どうぞ、と言えるやさしさ。
息子はやさしい。
2才にして分け合いの精神が身についている。
食い意地の張りがちな自分とは大違い。
お皿に2つ載せたパンケーキを、どうぞ。
大きな笑顔で片方分けてくれる。
大皿に盛り合わせたおやつを、どうぞ。
せっせとお友達に配っていく。
しまいには猫にまで、どうぞ。
ちょっとでも大きいのを確保しよう。
ちょっとでもたくさん食べよう。
そんな気持ちはないみたいだ。
食いしん坊だけど、やさしい。
ずーっと大切に持っている最後の一切れ。
あっ。
持ち続けている間に、猫に奪われた。
そんなことがあったら、わたしは怒っちゃう。
少なくとも、猫を追いかけ回すだろう。
でも息子は怒らない。
がーん!とは言うけど、それだけ。
いやはや、見習いたいやさしい心。
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