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☆学級経営63☆全体へのアプローチと個別のアプローチの考え方 その2

学級や子どもたちに伝えたいことがあるときに、どのようにアプローチをするかということを考える先生方は多いことと思います。

「この件は、学級全体に向けて話した方がよいのか?」
「ひとりひとり個別に話をした方がよいのか?」
「特定の子への指導だけで様子をみてよいのか?」
と考えることが日々あるのではないでしょうか。

よく行う方法として、学級全体に向けて一斉に伝えたり、問い掛けたりする全体へのアプローチの仕方と、

特定の子どものみ、または、ひとりりひとり別々に伝えていく個別のアプローチの仕方があると思います。

前回は全体へのアプローチについて考えをまとめました。

伝えたい内容や目的によって、どのアプローチの仕方がよいかは変わってくるのではないかと思い、今回は考えをまとめてみることにしました。

個別のアプローチ

個別のアプローチが有効であるのは、次の3つの場面ではないかと考えました。

「修復したい」場面

基本的に、学級全員で共有しておきたいことは、前回記事にした全体へのアプローチによって伝えたり、共通理解を図ったりします。

そして、それらの物事に対して課題が見られる子がいる場合には、足りない部分を補うために個別に伝え、話し合う必要が生じると思います。

例えば、ボールの使い方のルールがある中で、そのルールを守ることができずに、友達を傷つけてしまうような行動が見られる子に対して、自分の行動を振り返ったり、どのような気持ちで不適切な行動をしてしまったのか考えたりするようなことが想定されます。

その子の中で、ある物事に対して、足りない部分や崩れかけてしまっている部分を修復するためには、その個人の考えなどの内面を理解する必要があるため、個別のアプローチが有効であると思います。

「ひび割れを見つけたい」場合

友達関係や学級のルールやシステム、教師などに対して、悩みや不満感、不信感をもっている子を見つけ、そのマイナスな思いを取り除くためのアプローチも個別で行う必要があると思います。

全体の場で、友達関係や教師に対しての思いを打ち明けることは難しいことであり、不適切な場合があります。

また、ルールやシステムがうまく機能していなかったり、不都合が生じていたりすることがあっても、自らそのことを教師に伝えてこない子もいます。

そのような、ひび割れを見つけるために子どもたちに何か困り事がないか聞いたり、話し合ったりするときにも個別にアプローチすることになります。

様子の変化を見とり、特定の子にアプローチする場合もあれば、学級全員に対して聞いていく場合もあると思います。

このアプローチを行うことで、声があげられない子の考えも受け止めることができると思います。

「認める」場面

子どもたちの「個」の力を伸ばしていくために必要なアプローチだと考えています。

ひとりひとりの頑張りや成長を、言語化して伝え、認める場合にも個別のアプローチが有効であると思います。

教師から伝えるだけでなく、その物事へ向かう子どもの思いや辿ってきた経路を聞くことで、この後の原動力に繋げることもできると考えています。


みなさんは、どのようなときに個別にアプローチをしていきますか。ぜひ教えてください。ここまでお読みいただきありがとうございました。