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外国人患者の受け入れ強化へ!厚労省「医療通訳講座」「医療費不払い対策ウェビナー」申込受付中
インバウンド需要の回復に伴い、外国人患者の受け入れが増えています。
多くの医療機関では、言語や文化の違いによる意思疎通の難しさ、診療や支払いに関するルールの違い、医療費の不払いなど、対応が求められる場面が増えているのではないでしょうか。
厚生労働省では、こうした課題の対処をサポートするため、さまざまな取り組みを進めています。
今回は現在申込可能な2つの取り組みを紹介します。
参考にしていただければと思います。
外国人患者受け入れにおける大きな2つの課題
外国人患者を受け入れるうえで、特に大きな課題となるのは、言語の壁と医療費の支払いではないでしょうか。
言葉が通じないと、患者さんの症状を正確に把握したり、治療方針を十分に説明したりすることが難しくなります。
意思疎通が不十分だと、不安を感じる患者さんも多く、治療の満足度や医療機関への信頼にも影響するでしょう。また、対応に時間がかかることで、他の患者さんの待ち時間が長くなるなど、多方面に影響が出ることも考えられます。
また、医療費の支払いにおいては、保険が適用されない診療が多くなるため、高額な費用が発生しやすくなります。
支払い確認が不十分な場合、未収金が発生しやすく、患者さんが帰国すると回収が難しくなることもあります。
こうした課題に対応するため、厚生労働省では具体的な支援策を実施しています。
令和6年度「地域の医療・観光資源を活用した外国人受入れ推進のための調査・実証事業」 医療通訳集中基礎講座
外国人患者との円滑なコミュニケーションを実現するため、厚生労働省では「医療通訳集中基礎講座」を開講予定です。
観光から医療まで通訳できる人材を育成し、外国人患者への対応力を高めることを目的としています。
本講座は、オンライン講座と実地研修を組み合わせたプログラムで、実践的なスキルを習得できる内容になっています。
【開催期間】
2025年2月17日~3月8日
【形式】
オンライン基礎講座(必須)
+実地研修(選択制)
・ロールプレイ演習(東京)
・医療通訳現場見学(湘南鎌倉総合病院)
・健診センター実習(大阪・徳洲会国際健診センター)
【受講料】
無料(交通費・宿泊費は自己負担)
【申込締切】
2025年2月14日(金)
【申込はこちら】
医療通訳集中基礎講座 募集要項
詳細は厚生労働省のページをご覧ください。
令和6年度「地域の医療・観光資源を活用した外国人受入れ推進のための調査・実証事業」 医療通訳集中基礎講座 受講者募集について|厚生労働省
訪日外国人受診者による医療費不払い防止対策に関する講演会・報告システムに関する説明会
また、医療費不払いへの対応については、2月20日と3月6日に「医療費不払い防止対策に関する講演会・報告システムに関する説明会」がオンラインで開催されます。
厚生労働省では「訪日外国人受診者医療費未払情報報告システム」を運用しており、このシステムを活用することで、不払いリスクを事前に把握し、適切な対策を講じることができます。
この報告システムの説明に加え、医療費の不払い防止に役立つ情報について、有識者による講演も行われる予定です。
①2月20日(第2回)説明会
【開催日時】
2025年2月20日(木)16:00~16:50
【形式】
オンライン(Zoomウェビナー)
【参加費】
無料
【アーカイブ配信】
リアルタイムでの視聴が難しい場合でも、アーカイブで視聴可能です。
後日配信する本講演・説明会のアーカイブ配信をご視聴を希望される場合も、申込フォームURLよりお申込みください。
【申込はこちら】
第2回医療費不払い防止策 説明会申込フォーム
詳細は厚生労働省のページをご覧ください。
【医療機関向け情報】訪日外国人受診者による医療費不払い防止対策に関する講演会・報告システムに関する説明会[令和6年度第2回]を開催します
②3月6日(第3回)説明会
【開催日時】
2025年3月6日(木)16:00~17:00
【形式】
オンライン(Zoomウェビナー)
【参加費】
無料
【アーカイブ配信】
リアルタイムでの視聴が難しい場合でも、アーカイブで視聴可能です。
後日配信する本講演・説明会のアーカイブ配信をご視聴を希望される場合も、申込フォームURLよりお申込みください。
【申込はこちら】
第3回医療費不払い防止策 説明会申込フォーム
詳細は厚生労働省のページをご覧ください。
【医療機関向け情報】訪日外国人受診者による医療費不払い防止対策に関する講演会・報告システムに関する説明会[令和6年度第3回]を開催します
まとめ
外国人患者の受け入れをスムーズに進めるには、院内の対応方針を整理し、現場の負担が偏らないよう調整することが重要です。
特に、言語対応については、限られたスタッフに頼るのではなく、簡単なフレーズや問診票の多言語対応など、無理なく取り入れられる対策を準備しておくと、スムーズな診療につながります。
また、医療費の不払いリスクを減らすためには、診療前に支払い方法を確認する、保険適用外の診療では事前に見積もりを提示するなど、院内のルールを明確にしておくことが有効です。
これにより、患者さんとのトラブルを防ぎ、対応の統一がしやすくなります。
厚生労働省の取り組みも活用しながら、院内の状況に合わせて、できる範囲で、できることから対応を進めていただければと思います。