防できます。
夏の期間をふり返って、心のお掃除
立夏から始まった夏の期間をふり返ってみましょう。
どんな時期でしたか?
どんなことに、成長を感じられましたか?
今、手放したいものはありますか?
春に大地から受け取った陽の気は、夏の生長することができたでしょうか。
期間中の行動や出来事をふり返ることで、自分にとっての夏の調整ポイントが見えてくるかもしれません。8月8日までの間に秋を始める準備を整えていきましょう。