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ショートショート「幻の国」

特別な力を持っており、見た目は人間と変わりないですが、人間なのかわからない者たちが住んでいる場所がありました。

そこには4つのグループがあって、それぞれに力が違うんだそうです。

四足歩行で歩き、まるで獣のように武器を使うわけではなく体一つで飛びかかってくる者。
どんだけ銃を撃っても体には当たっているはずなのに反応はなく
その上、大男をも投げ飛ばすほどの力を持っている者。
植物を思いのままに操る者。
絵や歌などの芸術で、人を操る者。

その者たちは常に殺気に溢れていて、全員が狐のお面をつけており、侵略しに攻め入った兵士たちがその光景に慣れるのにも少し時間がかかったとも言われています。
それぞれ能力が違いますが同じお面のため、攻撃が始まるまでどの能力使いかを見極められず、常にロシアンルーレット状態だったそうです。

その者たちは人間が使う武器は通用せず、独自の戦法で攻撃をしてくるので、どれだけの大人数で襲っても全く歯が立ちませんでした。

侵略しようとした国の長はその時代では敗戦続きだったため、その者たちの力を独り占めするつもりでしたが、大きく返り討ちにあいました。

その噂を聞いた、その時代で一番強かった国がその者たちを襲おうとしましたが、もうすでにそこにはおらず、どれだけ探しても見つかりませんでした。

その者たちは今もどこかにいるはずです。

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