学習指導⑦「主体的・対話的で深い学び」について考察する❸
「主体的・対話的で深い学び」について考察します。
あくまでも、自分の中で噛み砕いた、個人の考えの色合いが強いものですので、ご承知おきください。
「教育基本法」
「小学校学習指導要領(平成29年告示)」
「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編」
を参考にしながら考えました。
以前の下の2つの記事の続きです。ぜひご覧いただけたらうれしいです。
〇「深い学び」とは
「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編」には,
「習得・活用・探究という学びの過程の中で,各教科等の特質に応じた「見方・考え方」を働かせながら,知識を相互に関連付けてより深く理解したり, 情報を精査して考えを形成したり,問題を見いだして解決策を考えたり,思いや考えを基に創造したりすることに向かう」
と記載されています。
各教科において学びを深める鍵となるのが「見方・考え方」であるとされています。
これは,「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 総則編」において,
「各教科等の特質に応じた物事を捉える視点や考え方」
であると説明されています。
教師に求められるのは、各教科において、子どもがこの「見方・考え方」働かせることを意識して授業内容を考え、実践することだと思います。
また,「見方・考え方」は、
「新しい知識及び技能を既にもっている知識及び技能と結び付けながら社会の中で生きて働くものとして習得したり,思考力,判断力,表現力等 を豊かなものとしたり,社会や世界にどのように関わるかの視座を形成したりす るために重要なものであり,習得・活用・探究という学びの過程の中で働かせる ことを通じて,より質の高い深い学びにつなげることが重要である。」と説明されています。
「見方・考え方」を働かせる目的としては,
・知識をそれ単体のものではなく,相互に関係付けながらより高度なものや抽象度の高い概念としての知識にしていったり、もっている技能に新たな知識や技能が加わることでより洗練された技能に高めたりすること。
・教科の特性に応じた視点で考えることによって,教科ごとに適切なプロセスで思考し、判断し、表現をすることで、深い考えに到達すること。
・自分が、社会や世界との関わり方を選択するときの,拠り所とすること。
ということが考えられます。
この「見方・考え方」を意識しないと,しばしば,ズレが生じることがあります。社会科の学習であるのに,国語の学習になってしまっていたり,理科の学習であるのに,算数の学習になってしまっていたりという具合です。その教科の学習で身に付けたい力を明確にするために,この「見方・考え方」を教師が意識して、子どもたちが「働かせられる」ようにする必要があると思います。
この「見方・考え方」を働かせながら,「知識を相互に関連付ける」「情報を精査して考えを形成する」「問題を見いだして解決策を考える」「思いや考えをもとに創造することに向かう」ということに向かっていくことで,深い学びが実現されるとされています。
以上のことをふまえると,
・知識を単体のものではなく,相互に関連付け、結びつくことにより、より高度に抽象化・概念化されたものになっていくことが深い学び。
・全ての情報を鵜呑みにし,そのまま取り入れるのではなく,情報を吟味・選択し,その上で自分の考えの根拠としたり、考えを構築することが深い学び。
・与えられるのを待つのではなく,既習の知識や思考から,自ら問いを見出し,その解決法を考えたり、解決に向けて動くことが深い学び。
・「こうしたい。」「こうすべきだ。」という思いに基づいて、自ら進んで物事をつくり出したり,つくり出すための方法を考えたりすることが深い学び。
であるのかと考えました。
教師はこの視点を意識して,授業実践を行っていきたいと思います。
みなさんも,「深い学び」についてどう考えているかお聞かせください。捉え方の間違いや,「このようにも捉えられる」という点などご指摘ください。
まだまだ捕え間違えや、浅い部分があると思いますので、「深い学び」については,今後も書籍や文献にあたり,私自身考えを深めていきたいと思います。