「信長の野望」で自分の小説の登場人物をさがしてみた④~古市澄胤
『信長の野望』と勝手にコラボシリーズ第四弾!
(ほぼほぼ22年前の「蒼天録」限定です)
戦国初期のシナリオが唯一存在し、『流れぬ彗星』『天昇る火柱』の登場人物も見られるこの作品。
今回は大和と南山城の小覇王、古市澄胤です!
やっぱり私は澄胤に深い思い入れがあります。
なんたって自分のnote処女作「花、散りなばと」で、その幼少期から描いていますから…
馬好きで変わり者、ちょっと鈍いんじゃないかと思われていた藤寿丸が見せた、意外な一面。
出家して「澄胤」と名乗ってからも、その一面は肥大し続け、やがて宿敵筒井に完勝、父胤仙を超えるほどの大名になります。
兄の春藤丸、胤栄をすっかり置いてけぼりにするかのように…
「花、散りなばと」「流れぬ彗星」「天昇る火柱」の三作は、戦国時代初期を舞台にした「古市サーガ」とも言え、澄胤の生涯を追いかける形にもなっています。
みなさまにも最後まで、ゆるゆるとご覧いただければ幸いです。
さてその初期能力値は政治45、統率69、知略62。
マスクデータの義理は13、野心75。
特殊能力は商業、混乱、迎撃、突入。
かなりいいとこ突いてきますね…
それでも、パワーアップキットよろしく大純はる流の能力エディットをかますと👇️
政治50 統率70 知略65
となります!
強大なライバル筒井を打倒し、二十年間も東山内へ没落させていた、という事実が、地域レベルでは並外れた能力の持ち主だと証明しています。
作中で何度も言及されているように、古市は大和の他の衆徒国民に比べると、新興で成り上がりの出来星。
馬借の元締めとして、商業の重要さに着目した先進性が、その躍進を支えていました。
しかし、今も昔も保守性においては頑強なものがある奈良の土地柄。
古市の味方をする勢力はどんどんなくなり、京兆家という外の力を引き入れたことが、破滅の引き金を引いたのかもしれません。
今では古市の城や町場は跡形もなく、兵どもの夢の跡を偲ばせるものすらほとんど見当たらない。
そんな澄胤たちの魂を供養したい、というような気持ちも私にはあります。
一方で澄胤には、文化人としての側面もありました。
「侘び茶」を創始した村田珠光の直弟子であり、千利休に連なる系譜の一画を占めています。
今でもヤフオクなんかには、その直筆の短冊が出品されたりもしています。
経覚の後継者の尋尊から、「バクチとケンカ好きの悪人」とまで罵られている澄胤ですが、そういった人間性の振れ幅も魅力の一つだと思えます。
今回はこんなところです!
つづく。