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水との対話 -water color-

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シュタイナー教室のにじみ絵や、二十四節気の水彩画など。 水彩を通して自分の中の水との対話を試みています。
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#水彩

絵は心の変遷を写す|裏の畑美術部

4月9日は、月に一度のシュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 この日の水彩の課題は・・ 熊さん。 熊は昨年の初冬にも描きました。 昨年は、これから冬眠の入るぞという熊の姿。たくさん栄養を蓄えて、越冬する準備をしています。今回は、春を迎え穴から出てきた熊の姿です。近くには子どもたちの姿。子どもを守るぞという気概だったり、ほのぼのと見守る眼差しだったり、生き生きと楽しんでいる喜びだったり。 並べてみると、冬にたった一人だった時とはまた違った、それぞれお母さんに

他者はわたし一人では見えない世界へ連れて行ってくれる|裏の畑美術部

3月12日は、月に一度のシュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。この日の水彩は、自分が描いた作品へ他者に筆を入れてもらうという面白い経験をさせていただきました。 そうしたら、次に、お隣の席へ。他のメンバーが描いた絵にみえてきたものを描き足していきます。人の絵に筆を入れるって普段あまりやらないので、いいのかな、と少しドキドキしながらも相手の絵に敬意をはらって一筆また一筆と入れていきます。 わたしの絵もどんどん変化していて・・ 他のお二方の素敵な作品も。 陰陽か

わたしはどんな風に離別を受け入れるのだろう?|裏の畑美術部・バイオグラフィーワーク【木星期49-56歳】

ちょっと期間があいてしまいましたが、先月8月3日は月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。水彩の課題では、2月からバイオグラフィーワークに取り組んでいます。 古代では人間の発達は7の倍数で進んでいき、それが惑星のならびに対応しているという考えがありました。バイオグラフィーとは、伝記という意味。バイオグラフィーワークでは、7の倍数の年齢ごとに月(は正しくは衛星ですが)から土星までの惑星を当てはめて自分の人生を振り返っていくということを行って行きます。

ゆらぎたい、ゆらがない|裏の畑美術部・バイオグラフィーワーク 【太陽期①21-28歳】

ちょっと前のことになりますが、4月18日は月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 2月から水彩の時間では、バイオグラフィーワークを使って惑星を描くことに取り組み始めました。 古代では人間の発達は7の倍数で進んでいき、それが惑星のならびに対応しているという考えがありました。バイオグラフィーとは、伝記という意味。バイオグラフィーワークでは、7の倍数の年齢ごとに月(は正しくは衛星ですが)から土星までの惑星を当てはめて自分の人生を振り返っていくということ

一番はじめの記憶は何ですか?|裏の畑美術・バイオグラフィーワーク【月】

1月17日。 月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 2023年、新年明けて初の回。絵筆を取る前に、主催の間々田さんからお年賀をいただきました。毎年恒例の、福来が入ったお手製の唐辛子。やったぁ!楽しみにしていました! そして、この日から、水彩ではバイオグラフィーワークを使って惑星を描くことに取り組み始めました。 これはシュタイナーオリジナルのものではないのですが、古代より人間の発達は7の倍数で進んでいくという考えがありました。バイオグラフィーと

叡智への案内人・フクロウを描く|裏の畑美術部

12月20日。 月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 この日は、「フクロウ」を描きました。 後ろ姿を描いてしました。お手本からどんどんハズレにハズレていくので、わぁ、どうしようどうしよう、と思っていたのですが、この日、わたしの中のフクロウは、どうしてもこちらに背を向けて羽ばたいていくイメージだったので、わからないまま、その衝動のままに描いてみたのでした。 「両サイドに一枚ずつ、紙が欲しいよね」と先生の間々田さんから。そうなのです、大きく大きく

衝動はわたしの中で形となり、馳せていく|裏の畑美術部

11月15日。 月に一度開催の、シュタイナー教育の絵の教室「裏の畑美術部」でした。 この日は、「いのしし」を描きました。 描く前に「魂の暦」を読んでもらいました。 出典は同じシュタイナーの言葉だけれど、今日は二つの訳を紹介していただき、言葉の力の奥深さを感じながらのスタートでした。 さて、今日の水彩のお題「いのしし」を描きます。 「いのしし」は、とても地面に近い動物だ。とてもパワフルでゴツゴツとした印象で、抱き込んだ熱を真っ直ぐに爆発させて進んでゆく。けれど、不思議と

太陽からのラブレター|寒露のうた

『 核 』 寒さが わたしの熱を内側に閉じ込める。 外側のチリチリとした熱を禊ぎ、 わたしを内側の核へと向かわせる。

描きたい身体

ちょっと時間が経ってしまいましたが、リビング・アトリエに、さめじまみおちゃんが遊びにきてくれました。 公園でシート広げてサンドウィッチをかじったり、のんびりした里山にあるカフェでおやつを食べたり。普段、ついついおひとりさま行動に偏りがちなわたしにとってはとてもとても貴重な「お友達との楽しい時間」なのでした。 そんなみおちゃんに、「ねぇねぇ、何して遊びたいですか?」と聞いてみたときに、返ってきたのが「絵を描きたい」だった。そうだ、みおちゃんとリビング・アトリエで一緒に絵を描

太陽からのラブレター|秋分のうた

『あたたかい あったかい』 わたしの足元を支えていた大地が  わたしの全てを包みこむ。 あたたかい。 自分が燃えることに必死になっていたときは 気がつかなかった、このぬくもり。 あったかい あたたかい あったかい。 あたたかい あったかい あたたかい。

《創世記 第六日②》この大地で命を授かる|裏の畑美術部

9月20日。 月に一回のシュタイナーの絵の教室『裏の畑』では、水彩では3月より創世記のテーマにとり組んでいます。この日は第六日目の後半を描きました。 第六日目の前半はこちら。 第六日の前半では、命が「熱」によって形になっていく様を味わいました。後半は、生み出された命がしっかりと大地に降り立つところが描かれました。 最後の絵の真ん中に置いた「赤」がどんどんと人の形になっていく。大地に現れるその形は、今のその人の状態をそのまま表している。体が大人の形体にグッと近づく9歳の子

《創世記 第六日①》命が形をもつということ |裏の畑美術部

8月30日。 月に一回のシュタイナーの絵の教室『裏の畑』では、水彩では3月より創世記のテーマにとり組んでいます。この日は第六日目の前半を描きました。この日は、フォルメンはお休みでミツロウ粘土をしました。絵筆をとる前に、命が生み出されていく感触を手の中で体全体で探っていくのです。 好きな色のミツロウ粘土をとって、まずはまぁるく丸める。そして、水の中の生き物、陸に上がった生き物を作っていく。 人間の体温でゆっくりと柔らかくなっていくミツロウ粘土。「ここにこういうものが生まれ

太陽へのラブレター|穀雨

ハラハラと舞い落ちる花びらは いつの間にか、 頬をつたう温かいものへと変わっていた はじまりとさようならは、 いつも同じ顔をして立っていて 彼らは心の中をいたずらにかき回す けれどその真ん中に、 真っすぐ伸びる一本の道を見つけた その先に何があるのかは分からない でも、わたしの腹の声は、 ささやくのです 「たしかにここなんだ」と。 わたしは進む その他の道に別れを告げながら

《創世記 第二日》 命が生まれる瞬間 |裏の畑美術部

4月17日。 水彩では先月から創世記を描き始めて、今日は第二日目。 筆をとる前に、受精卵が着床し、細胞分裂し、という命が生まれていく過程についてのお話を聞きました。今まさに命が始まろうとするそのプロセスと聖書の二日目の内容がとてもよくシンクロしている。 大空の上と下にある水を描く。「父は空 母は大地」というネイティブアメリカンの本を思い出した。その真ん中に生命が宿っていく。 真ん中に赤を置いていく時、鼓動が聴こえた。そしてうっすらと胎児の形が見えてきて、描いているとい