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私のかわいいかわいい弟に伝えたいこと

久しぶりに実家に帰り父母弟私の四人で晩御飯を食べていた時、母がこんなことを言った。

「パパが奨学金もしかしたら払ってあげるかもだって、よかったやーーん」

内心複雑だった。そこまで親に頼っていいのかとか、でも奨学金の負担へったら未来少し明るいなとか。
ほんとー?うれしいなぁーとか空でいいつつ、パパの反応を伺っていた。

「うーん。でも○○(弟)が私立いったら無理だな。○○にかかってるわ。」そう言った。
「おーい!人のせいにすんなよ」
「そっかぁー。まじで国立いってな。私の人生かかってるから(笑)」
「しらねーよ」

そんな会話になった。

雰囲気が真面目なわけでもなく親も私も弟もこの話を本気にしているわけじゃない。だけど後から考えてみたらプレッシャーになってしまっただろうなと思う。別に反省はしてないけど。

弟とは正反対の性格で全く違う人生を歩むだろうなと思っていた。私は真面目で控えめ。向こうは非真面目でわがまま。私は文系で文化部。向こうは理系で運動部。これまで生きてきて経験がほとんど被ったことがない。向こうの意図的なものだったのだろうか。運転と一緒で後ろを気にするのは車間距離が短すぎたり、ウィンカーを出すときくらいで、どちらにしろ私が前なのだから、向こうがどんな人生を歩んでいるのかなんて気にしたことがなかった。

でも向こうからしたら邪魔だったかもしれない。思い返してみれば親に私とよく比較されていたりした気がする。もっと違う道を歩みたい。前に行きたいと思ったことがあったのだろうか。

たまにこんなことを考えるから、真面目な話を弟としたことがない。する勇気がない。お手本になれる自信がないから。だからゲームとかアニメを中心にたわいもない話をする。そんなとき楽しいしかわいい弟だなって思う。

そんなかわいい弟は高校二年生。大学受験も本気を出すころだ。
母の話によるといろいろ行き詰っているらしい。
この前ちらっと「私立じゃなくて国立だったらどこでもいい」とぼやいていた。私の高校生の時の思考回路とおんなじだ。
大学に行くのは当たり前だけど、なぜ行くのか目的がない。だから意欲も意志もない。だからいきたいところが周りの人の意見の集合体になる。
きっとそんなんだったら受験勉強もしんどいはずだ。私みたいに。

同じ家庭で育ってるんだから、同じ壁にぶつかることなんて珍しいことじゃないのに、すごく驚いている自分がいた。この子も私と同じなんだと。

だからといって何も声をかけてあげることができない。
実際に大学にいってどんなメリットがあるのか、入っても分からなかった。だからといって大学に行かせてくれると親が言ってるのに、行かないなんてもったいないとも思ってしまう。

現在就活中絶賛病み中だが、おそらく弟も同じ時期が来るんだろう。
今度こそ何か助けになるように学びのある就活にしたいとは思う。

別に向こうは求めてないだろうけど。

でももし今声をかけてあげるのだとしたら
「どんな結果になってもなんとかはなるから大丈夫」って言うかな。
うすいなー。
でも嘘じゃない。大学生になっていろんな大人に会って、結局誰が偉くてすごいっていう価値観がなくなっていった。勝ち組、負け組って何だろう。出世ってなんだろう。何が人のためになって、評価されるんだろう。

疑問がたくさん出てきたからこそ、自分の人生において「人のせいにしないで、自分で決める」のが一番大事だと思った。
自分で決めて、自分で成長して自分で後悔する。そうしたら絶対どこかには行き着く。

高校生には重いかなー。でもいつか届くといいな。
受験なんかで人生決まんないから。

弟、がんばろーね。

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