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「よしよし健康法」とは?

この本『よしよし創健美術』は、ふたつの柱からできています。
その第一が「よしよし健康法」、一言で言えば自分で自分に「よしよし」するという、非常にシンプルな健康法です。

「なんだバカバカしい」とか「子供じゃあるまいし、アホらしい」などと 思う人も少なくないでしょう。
だけど実際のところ、 どんな人も本当は自分を「よしよし」してくれる 存在を 求めているのです。
ほとんどの場合、その存在というのは他者であったり、集団だったりする。今では、ネット上の「いいね」や「好き」がそれに相当するものになってもいる。 不特定多数の人に「よしよし」してもらいたい、 そしてその数が多ければ多いほど いい気持ちになれる、 そういう心理ですね。

だけど、それって何かズレてないでしょうか? 
よく、「ありのままの自分」なんて言うけど、ネット上で素の自分なんて出せるものでしょうか? 逆に、ウケねらいばかりやってるうちに自分を見失ってしまうってことになっちゃわないのだろうか? 
と、突っ込みどころ満載ですが、この件については長くなりそうなので、おいおい話していくことにしましょう。

とりあえず、 自分で自分に「よしよし」してみてください。
片手で自分の頭を撫でてもいいし、胸をそっと撫でてもいい。

どうですか?
なんとなく気が楽になって、ふっと柔らかなため息がもれてきたりしませんか?
もちろん、なにも感じないという人もいるでしょう。でも、そういう人でも、無意識のうちに身体になんらかのリラックス効果が出ているはず。

それは生理学的にも 自然な反応です。
今世紀にはいってから、科学的にも愛撫や抱擁などの生理学的効果と言うか、心身に与える 影響が 次々と解明されてきています。
そして医療現場なんかでも ごく当たり前のように使われるようになってきている。
たとえば、胃カメラ検査を受けた人ならたぶん経験があるでしょうが、検査のさなかずっと看護師さんが背中を撫でさすってくれたりしますよね。あれはもともとスウェーデンで始まった「タッチケア」という療法で、患者さんの痛みやストレスを軽減するのに大きな効果があり、今では日本でも多くの医療機関が採用しています。

そのタッチケアにも、この本でご紹介する健康法の基本に通じるものがある。
ただし、こちらは単に痛みやストレスを軽減するだけでなく、広く精神的な充足や自分で自分自身を快適に感じるようになれる技(わざ、術)、大きく言えば哲学が基盤になっています。
最近、また西田幾多郎の哲学が見直されてきているようですが、「自分」というのは長い人類の歴史のなかでももっとも重要かつ難しい追及テーマであり続けている。その「自分」というものが何なのか、あなたと共に見出し、共に生きていく道を具体的に探っていきましょう。


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