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お寺の掲示板 【No.45/柊原のお寺・真宗寺/2024.11月】

打敷の 浄土の花鳥 親鸞忌

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郷土の偉人、天野微苦笑(あまのびくしょう)さんの句。
 
氏は1907(明治40)年、牛根村(垂水市)西宝寺に出生。本名天野克己。1926(大正15)年に福山中学校卒業。続いて竜谷大学に学ぶ。以来家事に当たりながらホトトギス同人として高浜虚子に師事。1936(昭和11)年上甑村、法昭寺の住職となって以来、甑島時代の20年間、『ホトトギス』・『郁子』へ投稿。

1943(昭和18)年、甑島の地元俳句愛好者との例会を10年にわたり開催し、1955(昭和30)年1月には、作詞した江石小学校の校歌の歌開きの式があったが、本人は入院中で欠席。1955(昭和30)年、48歳で亡くなられた。
 
微苦笑とは、久米正雄の造語で、微笑と苦笑との交じった複雑な笑いのこと。

ほかに、「寺借りて 仏法嫌ひ 籾を干す」「一湾に ひゞく喚鐘 鵙(もず)日和」「春愁の 菩薩のごとき 面輪かな」「天竺の 月は桃色 涅槃像」などいくつもの仏教に関する和歌を詠まれた。

報恩講の様子を仏具の一点にフォーカスしたシンプルな句であるが、報恩講を知る人には、報恩講の厳粛な雰囲気、宗祖への感謝の念がひしひしと伝わります。

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釋 潤心(柊原のお寺 真宗寺)
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