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小学校教員の1日〜午後編〜

給食が終わるとお昼休みが始まる。
「先生、遊ぼう〜!」という声がなければ、前日に欠席していた子や学習でつまづいている子を呼んで、学習補充を行う。
周りと同じ時間内にはテストを解ききることができなかった子なども、個別に時間をとる。

昼休みが終わると同時に、掃除の音楽が放送室から流れ始める。子ども達を自然と掃除場所へと誘導する、昔ながらの仕組みである。

ここで、丸付けを一気に終わらせたい気持ちや、午後の授業準備や宿題の印刷を済ませたい衝動を押さえ、担当場所の掃除に取り掛かる。
子ども同士の揉め事の大半は、教師の目の届かないところで勃発する。掃除時間もトラブルや怪我の危険度が比較的高い時間である。
特に縦割り班など、異学年の子どもが集まって掃除をする学校では、小さい学年の子どもが大きい学年の子に嫌がらせをされたなどのプチトラブルが頻繁に起こる。目を光らせて掃除に集中させることも、教師の仕事の一つであると思って取り組んできた。

掃除が終われば、トイレに行くのも我慢して即5時間目の授業準備をする。
ここで始業時刻が毎度毎度遅れる学級では、先生も遅れてるんだから掃除後はダラダラしてもいいのだという雰囲気が子ども達の中に広がる。

そのため、掃除が終わって手洗いをしたら、すぐさま子どもの興味を引く内容のフラッシュカードなどで授業を始める。
小学生の特に小さい学年の場合は、午後からは音楽や体育、生活科など体を動かしたりノートを使わなかったりする授業を組み込むことが多い。1.2年生を担任したときは、クラスに数人眠っている子もいた。とにかく午後は、頭より体を使うことを意識していた。

やっと午後の授業が終わり、忘れ物が多い子の机の中やロッカーなどを点検し、帰りの会で宿題や明日の持ち物を確認して、さようならをする。

低学年では、担任プラス手の空いている教員をかき集めて、家の近くまで送って行くこともある。雨の日には傘にまつわるトラブルも多い。突付かれた、振り回して全身濡れた、などであるが、「そんなこと、、、」と思ってはいけない。大人にとってはそんなことが、子どもにとってはすごく辛くて傷つくことにもなる。小さな事が原因で学校に行きたくない、不登校になるというケースは少なくない。

十年以上続けていても、子ども達を見送った後は、「はぁ〜」というため息が出る。

ここから放課後何もない日は猛スピードでタスクをこなし、我が子の所に迎えを急ぐ。

しかし、職員会議という戦場が待ち受けている日は、ここからの長丁場に耐える覚悟を持たなくてはならない。案件数や場合によっては定時を遥かに超えて、4時間程の会議が続くこともある。
ここでは忍耐力が試される。黙ってぼーっとしていては、突如意見を求められたときに答えられない。眠気と戦い、トイレの我慢と戦い、おしりが痛くなってくる辛さと戦い、戦いに勝ったものだけが帰ることができる。(のっぴきならない事情がある場合はそんなことはない)

会議の他に、研修会が用意されている日もあれば、部会で話し合いを持つ日もある。

放課後自由に自分の仕事をできる日の方が遥かに少ない。

そんな中、子どものトラブル解決のために電話連絡や家庭訪問を行い、学年・学級通信を作り、授業準備や宿題チェック、宿題のストックを作成し、エネルギーが枯渇した状態で帰路につく、これが私の教員時代のリアルである。

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