A.T
将来のことを真剣に考えないといけない高校三年生の悠祐 自分自身の悩みを抱えていたが、受験勉強のために図書館に来ていた。 そんな時、よく勉強に来ていた場所だったがいつもは「本は大切に」のポスターがあったところにその日はみたことのない扉があった。
気持ち悪い・・・ いつものことだ、 ここ最近はスッキリ気持ちよく目覚めた覚えがない。 その原因はもちろんわかってる。 最後にいい朝を迎えたのはいつだったか、 飲まずに寝た日は何ヶ月前か それも思い出せない。 いつものこと そう、俺自体はいつものこと・・・なんだけど、 『ここは・・・どこだ?・・・』 俺は見知らぬ家のベッドで横たわっている。 『誰か知らない人について行ったのか?』 相変わらず記憶はないが昨日の自分が怖くなってくる。 『道で寝てた俺を誰かが拾ってくれたのか
案外その時になるとなんとかなるもんだ その前どんだけ嫌でも 怖くても その時になってしまえば時間が過ぎていき 終わっていく その時にならないとどうなるかはわからない だから事前にできることは精一杯にやって それが終わればもうそのことについて考える必要がない そうすると結構いろんなことが楽になった これでも楽にならないものもあるが やっぱり人生は難しい
芸能人の苦労話を聞く 自分とはほど遠く感じた 自分も同じく夢を持ってるのに 自分はあの人くらい辛い思いをしてないから なれないのかもしれない その上、自分は人としても欠けてる部分がある 夢そのものではなくて 夢を持ってる自分に執着してるのかもしれない 夢を持っている自分でありたい 夢を追いかけている自分でありたい そんな、かっこいい自分でありたい こんな思いを抱いてる自分はかっこいいのだろうか わからない 自分のことを考え始めるといつも思考の渦に飲み込まれてしまう
嫌すぎる・・・ この歳になってこんなことを言っていたら 笑われるかも知れない だが嫌なものは嫌なのだ だが、 私もそうやって 開き直って堂々とそれを言っているわけではない やっぱり32年も生きて おいてこんなことを言っている自分を 恥ずかしく思う気持ちはある だから一生懸命大丈夫なふりをする 今日も心の中では 嫌だ 怖い と叫びながら表はなんとも思ってないような顔をして 歯医者に向かう 私の本当の気持ちを知ったあなたは情けないと思うかも知れない だけど、 ぜひ周りに
いつの時代かはわかりませんがあるところに魔法使いがいました。 その魔法使いは人間とも喋れますが、物や動物とも喋ることができました。 ちなみに家庭料理が好きなくせに料理が苦手だそうです。 ハンバーグを作ったら 外面は焦げてるのに中まで火が通ってなくておなかをこわしたり、 サバの味噌煮を作ったら 身がボロボロになってフレークみたいになってしまったり、 そんな少し不器用な魔法使いはなにやら新しくビジネスを始めたみたいです。
嫌なこと、辛かったことがあったところに戻るのは少し勇気がいることだ 今私はちょうどそんなところに向かっている 辛かった時によくみてた景色が見えてくると その時のことを鮮明に思い出す その時に感じていた 温度、 音、 匂い、 感触、 見えてる景色の色 心の感覚も蘇る 嫌いになりたかったわけじゃない 嫌いになんてなりたくなかった 大好きだった 大切だった だけど、 確かに私を苦しめていた いや、きっとこれも やっぱり 自分自身だ あそこが悪かったわけじゃない あそこに
俺は実は超能力が使える 空も飛べるし 瞬間移動もできるし ものを浮かせることも、 天気を操ることもできる なのにみんな俺のことを普通の人間としてしかみていない 狭い歩道なのに俺とすれ違うときに全く避ける気のないサラリーマン二人組や 友達と喋っているからか知らないけど急に予測不能な導線を歩きだす学生 学校の課題を見せてとたかってきては俺のノートをたらい回しにして、 授業ギリギリに俺が探さないといけなくするあいつら 本当に舐めてやがる 俺は超能力が使えるんだぞ お前ら全
「久しぶり・・・いきなり電話してごめん 元気だったか 最近は、、何して過ごしていますか 俺は、、あなたが、いなくなったところを埋められずにいます あなたは、どうですか」 あの子がいなくなって1ヶ月 この悲しみや辛さは時間がなんとかしてくれると思ってた だけど、 どんだけ時間がたっても薄れなかった それどころがより一層濃くなっていった あの子がいた家 あの子がいた部屋 あの子と一緒に座ったソファー 家の中のものには全てあの子との思い出があった 目に入るたび 鮮明に思い出し
悠祐 うわ!びっくりした! 影 僕が好きってほんと? 悠祐 え? 影 叫んでたじゃん。(叫んだ時の悠祐を真似て)僕は僕が大好きだー!って 悠祐 別にあなたのことを好きと言ったわけじゃ 影 まだわかってないのかよだから僕は君だ。君の中の君が僕だ。 悠祐 うーん?わからん。分かりやすく説明して下さいよ。 影 だから。君が話しかけて来たとき。似てるって言ってたでしょ。 悠祐 あー。なんかわかった気がする。 影 何か自分のことで質問してきてよ。全部完璧に答えてやるよ
坊っちゃん ハッハッハー!俺は俺で何が悪い!俺は正しい!… ほらお前らも。ハッハッハー!……ほら!ハッハッハー! 狼・悠 (戸惑いながら)ハッハッハ 坊っちゃん 俺は俺で何が悪い! 狼・悠 俺は俺で何が悪い 坊っちゃん 声が小さい!俺は俺で何が悪い! 狼・悠 俺は俺で何が悪い! 坊っちゃん 俺は俺で何が悪い! 狼・悠 (力んでくる)俺は俺で何が悪い! どんどんスピードアップしてくる
坊っちゃん (小声で)なんで俺が悪いことになってるんだよ。 悪いのは俺じゃなくてあいつらの方だ。 狼少年 今日も怒ってる、 ジョバンニ ほんとだね、 悠佑 あのひとって… 坊ちゃん やっぱりおれは間違ってない! 悠祐 あのー 悠祐がぼっちゃんに声をかけようとし、 狼少年とジョバンニは止めようとする。
狼少年 狼が出てないぞー!(走り回る)狼が出てないぞ!狼が出てないぞ! 悠祐 狼が出てないんですか? 狼少年 そう!狼が出てないぞー! 悠祐 出てないなら叫ぶ必要ないんじゃないですか? 狼少年 叫ばないとみんなが見てくれないから… 悠祐 みんなに見てほしいんですか? 狼少年 そう!みんなに見てほしいから、 みんなが驚くことを叫んでたんだけど、そうしたら、 みんなが怒ってみてくれなくなったから、許してもらうためにも、
関西人、ガンジー、天草でインタビュー会場をつくる。 天草がインタビュアーの位置に行き、関西人とガンジーは前 カメラマンや、記者としている。カメラのシャッター音が 鳴り響く。 天草 放送席、放送席、本日は話すことが苦手で有名の悠祐選手に 来ていただきました。 悠祐 別に話すことが苦手な訳じゃ、 天草
関西人 ほら(天草をさす) 悠祐 ほんとだ… ガンジー これはこれは天草どの。 悠祐 天草? ガンジー 天草四郎ミュージアムの帰りですか。 悠祐 天草四郎?! 天草 はい。天草四郎ですけど。ここはどこですか? (悠祐に)あなたは誰ですか? 関西人 四郎君もここに来たということは、彼に必要なものなんやな。 関西人が天草にウインクをしたりして、必死にサインを送る。 天草 あー!必要なもの!この方に必要なもの
ガンジー どうしたのかな。 悠祐 誰ですか? ガンジー 悠祐に座ったまま向き直す。 ガンジー 君に必要なものだよ 悠祐 君に必要なもの… ガンジー 君にはこのガンジーが必要なんだね。 関西人 あーーどうもどうもガンジーさん。ご無沙汰ですな。 ガンジー どうもどうも。元気でしたか。 ガンジー 机の上に座る。 悠祐 ガンジー?! 関西人 ガンジーさんやめてくださいよその表向きのしゃべり方。 もうわしらの仲じゃないで
関西人 あー怒っちゃったな。 悠佑 あなたは… 関西人 君に必要なものやで 悠佑 僕に必要なもの? 関西人 そやで 悠佑 どういうことですか? 関西人 どういうことって、そういうことやで。 悠佑 全く分からないんですけど。 関西人 わからへんことないやろ!どないすんねん、 君がわからんのやったらわしもわからんで。 関西人は椅子を机の前に出して座る。 関西人 お前さん面白いいこと言うな。自分のこともわからへんのかいな。 最近の若者はこれやから…って