4カ国で暮らしてみてバルセロナでの生活を振り返ってみる
私達家族のヨーロッパ最初の移住地バルセロナに降り立って6年が経った。
こども達は日本で生まれ、バルセロナに2年、ドイツに3年、現在アイルランド1年。こどもが生まれてから4カ国で生活している。
バルセロナの人々に助けられた子育て
バルセロナの人々は、子ども好きな人が多いのか、それとも感情表現が豊かだからなのかわからないが、子どもを連れて外にでると、すれ違う人々の眼差しが、やさしく子供に笑いかけてくれる。
バルセロナに住んでいるころ2歳半だった長男は、よく癇癪を起こしていた。とても厄介で、どこで癇癪が起きるか予想不可能なことが多かった。
ちいさな子どもを二人連れて出かけるのはただでさえ大変なのに
癇癪が起こると泣きわめいて手のつけようがなかった。
歩道に座り込んで泣きわめく。そんな事が日常茶飯事だった。
どんなになだめても収まらず、何ごとにも冷静な私でもかなり焦るのです。
そんなとき、通りかかったおじさんが、ぎゃんぎゃん泣いてる長男に、優しく声をかけてくれます。
¿Qué pasa?..........(どうしたの?...........)
それ以外の言葉は、私には理解できなかったけど。
泣きわめく長男ををなだめるように優しく声をかけてくれます。
こんなバルセロナの人々のやさしさに私は何度も救われた。
バルセロナで出会った最初の友達
到着してから1週間ほどはホテル住まい、まずは、ベビーシッターを探した。依頼をうけてくれたのは、オーストラリア人の女の子でバルセロナに来て一年だという。
新居で使う家具を購入するためにベビーシッターさんにも動向してもらい子連れで、イケアに行き必要な家具を全て購入し、自分たちで組み立てた。
これらの作業は、ベビーシッターさんなしでは不可能。本当に助かった。
夫も私もスペイン語は一切話せなかったが、まず保育園探しを始めた。子供たちをあずけて引っ越し作業の効率をあげたかったからだ。
バルセロナ到着翌日、ホテルからすぐのところにある公園へ向かい子供たちを遊ばせていると、なんと日本人ママに偶然遭遇。どうやら近所に住んでいるらしく、娘さんを連れて遊びに来ていた。とてもフレンドリーで親切な人だったので助かった。彼女に近所の保育園事情を教えてもらい、Google翻訳を使いながら、いくつかの保育園にどうにか電話をし、見学させてもらい、結局はその日本人ママの娘さんが通っている保育園に決めた。
彼女との出会いは、知らない土地で生活を始める私達には、本当にありがたかった。
歴史的建造物に知らずに住んでいた
バルセロナで住んでいたアパートが歴史を感じるとても素敵な建物だったので、googleマップでみられるかと思いながら、調べてみたらウィキペディアに掲載されていました。これは、驚き!
バルセロナの歴史的建造物がリストになっているページにも入っていました!
素敵な建物ですが、当時はこのアパートに決めた夫を恨みました。
小さな子供がいるのに、どの頭で考えたらこうなるのか理解不能...
ヨーロッパの古い建物では"あるある" ですが、エレベーターがないのです。
まだ歩けない10キロ以上の次男を抱っこし、買い物袋を両手に持って階段で4階まで上がらないといけなかったり、毎朝、長男はこの階段でぐずるし、数えられない苦悩の日々がありました。
が、今更ながら、さすが!目が利くじゃないか~!とパリ出身の夫にリンクを送りました。
建物の中はこんな感じです。
この階段を上って上を見上げると下の写真のような吹き抜けになっています。ここで子供が泣くとエコーがきいてボリュームが増します。
ぐずる長男と格闘した階段
建物の入り口ホール、右端に見えるガラスの模様もステキです
アパートのエントランスホール。右下のHの形をしたもは、靴の底についた汚れをおとすブーツ・スクレイパー
リビング・ダイニングの天井
部屋の中はリフォームされたばかりですっきりした感じ。
天井が高く開放感があり、木製の窓枠は隙間風が入ったり、天気があれて豪雨の日には水がじわじわと入ってくることもありました。
サッカーの試合がある日は、通りがバルセロナ・スタジアムCamp Nouへ向かうファンで埋め尽くされることも
アパートのすぐ裏にあったサンツ・マーケット
Mercat de santsウェブサイト
新鮮な魚介類も沢山売っていました。もっと食べておけばよかった。
Xocolata実験
これは、保育園の1才クラスで行われた実験です。パンデミックが起きるずっと前に行われた事ですのでご了承ください。
テーブルの上にランダムに引かれた線...
触って、なめて、テクスチャーと味を確認する子供たち
そう、Xocolataとは、カタルーニャ語でチョコレートのこと。この写真をみた時は、とても驚きましたが、子供たちはさぞかし楽しかったでしょう。
老後をこんなところで過ごしたい
最近あることをきっかけに老後について考えるようになった。
私は、どこの国で老後を迎えるのか...
異国の言葉も通じない場所なのか...
そんな不安が頭をよぎるが、今まで住んだ国の中だったらどこで老後をすごしたいのか、考えてみた。
スペイン語を話せれば、バルセロナのような街で老後を過ごせたら、楽しいそう。バルセロナはそんなことを思わせてくれる街。
理由はシンプルで、街角で見かける高齢者のひと達が、なんだかとっても幸せそうに見えた。街を歩いていると、遊歩道や公園のベンチで楽しそうに会話をしているのが印象的で、天気も人々もとにかく陽気だった。
こうして全く知らない土地で2年間暮らしてわかったことは、日常で起きる小さなエピソードのなかで、出会った人々に助けられ、会話のなかで新しインスピレーションを受けながら私達家族は変化しながら成長している。
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