現実世界から分断されてる気持ちだった
小さい頃から、物語が好きだった。
本を開けば日常とは違う世界が広がっている。
その世界に「私」は存在していなくて、本の中だけで完結している世界を上からのぞき込んで楽しませてもらっていた。
主人公の突拍子もない行動に手に汗を握ったり、
天災に遭おうともどうにか希望を見出す人々に涙したり、
心の奥底にある真っ黒な感情に触れて人間不信になりそうだったり、
一途な恋模様に心踊らされたり。
たくさんの感情をもらって、揺さぶられてきた。
そのたびに、やっぱり本の世界が好きだと思った。