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俺は今日は萌えを語るって決めたんだ

はいじ先生。あなたは一生文字だけ書いていきてください。それが死んだだいきちの情緒への弔いです。
これは勇者ヒスイは石化した! についての話です、よろしくどうぞ。

一週間凝り固めて凝縮したこじらせた萌えを作者本人に投げつけるという愚行をした。
はいじ先生と出会ったのは、商業作家のばつ森先生と一緒に初めて参加した春庭である。
この世にあたいの読みたいホモがねえんだけどって始めた創作BL。数年前、まだ小説を書く基本のキ文字も知らなかったあたいが、まさかこうして商業作家と知り合う機会に巡り合うとは思いもよらなかった。
おい見てるかよ駆け出しのあたい。お前にマウントとってやるよ、あたいは今すげえ先生と仲良くなっちまったんだよヘッヘ。

そんでまさか口車にせられてエッセイ? とかは知らねえんだけど日記書くとは思わないじゃないですかやだやだ日記も嫌だ書き散らしだこんなもん(突然の情緒不安定)

そう読んだのよ!!!!! はいじ先生の本!! 二冊!!!! 

だからその話をするわね〜!!!!!

勇者ヒスイは石化した! から読みました。この作品は一言で言うとゲームの中のお話。ちょっといきっちゃった勇者ヒスイが魔王様に石にされて、今作の受けであるヘマタイトに拾われるところから始まるんだけどね。
まず語るにはだいきちのBLの性癖で、これだけは絶対試験に出るから抑えておけよ。ってとこをお知らせしなくてはいけない。

*受けがちょっと頭足らないバカ
*なお攻めは安定のクズである
*自己犠牲精神でご飯三倍はいける

わかるか、このこじらせ具合を。昨今のBL界隈の攻めはスパダリだの大型わんこだの、執着、童貞、人外攻め。とまあ思いつく限りだとこんな具合になるワケです。
そんなかでクズ攻めというタグとかってないんですよあんまり。だからクズを探すのに苦労するのだよ。どんなクズが好きかっていうと
目の前で仲間が転んでも指さして笑うようなクズが好き
◎島のアイデンティティであるメガネを本人の目の前で川に投げ捨てる磯◎のようなわんぱくさが欲しい。

作中でどんどんクズ晒して、どん底に落ちてから這い上がって、受けに手を差しのべられて即落ち2コマばりに依存しちゃう君が好き。
あるの、それが。私が狂おしいくらいに求めていた骨の髄までクズだった攻めがはいじ先生のヒスイにはあるの。
まじで生き別れた半身を見つけたかのような感覚。序盤から嬉しすぎて咽び泣いたよ信じられない脱水症状で死んだら全ぶはいじ先生のせいだから。

あとさっき自己犠牲精神万歳って話したじゃん。それもあるんだよ。
嫌われからの愛されじゃない、そういう主人公総受けルートの王道BLとは違う。はいじ先生の書くヒスイの受け、ヘマタイトは本当に頭がおかしくてもう(手放しで褒めている)

誰もいないくらい部屋でシルバ◎アファミリーやってるみたいな寂寥感が作中には漂っているんだが、本人はおはようからおやすみまで元気、超元気。エブリデイ自我が芽生えたばかりの幼児って感じなんだ。
なんか、大丈夫? 転ばない? そんなにはしゃいで頭ゴチンしない? って、失われし母性を目覚めさせるくらいの無邪気っぷり。
読み手として確かに漂う寂寥感を感じているのに、作中のヘマはボロ屋の中が秘密基地!って感じで一日一日に楽しさを見つけて噛み締めて生きている感じ。
だから余計に、寂しさが際立つ。本人がすごく楽しそうにしているのに、読んでる側の胸の中はチクチクチクチク痛い感じ。
そんなに無理して……って思ってるのにヘマはすごい元気、まじでなんでも塩かけて食うし胃袋もメンタルも強い子……私がそんなことしたら翌日ジャバザハットみたいになって出勤する羽目になる。

その、読んでいる側とキャラクターの体感の温度差っていうのが実にいい、本当にいい具合に情緒をダメにする。じわじわじわじわその温度差が体に浸食していくから、後半に連れてヒスイがヘマに対して焦る時に、こっちも引きずられて情緒が死ぬ。わかるか、その頃にはもう入れる生命保険なんてないんだよ。怖いだろ。
そしてヒスイとあたいを震え上がらせるほどのヘマのBIG LOVE、ヒスイに向けたビッグラブ……ああ……ああ……例えるなら、対岸へ渡る道が一本の綱しかない。落ちたら死んでしまうのはわかりきってるのに、耳の聞こえない大切な愛犬が、撫でて貰いたいからって全力で渡ってくる。どんなに声を枯らして来ちゃダメだと言っても、決して止まらない。君は無力感を感じている、ただその一心に向けられる死と隣り合わせの愛情を、手出しもできずに見ていることしかできない。

想像してみてよ、無理だろ。
そんな酷い話あると思うか? あるんです。そして、耳の聞こえない愛犬の飼い主が、転んだ友達を指さして平気で笑うようなクズだった君。

もはや感情移入して読むなというのも無理な話、だってもうすでに序盤でヘマを、このこ変なこだな〜! 面白い! とか、ヒスイを、こいつまじで清々しいほどにクズだなw w wあんまないタイプの攻めや! ってわろてる時点でもう沼に落ちてる。私がそうだったんだから他の読者もそうに決まってる(唐突な暴論)

だってヒスイがどんどん成長してくんだもん。

ヒスイが純粋にヘマに恋をして、互いの視線が絡み合って最高の盛り上がりなのにまだ物語半ばだもん。

一冊の本の中にどんだけ感情のビックウェーブが来ると思う? 無理だろハワイのプロサーファーだって余裕で波に飲まれて沈むレベルでくるよ、サーフボード持ってすすぎ洗中の洗濯機に放り込まれようなもんだろ地獄か(ほんと最高に褒めてる)

そんでもう胸を押さえながらゼエゼエして読むじゃん。もう義務教育卒業して、高校時代だってなるべく走らないように生きてきた大人が、突然伏見稲荷の永遠に変わらない現在地を示し続ける看板が教える本当のゴールまで全力疾走したくらい息を切らして読むじゃん。死ぬて、だからもう何回も言うけど生命保険が間に合わないんよ(憤怒)

こんなん、「貴様の情緒が一体どこまで耐えられるか見ものだな」ってイマジナリーはいじ先生が高みの見物していると思ったね、私は今あなたの足元でひっくり返ってる虫です踏んでください(情緒不安定)

本編のことを触れずに、いかに感想を伝えるかって難しいと思ってたけど、はいじ先生の作品が私をメンタルから壊したという苦情を伝えねばと言う強き思いが私を化け物にしたわ!!
罪深いお人……みなさん読んでください、勇者ヒスイは石化した!

そして被害者になったらはいじ先生にどこのページが事故現場かをお伝えしましょう。え、私? 全ぶだよ。

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