INTJの「ビジネスFe」
■16種類性格タイプ診断
こんにちは、毎日、暑いですね。私は、16種類性格タイプ診断のいうところのINTJを自認している者です。
16種類性格タイプ診断は、8種類の心理機能(思考、感情、感覚、直観✕内向と外向で8つ)の強弱の組み合わせにより16種類の性格類型に分けることができるというものです。診断において、質問項目の回答を自身で選択するため、主観バイアスの影響を受けやすく、客観性の高い診断結果が出るかどうかは微妙かもしれません。昔、コックリさんという降霊術まがいの遊びをしていて実は自分がコインを無意識的に動かしていた、そりゃ当たるにきまってる、と同じことです。それでも、全く正反対の性格傾向が出るわけではないですし、性格傾向や行動パターンを距離を置いて見定めるという行為は自分自身を理解するには有効ですし、活用できることも多々あると思います。
■私は外向的感情、Feがめっぽう低い
ネットで心理機能の働き具合を調べるテストを受けると、いつも、内向と外向、両方の直観・思考機能はプラスの値を示します。反対に、感情機能と感覚機能は内向、外向ともにマイナスの値を示します。特に外向的感情のFeは俄然マイナス顕著で、子供の頃から喜怒哀楽を表すことが苦手だったことからも、このFeの低さはもう仕方ないと受け入れています。
■喜怒哀楽の表現が苦手な理由
喜怒哀楽を表現することが苦手というか好まない要因は複数あります。 その①、しょうもない自意識の高さ、プライドの高さが災いし、感情を表出している自分をメタ認知してしまい、「今の発言、謙遜しつつも承認アピールしてただろ。相手にもバレバレだったぞ。」と妄想めいた思考がグルグルと反芻してしまいます。自分及び他者の感情によって内心を掻き乱されることに大変煩わしさを感じるので、感情的な事柄を敬遠しがちです。
その②、勇気を出して喜怒哀楽を表現しても、相手とのわずかな温度差や捉え方の違いを悟ってしまい、共有することの難しさと虚しさを感じてしまう。これは私の捉え方が他人様とズレているのが原因であり、私の傲慢さからくるものです。
その③、こちらが喜怒哀楽を示すと相手から更に倍の共感や同調を強要されて疲弊するから。ちょっと気を緩めるとエモーショナルな方々は、親愛の表現手段として私の領分に押し入ってこられるので、極力、失礼の無いように丁寧語を崩さずひたすら守りに徹しています。
その④、その時、その瞬間の感情がバチっと身体とフィットしない。何とも表現し難いのですが、INTJの私はは感覚劣等、思考優位なので頭でなんでも処理しようとしがちです。沸き上がる感情をそのまま器用に身体にあてがうことが不得意です。感情に対する身体表現がマッチしない。悲しみ、憎しみ、怒り、驚き、こうした感情と身体表現をフィットさせるトレーニングもとい経験値が子供時代に不足していたのか、というよりも自分の内部で感情を処理していた、そうするものだと捉えていました。母親が感情を大っぴらに出さない人だったのでその影響も多分に有ると思われます。児童劇団とかに入っていたら違ったのかしらなんて思ったり…。
■ビジネスFe発動
そんな感情の表出を好まぬ私ですが、仕事中やお外の用件のときは、「ビジネスFe」をいかんなく発動し、社会生活を円滑に営むべく勤しんでおります。「ビジネスFe」とは、他者との関わりのなかで生ずる自然な情動の発露や感情の揺れ、倫理観を優先した言動の類ではなく、思考の結果もたらされる意図的な感情表出、前後の文脈に沿った戦略的感情表現とでも言えば良いでしょうか。要は「自身の目的達成や利益を得る為の外向的感情」であり「良い人っぽいけど、なんかうさんくさいんだよねえ」って思われる人にありがちな作為的なにおいのする外向感情の一形態です。
■うさんくさくて何だか怖そうな私
仕事中の私は、「業務目標の達成」「タスク処理の遂行」が最重要事項であるため、その達成のためならば営業スマイルもするし、ペコペコ謝るし、誰かをおだてることも厭わないし、いっぱいいっぱいのスタッフにも声をかけるし、報告が一向に着地しないスタッフにも慈悲と傾聴で根気強く相槌打つし、あちこち根回しで年中パタパタしているし。そう、目標達成のためならば何だってやりますとも。
私はINTJですが、HSPの要素もあり受け取った知覚情報を脳内で早く深くしつこく処理できる性質です。昔はこれで相当ダメージを被りましたが、社会人になってからは、周囲の状況を先読みして動ける特性を活かし、「ビジネスFe」と銘打って仕事やお外の場面で色々役立てています。
これらの振る舞いだけを見れば、社交的で人望が有りそうなのですが、つい目標達成に集中するがあまり、多分、恐らく、私の目は笑ってない、いっそ血走っている。だから、昼休みや就業前後の雑談とか、ざっくばらんに腹を割って話す、みたいなことが全くの皆無なのです。「仕事を頑張り過ぎてちょっと痛いよね、悪い人ではないけど本心がよく掴めなくて近寄り難くない?」なんて周囲から言われているような気がしてなりません。
■ビジネスFe上等
だけれど、無意識では、他者と感情をおおらかに分かち合いたい思いが恐らく隠れています。過去、確かに有りました。小学生の頃は優しい人と思われようと必死だったし。ですが、自意識過剰、いらぬプライドの高さ故、フレンドリーな経験を積んだり、関係性を構築することが出来ぬまま、針が逆に振り切れて、「ビジネスFe」という形をとり、今や幻想のFeで子供じみた欲求を満たしている状況です。Feに対する嫉妬と羨望は小さな頃からあって、それを果たせない弱い自分は、自意識やプライドの高さで何とか誤魔化してきたと認識しています。こうして意識と無意識に存在する自分とのバランスをとっている、「ビジネスFe」つまりはそんなことなのです。
でも、この形態でうん十年やってきた以上、もうこのスタイルで突っ走るしかないのです。後ろは振り向かないのです。未来の私が過去を正解に塗り替えてゆくのです。ビジネスFe、上等ですとも。